不登校になりやすい家庭と親の特徴
本日は不登校になりやすい家庭や親の特徴について説明します。
子どもが不登校になる要因は多岐にわたり、複合的に影響を及ぼすことがあります。
これらの要因は他の不登校支援ではあまり取り上げられていないものも含まれています。
お子さんの不登校解決にお役立ていただけるよう、参考にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただけますと幸いです。
この記事はこんな方におすすめです
- お子さんが不登校になっている保護者の方々
- お子さんが学校を休みがちになっている保護者の方々
- 子育てで悩んでおられる保護者の方々
もくじ
- 子どもに対して無関心
- 子どもに対して過保護
- 子どもに対して過干渉
- 両親の仲が悪い
- 子どもを叱れない
- 転勤族である
- 生活環境の急激な変化があった家庭
- 親が高学歴で教育熱心である
- 子どもがヤングケアラーである
- まずは子どもにとって家庭を安心できる場にすること
子どもに対して無関心
子どもとの関係が希薄だと、子どもは「自分に興味がない」「嫌われているのかも」と思ってしまい、自己肯定感が下がりやすくなります。
ただし、両親ともに子どもに無関心な家庭は少なく、母親が献身的である一方、父親が育児に無関心なケースが多く見られます。
未だに昭和のままのような家父長制の家庭である傾向が強く「育児は妻の仕事」と考えているからです。
このような家庭は夫が家に帰ってもスマホやテレビに没頭したり、子供の話を無視したり、適当な返答しかしないなど、子どもに関心を示さない傾向にあります。
また、妻が夕飯の支度などで多忙なため、夫にゲームをしている暇があるなら「子どもの相手をしてあげてよ」「子どもをお風呂に入れてよ」と協力を求めると「なんでそんなことをしなくちゃいけないんだ」「俺は仕事で疲れているんだ」「家のことはお前の仕事だろ」と逆ギレをして怒鳴ることもあります。
ただし、夫の気分次第では、急に遊園地に連れて行ったり、欲しい物を買ってあげたりすることもあります。
これらは典型的なモラハラ夫の行動ですが、中には子どもに全く興味を持てないASD(アスペルガー症候群)夫もいます。
ASD(アスペルガー症候群)とは発達障害であり、脳の神経回路の特性により
ASDの特徴
- 他人の気持ちが理解しにくい
- 空気を読み取りにくい
- 自分のルールに固執する
など、情緒的なコミュニケーションが取りにくい特徴があります。
また、診断を受けていなくても、発達障害の特性を持つ人が診断基準には満たないグレーゾーンや、自覚のない場合も数多くあります。
ASD夫は合理的な思考のため、本能のままに行動する子どもは理解し難い存在です。
子供が学校での出来事を話しても興味を示さず、自分の興味のあるゲームなどに没頭します。
また、自分の趣味には多額の費用をかける一方で、子供の塾や習い事には関心を持たず、出費を抑える傾向があります。
特性上、自身のルールに固執するため、子供がおもちゃを片付けなかったり、決まった時間に風呂に入らなかったりすると突然ブチギレることもあります。
そのため、子供からすれば父親は、いつキレるかわからない存在で恐怖を感じます。
親からの興味を得られないと、子どもは「自分に興味がない」「僕は嫌われている」と感じてしまうことがあります。
また、友達の家庭での親子のコミュニケーションの取り方を見て、自分の家庭と比べた時に「ウチの父親は何かおかしい」「まともじゃない」と感じショックを受けることがあります。
多感な時期は思い込みを抱えやすいので「僕は愛されてないんだ」「要らない子なんだ」と感じてしまう経験から、自信をなくし、自暴自棄になり、やがて心を閉ざして不登校に陥る場合もあります。
子どもに対して過保護
一方で、子どもに対して過度に関心を寄せることで、不登校になる例もあります。
特に過保護な事例は母親と息子との関わりに多く見受けられます。
例えば、生活面では以下のようなことがあります。
過保護な母親に多い事例
- 子どもの行動を先読みして代わりに行動する
- 子どもの宿題や課題を親が代わりにする
- 学校への準備などを全て親がする
これらの行動は、お母さんたちにとって心当たりがある方も多いかもしれません。
特に、お子さんに発達障害の傾向がある場合、お母さんはさらに先読みの行動をすることが多いと考えられます。
