夫が不機嫌な理由と対処法

本日は、夫が不機嫌な理由と対処法について説明していきます。

こんなことありませんか?

  • 突然、黙り込んで話さなくなる
  • 話しかけても無視をされる
  • 何も言わずに睨んでくる
  • 大きなため息をついたり舌打ちをする
  • 聞こえるように小言や批判を言う

「夫がなぜ不機嫌なのか理解できない」「何で怒っているのかわからない」話しかけても、素っ気ない返事されて、どうしたらいいかわからない。

結婚前や新婚当初は穏やかで優しかった夫が、なぜ急に不機嫌になるのか?

また、夫の不機嫌が長く続くと家庭内の雰囲気も緊張感が高まり、子供たちにも悪影響を与えていないか心配になりますよね。

不機嫌な夫には、外では完全に別人のように振る舞い、家庭内でだけ不機嫌になるパターンがよく見られます。

このような行動は、モラハラの可能性が高いです。

この記事はこんな方におすすめです

  • モラハラ被害を受けている方
  • お子さんにモラハラ被害が出ている方
  • 夫が不機嫌な理由を知りたい方

家庭内という閉鎖的な環境では、夫がいつ不機嫌になるかわからず、日々ビクビクして気持ちも落ち着かないのではないでしょうか。

突然の無視やため息、ドアを強く閉める音など、不穏な雰囲気が家族の中に広がり、まともにコミュニケーションが取れない夫との同居に不安を感じる女性は少なくないと思います。

不機嫌になる夫たちには何か共通点があるのか気になりますよね。

それは、もしかしたら、サイレントモラハラや不機嫌ハラスメントかも知れません。

サイレントモラハラは、怒鳴ったり暴言を吐くなどの目に見える明白なモラハラとは異なり、空気感や不機嫌なオーラで相手を支配し、目に見えないため理解しにくく、非常に厄介です。

今回は、なぜ夫が不機嫌になるのか、その背後にある理由や特徴、さらにはお子さんへの影響や夫への対処法について、モラハラ解決専門家の視点から解説していきます。

もくじ

  1. 一時的な不機嫌とモラハラとの違い
  2. 不満があるなら、なぜ言葉で伝えないのか
  3. 相手をコントロールしたいと思っている
  4. 怒りの感情のコントロールが出来ない
  5. そもそも上手く言葉が出ない
  6. 慢性疲労や身体的な病気
  7. 不機嫌な夫と同居することでの影響
  8. 子どもへの影響は?
  9. モラハラ夫への対処法
  10. 機嫌が直るまで放置、または距離を取る
  11. 必ず話し合いをすること
  12. 話し合いに応じない場合
  13. さいごに

一時的な不機嫌とモラハラとの違い

まず、一時的な不機嫌とモラハラとの区別には厳密な基準は存在しませんが、一つの基準として、後日、夫が不機嫌な行動を取った理由を話し合えるかが挙げられます。

一時的に不機嫌な状態であれば、翌日には通常通り話すことができたり、不機嫌になった理由を明確にすることができるかもしれませんが、モラハラに該当する場合、不機嫌になった理由を明確にされることは、まずありません。

また、その話題に触れるとすぐに不機嫌になることがあります。

また、一時的な不機嫌との違いの2つ目は、不機嫌の程度や強度が異常であることです。

モラハラになると、2週間もの間、無視されることも珍しくありません。

これらの行動の理由は、相手をコントロールしたいというような意図から、不機嫌な態度を持続させることにあると考えられます

モラハラやモラハラ加害者や被害者体質などについて詳しく知りたい方は、これってモラハラでしょうか?を参考にしてください。

不満があるなら、なぜ言葉で伝えないのか

多くの女性は、自分が不機嫌になる理由があるなら「その不満を口に出せばいいのに」「黙っているから相手に伝わらないのでは?」と思うこともあるでしょう。

女性との会話の中で、例えば夫や彼氏とのケンカについて話す場合、ケンカの原因や経緯を語り、その際に彼がどのような言葉やフレーズを使ったか、それが自分に与えた印象や感情を、まるでその場面が今、目の前で再現されているかのように伝えてくれます。

私たち男性側から常に感じるのは、女性は自分の経験や感情などを言葉で表現する能力が高いということです。

このように言葉で表現する能力が高い女性であれば、たとえ不機嫌になっていても、自分が感じたことやその状態を分かりやすく説明してくれるはずです。

しかし、実際に、多くの男性は自分が不機嫌になった理由を明確に述べることができる人は、ほとんどいないと考えられます。

これには、男性は一般的に女性と比べて、自分の感情や状況を言葉で表現する機会が少ない傾向があることが一因です。

男性が自分の感情を表現する機会が少ない理由として、まず男性同士で恋愛に関する話題をあまり取り上げないことや、職場では業務に関連する話題だけが求められるなどが挙げられます。

また、発育過程において男女間には明らかな違いが見られます。

幼少期において、母親との関わり方が大きな影響を与えます。

この時期における母親との関わりは、コミュニケーションの基礎を築く上で重要ですが、女性は母親から日々の出来事について問われ、細かい状況や感情について話すことが一般的です。

このような詳細なやり取りを通じて、お互いの距離が近づく反面、時にはケンカになることもありますが、お互いの理解度は比較的高い傾向にあります。

一方で、男性は幼少期から母親と深い状況報告や感情的な話をすることは、ほとんどありません。

基本的に事実関係の報告や業務連絡が主です。

例えば「今日の時間割は◯◯だった」「明日はおにぎり弁当が必要だ」などが主な会話です。

また、男性は幼少期から、相手に対して情報共有や共感ではなく解決策を求める傾向があります。

そのため、特に母親との深い会話もなく、自身の感情を掘り下げることもほとんどないため、幼少期のエピソードは女性と比べて圧倒的に少ない傾向にあります。

その結果、幼少期の母親との会話を思い出すことが難しく「わからない」「細かいことは覚えていない」「特に問題はなかった」と答える男性が多いです。

これらの傾向は幼少期から、その都度、自身の感情や状況を言語化する習慣がなかったことが主な要因です

これらの言語化能力が育まれなかったため、多くの男性はなぜ不機嫌なのか「自分でもわからない」状態に陥るのだと考えられます。

また、自分自身がわかっていないことを他人に説明することは難しいため、言葉ではなく、結果的に不機嫌な空気を出してしまうことが実態なのではないかと思われます。

ただ、もしそうであるならば「自分の感情がわからないんだ」「何かわからないけど嫌な気分なんだ」「モヤモヤするんだ」ということを伝えてくれれば、多くの女性はそれを受け入れるでしょう。

しかし、多くの男性は自分の感情を「理解していないという事実すら自覚していない」ため、こうした発言をすることは期待できないのが実情だと思います

相手をコントロールしたいと思っている

夫がすぐに不機嫌になる理由の一つとして、以前に不機嫌になることで妻が自分の望む行動を取った経験から、自分の思い通りにならないと不機嫌になるようになったことが考えられます。

この行動は、妻を自分の思い通りにコントロールしたいという欲求が根底にあります。

さらに、この行動は幼少期から母親との間で繰り返されてきた可能性があります。幼い頃に泣いたり駄々をこねることで母親が子供の望むような行動を引き出すことが出来た経験から、大人になっても同じパターンを繰り返していることが考えられます。

夫が不機嫌になるたびに、妻が理由もなく謝ったり、顔色をうかがったり、気を使ったりすると、このようなパターンに陥りやすくなります。

怒りの感情のコントロールが出来ない

すぐに不機嫌になる夫に共通しているのが、怒りの感情のコントロールが出来ないというケースです。

他の夫と比べて、不機嫌な態度の強度や頻度が異常である場合、発達障害(ASDやADHD)または自己愛性パーソナリティ障害の傾向がある可能性があります。

定型発達の人は、イライラした場合でも「不機嫌な態度を取るのはよくない」と自己を客観的に見て、不機嫌な態度を示した後の関係性について考え、不機嫌なオーラを表に出さずに問題を処理します。

しかし、発達障害のグレーゾーンや精神障害の傾向がある人は、これらの処理が苦手です。

たとえば、ADHDの場合、衝動的に不機嫌な態度を示すことがあります。

怒りの衝動は脳の特性上、抑えることが難しく、本人が自覚していない限り、制御が難しいことがあります。

ASD(アスペルガー障害)の傾向がある場合、自身のルールに固執する傾向があり、わずかな変化に対しても受け入れがたく、明らかに不機嫌になることがあります。

自己愛性パーソナリティ障害の傾向がある場合、特性上の特権意識から、妻の意見に対して「上から偉そうに言われた」「否定された」と受け取り、突然不機嫌になることがあります。