こうした行動は「子どものためを思って」とか「失敗をさせたくないなどの親心」から出るものかもしれませんが、結果的に子どもの自主性や問題解決能力を育むのには逆効果となる傾向があります。
母親が過度に手を差し伸べることで、子どもは以下のような傾向を育みます。
過保護による子どもへの弊害の例
- 頑張れば出来るのに自主的に動かない
- 困難な問題が起きたら避ける
- 失敗をしたくない思いから行動を起こさない
学校生活では、自主的な行動を求められ、問題を自身で乗り越えないといけないシーンが多く存在します。
こうした場面でも経験不足により何も行動できないためクラスに馴染めず、やがて居場所がなくなり不登校に陥りやすい状況が生まれます。
子どもに対して過干渉
過干渉の事例は、多くが母親と娘との関わりに見られます。
子どもの人付き合いや進路にまで口を出す母親もいます。
具体的な例を挙げると、以下のようなことがあります。
過干渉な母親に多い事例
- 友達ができても家柄を理由に関わりを止めさせる
- 娘に恋人ができた場合、SNSを勝手に調べて批判する
- 大学や就職先は実家から通える場所しか許さない
こうした行動は、毒親レベルの過干渉と言えます。
親は子どもを所有物のように扱い、何をするにも干渉し、子どもをコントロールしようとします。
子どもの意見は聞こうとせず、口を出されるとヒステリックに怒鳴り散らすこともあります。
そのため、娘は常に母親の顔色を伺い、自分で考えることをやめてしまいます。
このような支配的な環境下では、子どもは母親への依存度が強くなり、自分の意見を言わなくなります。
日常生活での制限が多く、自分の意見を言っても無駄だと感じるため、無力感を抱き、やる気を失い、心のエネルギーが減退し、やがてうつ状態に陥るなど、学校に行く意欲をなくす傾向があります。
両親の仲が悪い
両親の仲が悪く、ケンカが絶えず、モラハラなどの暴言が日常的にあると、子どもは恐怖心と緊張感を常に抱かざるを得ません。
一般的には夫から妻に対してのモラハラが多いですが、最近ではコンプライアンスやモラハラ、DVに対する社会的関心が高まっており、あからさまな暴言よりも、陰湿で巧妙なハラスメントが増えています。
気に食わないことがあると不機嫌な態度や無視、舌打ちをしたり、物に当たったり、ドアを激しく閉めたりするなど、いわゆる不機嫌ハラスメント(フキハラ)が増えてきています。
また、モラハラ夫は常に怒っているわけではなく、機嫌の良いときもありますが、気に入らないことがあると突然不機嫌になるため、父親のキレるポイントが予測できず、妻も子どもも常に夫の機嫌を伺い、気を遣った生活を強いられます。
大人であれば、家庭や仕事でストレスが溜まった場合には、外で気分転換やストレス発散をする機会がありますが、子どもの場合は家庭と学校が主な環境であり、ストレス発散の方法もないため、ストレスは溜まる一方です。
こうしたモラハラの環境では、恐怖心や緊張感が絶えずあり、家庭内が安定せず、心のエネルギーが常に低下するため、不登校に陥りやすくなります。
子どもを叱れない
叱ることや怒ることは良くないという風潮から、最近増えてきた事例です。
時代に合った指導法のようにも見えますが、叱らない子育てに力を入れるあまり社会に出たとたんに子どもが苦労するデメリットがあります。
肯定や褒めることばかりをして、必要な指導を回避するのは監護者としての責任を放棄しているのと同じです。
社会的に逸脱した行動に対しても叱ることができない親が一定数存在します。
それらの子どもへの弊害を説明します。
基本的に子どもは社会経験が少なく、友達との人間関係などで間違った行動をすることがよくあります。
親として叱る必要がある事例
- 人に対して「バカ」や「死ね」と言ったらダメ
- 他人の物を勝手に取ってはいけない
- 遅刻したら他人に迷惑がかかるから謝りなさい
- 人から何かを貰ったら「ありがとう」と言いなさい
こうしたケースでは、「何がいけないのか」などを親としてを叱ることで教える必要があります。
これらの社会のルールや倫理観を身につけないと、学校での集団生活に適応できません。
また、幼い子どもは本能的な行動をとりやすいため、身の危険になることは厳しく叱り、ダメだと教える必要があります。
例えば
- 川に近づくな
- 車道に飛び出すな
- 自転車に乗りながらスマホを見るな