そもそも上手く言葉が出ない

先程も述べましたが、多くの男性は自分の感情や経験を述べることが苦手ですが、通常は日常会話に問題がありません。

しかし、日常会話で質問された場合、言葉に詰まったりうまく答えられない場面が見られる場合は、ADHDの傾向があると考えられます。

ADHDの方は、話しかけられてもすぐに言葉が出ません。

その理由は、一般的な発達の人と比べてワーキングメモリ(作業記憶)が低く、会話の中での情報処理が追いつかず、適切な返答が難しいためです。

さらに、ADHDの人は言語化能力が低く、自身がどのような状況でストレスを感じているのかを理解することが難しく、ストレスを処理するのも苦手です。

そのため、日常的にストレスを抱えやすく、結果として、定型発達の人と比べて不機嫌になる場面が多い傾向にあります。

慢性疲労や身体的な病気

モラハラ夫に多い年齢層は、30代や40代の人々が目立ちます。

彼らは一般的に中間管理職や経営者などのポジションに就いており、仕事が最も忙しい年齢層に属しています。

また、立場上、責任を負い、複雑な業務を遂行しなければならないため、ストレスが蓄積しやすい状況にあります。

日々の残業や多忙なスケジュールにより、慢性的な肉体的疲労や睡眠不足が重なります。

その結果、心の余裕を持つことが難しくなり、普段なら許容できることでも些細なことで不機嫌になる傾向が見られます。

さらに、男性の更年期障害の疑いも考えられます。

通常、更年期障害は女性に起こりやすいと一般的に思われがちですが、最近では30代後半以降の男性にもこの症状が見られるようになっています。

男性の更年期障害も、性ホルモンの減少による身体的な症状を伴います。具体的な症状としては、急なイライラ、過度の発汗、不安感の増加、性欲の低下、抑うつ傾向、不眠症などがあります。

不機嫌な夫と同居することでの影響

夫がすぐに不機嫌になる、いわゆるモラハラパーソナリティに該当する場合であっても、様々な理由から簡単には離婚ができない方もいるかと思います。

モラハラ夫との同居がもたらす影響についてご紹介します。

モラハラ夫の特性上、自身が不機嫌になる原因を基本的に妻に求める傾向があり、家庭内での状況は妻が全て悪いと考えることが一般的です。

このため、今後も何か問題が生じれば不機嫌になるだけでなく、長期間の無視、大声でのため息、睨みつけるような視線、または無関心な態度など、これらの行動はますますエスカレートする可能性が高いです。

サイレントモラハラは、通常のモラハラと比べると恐怖心は少ないかもしれませんが、「夫の不機嫌の原因がわからない」という不気味な状況は、妻の精神面や身体面に大きな負荷を与えます。

この持続的なストレスは、次第に慢性的な頭痛や不眠、激しい動悸や呼吸困難、突然の涙などのうつ症状を引き起こす可能性があります。

これらの症状が悪化すると、うつ病に進展するリスクも考えられます。

子どもへの影響は?

夫が日常的に不機嫌でいることで一番の被害者はやはり子どもです。

夫が不機嫌な空気やオーラを出している環境は、家庭内は常に緊張感を強いられ、子どもは恐怖心を抱えることになり、家庭が子どもにとって安心できない場所になります。

父親が常に不機嫌であると、子供は父親の顔色を気にし、過剰に空気を読み取ろうとする傾向が出てしまい、本来の子供らしい振る舞いを取りにくくなります。

また、これらの影響により、子どもは日常的なストレスを抱え、心のエネルギーが低下し、やる気も低下していきます。

また、心のエネルギーが低下していくことで、子どもが不登校や学校を休みがちになる傾向があります。

夫は突然、不機嫌になるため、父親の不機嫌になるポイントが予測できず、母親も子どもも常に夫の機嫌を気にしなければなりません。

その結果、家庭内での会話が少なくなり、子どもは学校での出来事や悩みを打ち明けにくい状況に追い込まれ、ストレスが蓄積されます。

さらに、父親が直接、子どもを怒鳴りつけたり暴言を浴びせる場合は、さらに状況は深刻です。

例えば、子どもがYouTubeばかり見ていたら、あからさまに舌打ちやため息をついたり、兄弟や姉妹が明らかに勉強が出来るなら、そちらばかりを可愛がるため、子どもは「自分はダメなんだ」と自信を失い、心のエネルギーが低下していでしょう。

この様な不機嫌ハラスメントの環境では、恐怖心や緊張感が絶えず存在し、家庭内が不安定であり、心のエネルギーが回復せずに低下するため、子どもが不登校に陥りやすくなると考えられます。