などです。
母親が子どもを叱れない理由は、次のようなものが挙げられます。
母親が子どもを𠮟れない理由の事例
- 嫌われたくない思いが強すぎる
- 叱り方がわからない
- 自分が感情的に怒鳴られた経験があるため、怒りたくない
- ネガティブな声掛けはしたくない
- 叱ることは悪いことだと思っている
- 叱ると子供が癇癪を起こして面倒くさい
幼少期に母親から感情的に怒鳴られた経験がある方は、そもそも正しい叱り方や怒り方がわからない場合もあります。
これは毒母と暮らしていた人に多いパターンですが、気に入らないことがあるとヒステリックに「バカ!」「私に迷惑をかけるな!」「この家からさっさと出て行け!」と暴言を浴びせられていた結果正しい叱られ方の経験値がないので、子どもにどう接すればいいのかわからないのです。
これらの理由を踏まえて、叱らない子育てに偏ると子どもが
叱らない子育てによる子どもへの弊害
- 社会性を身につけられない
- 自己中心的な振る舞いが目立つ
- ワガママ放題になる
- クラスメイトから敬遠される
- 学校生活に馴染めなくなる
など、結果的には居場所がなくなり、学校に行きたくなくなり、不登校につながりやすくなる傾向があります。
転勤族である
主に大企業や海外駐在員などに多く見られる事例ですが、転勤により環境がよく変わることによるストレスです。
大人であっても、例えば2年に一度などの転勤は全く新しい土地での生活を始め、新たな人間関係を築くことはかなりのストレスとなります。
子どもは経験値が浅いので、大人よりもひとつのことに衝撃を受けやすいものです、子どもにとって転居というのはかなり大きなものです。
小学生になると、子どもも社会性が発達し、仲の良い友人や好きな先生などがはっきりしてきます。
また、日常的に挨拶を交わす近所の人などの顔見知りも増えます。
このような人々と突然会えなくなることは、子どもにとってかなりのショックであり、大きなストレスとなります。
特にコミュニケーションが苦手で、友達を作るのに時間がかかる子どもほど、別れのショックを引きずることがあると思います。
転勤族の子どもに見られる傾向として、最初は転勤が決まるたびに「いやだ」「行きたくない」と泣き叫び、抵抗することがあります。
しかし、何度も転校を経験するうちに、どんなに言っても無駄だと感じ、無力感を覚えて抵抗することをやめる傾向があります。
それでもコミュニケーション能力が高い子どもは、転校に慣れ、すぐに友達を作り新しい学校に適応します。
しかし、そうでない子どもは転校のたびにストレスを感じ、「友達と仲良くしても別れることになる」と考え、友達を作ること自体に意味を見出せず、学校生活に馴染めない状況に陥りやすくなります。
生活環境の急激な変化があった家庭
両親の不和がなく、普段から子どもとの会話があり、家族構成員が適切な距離感を保っている家庭であっても、子どもが不登校になるケースが存在します。
例えば
生活環境の急激な変化の事例
- 両親の離婚
- 家族の死別
- 家族の病気
- 親の失業等で急激な環境変化(貧困)等
これらの出来事は誰にでも起こり得る人生の出来事ですが、子供にとっては大きなストレス要因となります。
離婚の場合
離婚による子どもが抱える不安の事例
- 自分の将来はどうなるのか
- どちらの親についていけばいいのか
- もう一方の親との関係はどうなるのか
- 友達との関係はどうなるのか
といった疑問を抱き子にとって大きな精神的負担となります。
子どもは家庭内の不穏な空気を感じ取り、親を心配させたくないという気持ちから強がり、空気を読んで通学していても実際にはショックを受け、心が深く傷ついていることもあります。
また、こうした問題について誰にも相談できず、心身ともに疲弊して時間がかなり経過してから突然学校に行けなくなるケースも見られます。
親が高学歴で教育熱心である
親が高学歴である場合、子どもにも良い教育を受けさせたいという思いから、幼少期から子どもの意思よりも勉強を強制する親が多い傾向があります。
小学生であれば、外で遊びたい、野球やダンスをしたいと主張する子どももいますが、それらの要望を一切受け入れないことがあります。
もちろん、子ども自身に向上心があり、将来一流大学に進学したいなどの目標があれば問題ありません。
しかし子どもが全く望んでいないのに私立中学校への受験勉強をさせてA判定が出ないと遊ばせなかったり、宿題が終わらない限り寝かせなかったりといったスパルタ教育の親も存在します。