このような負の世代間連鎖を断ち切るためにも、夫との問題について率直に話し合うことが重要です。

家庭内の環境を改善し、子供にとって健全な育成環境を整えるために、共通の理解を築くことが肝要です。

モラハラ夫への対処法

機嫌が直るまで放置、または距離を取る

不機嫌な夫との対処法として、まずは彼の機嫌が戻るのを待つか、一時的な距離を置くことが効果的です。

夫が不機嫌オーラ全開で会話が難しい場合、急かすことなく一時的に放置することで、彼の機嫌が直る場合があります。

このような場合、彼に不機嫌な理由を聞くことはかえってイライラさせる恐れがあるため、慎重に対処することが大切です。

また、夫の不機嫌さが強く攻撃的な場合は、同じ空間にいることが妻にとって負担となるため、夫が冷静になるまで物理的な距離を置くことをお勧めします。

怒りの感情に支配されている時は、ほとんど建設的な会話は成り立ちません。

ただし、怒りの感情は一時的なものであるため、一時的な距離を置くことで夫の機嫌が直っていくことがあります。

例えば、職場でのストレスを家庭に持ち込んでしまうケースもあります。

そのような場合は、夫が気分をリフレッシュできるような一人の時間を与えることも重要です。

子供を連れて外出したり、夫に自由な時間を作るなど、夫の傾向に応じて対処することが重要です。

夫が一人でいる間に冷静さを取り戻し、自身の不機嫌な態度に対して振り返ることもあるかもしれません。

必ず話し合いをすること

夫が不機嫌なときは、一時的な対処として距離を置くのも有効ですが、本質的な解決にはつながりません。

夫が落ち着いている時に、彼の気持ちや不機嫌になった理由について話し合うことが大切です。

話し合いをしないと、夫や自分の気持ちを理解できず、同じ問題が繰り返されてしまいます。

お互いを理解するために、ゆっくりと対話することが大切です。

夫を責めるのではなく、お互いの理解を深め、同じ問題が起こらないよう、穏やかに話し合ってみましょう。

夫との話し合いに際して留意すべき点

  • 夫に対して不機嫌な態度をとらない
  • 夫の人格を否定しない
  • お互いを対等な人間として扱う。
  • 夫が感情的になっても、自身は常に冷静に対処する
  • 自分の言葉に責任を持つこと

これらのポイントを意識することが大切です。

夫が感情や状況を言葉にしにくい場合、言語化を手助けすることが重要です。

不機嫌になった理由が明確になりやすくなるでしょう。

さらに、夫の幼少期や母親との関係を聞いてみることも有効です。

思い通りにならないと不機嫌になる習慣は、幼少期からの繰り返しの影響かもしれません。

夫に自身の幼少期の関わり方が大人になっても影響していることを伝えることで自分自身を見つめ直す機会となるかもしれません。

話し合いに応じない場合

夫が話し合いに応じず、聞く耳を持たなかったり、行動を改善しない場合は、「離婚を視野に入れている」ことを伝えて話し合うことも必要かもしれません。

このような発言が必要な理由は、話し合いに応じない時点で夫が妻を所有物として見ており「絶対に自分から離れないだろう」と考えている可能性があるからです。

そのような態度に対しては「私はあなたの所有物ではない」ということをはっきりと伝えることが大切です。

「もう限界で弁護士に相談するつもりだ」とか「このような関係が続くなら離婚した方が楽だと思う」というような言葉を使って、自分の感情や状況を伝えてみるのも一つの方法です。

これは、離婚を決定したわけではなく、現在の状況を夫と共有し、解決策を見つけるための一歩として行うものです。

これまでに、夫が不機嫌になった際に、最終的にあなたが気を遣ったり、理不尽に謝った経験はありますか?

もしそうであれば、今後はこのようなパターンを変えるために、時折、離婚をちらつかせる一言は効果的かもしれません。

夫には再教育が必要です。

妻や子供に対して不機嫌な態度を取ったら「相手は怒るんだ」「不機嫌な態度を取ったらダメなんだ」ということを自覚させる必要があります。

しかしこれは、一度や二度ではなく夫が認識するまで何回も繰り返して行う必要があります。

また、あなたが離婚をちらつかせたことによって、夫が急にあなたの機嫌を伺ったりするかもしれませんが、これはあなたが夫に自分の意思を伝えたための反応です。

ただし、これらは一時的なものであり、モラハラの加害体質が改善された訳ではないため、その態度を真に受けず、一喜一憂せず冷静に対処することが重要です。

最後に一つ注意点として、離婚の意思を示す前に、夫の過去の傾向を考慮し、DVなどの過激な反応が予想される場合は、離婚の意思を伝えることは控えてください。

さいごに

最後まで読んで頂きありがとうございました。

今回は夫が不機嫌でいることが家庭内に及ぼす弊害について述べさせていただきましたが、最も心配なのはその影響がお子さんに及ぶことですね。

モラハラが日常的に存在する家庭では、夫は育児に無関心の場合が多く、その結果、お子さんが不登校になったり、心を閉ざしてしまうことがあります。

このような状況下で育児に苦労されているお母さんは実際に多く存在しています。

その場合は、こちらの不登校になりやすい家庭と親の特徴も参考にして頂ければと思います。

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