子どもは親から勉強をしないと怒られるため、恐怖心や親から見放される不安から渋々従いますが、他の子どもが外で遊んでいる中、自分だけが勉強をさせられることに対する理不尽さから、モチベーションが低下していくことがあります。
代々医者の家系や高学歴、エリート家系の場合、一流大学へ進学することが当たり前とされる雰囲気が家庭内や親戚中にも普通に存在し、子どもにはかなりの重圧がかかります。
このような親からの期待と重圧に耐えられない子どもは心理的に疲弊していきます。
高学歴な親は勉強は「出来て当たり前」と考えており、勉強ができない子どもを極端に嫌います。
その理由は「私の子どもがバカなわけがない」「我が家の家系にはエリートしかいない」という考えが根底にあるためです。
また、兄弟姉妹に優秀な子がいると、その子と常に比較され「妹は優秀なのに、何でできないのか?」や「私立中学に行けないバカは、この家の恥だ」と責め立てられることで、子どもはますます追い詰められます。
こうした親の発言は、毒親レベルのモラハラですが、こうした環境に置かれた子どもは、基本的に自暴自棄になったり、突然勉強が嫌いになることが多く、心のエネルギーが低下し、抑うつ症状が強まって学校に行くこと自体が出来なくなる傾向にあります。
子どもがヤングケアラーである
ヤングケアラーとは
こども家庭庁の定義では、本来、大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的におこなっている子どもと定義している
こども家庭庁 ヤングケアラーとはから
主にひとり親世帯のシングルマザーの家庭に多く見られます。
ケアをする対象は兄弟姉妹であり、母親が日中に働きに出ている場合、弟や妹の世話や家事全般をさせられることがあります。
障害を持つ兄弟姉妹がいる場合、その子の面倒も見なければならないこともあります。
また、母親が仕事で家を空ける以外にも、母親がパチンコ依存症の場合は、彼氏とパチンコに行っている間の子守りを強いられれます。
アルコール依存症の場合は、母親が昼間から酒に酔って家事を全くしないため、小学生でも一人で食材の買い出しから調理を行う子どもがいます。
これらの状況は毒母による育児放棄やネグレクトの一例です。
特にアルコール依存症の母親は、酒を飲むと子どもに暴言を吐いたり怒鳴ったりして、子どもを支配しコントロールする傾向があります。
パチンコ依存症の母親は生活費を使い込み、子どもの給食費や文房具代、お年玉なども全て使い込み、借金まみれになることが多く、まともな食事を取ることが難しい家庭が多いです。
また、夫がいる家庭であっても、時にヤングケアラーの状態に陥ることがあります。
妻が夫からモラハラを受けている場合、夫への不満や苦情を娘にぶつけることがあり、幼い娘が聞き役になることがあります。
これは娘が母親への精神的なケアを行っている状態と言えます。
基本的にヤングケアラーの子どもは、本来子どもが担うべきでない家事を強いられるため、明らかに子どもとしての限界を超え、心身共に疲弊し、学校に行く体力が残っていません。
また、母親からは学校に行くよりも子守りを優先するよう強く言われる場合があり、学校へ行くことに罪悪感を覚える子もいます。
このような状況に加えて、母親からのモラハラや経済的な困難が重なると、子どもからは親に対する不信感や恐怖心しか生まれず、家庭が安心できる場所ではなくなり、心のエネルギーは枯渇していきます。
まずは子どもにとって家庭を安心できる場にすること
もし現在、お子さんが不登校状態であるならば、他愛もない雑談などからコミュニケーションをとってみてください。
子どもの不登校にはさまざまな要因がありますが、親からのモラハラや経済的な問題による通学困難以外にも、親が過度に心配し、子どものためを思って過剰に関与しすぎてしまい、結果として自身の価値観を押し付けたことが、子どもの心のエネルギーの低下につながってしまう場合があります。
このような場合、親心は大切にしながらも、子どもの意見や感情を尊重したコミュニケーションを取る様に変えていけば、子どもは家庭を安心できる場所として感じ、心のエネルギーも回復していくと思います。
また、子どもの興味や趣味、好きなYouTuberの話題などにも耳を傾けることで、子どもは自分の意見や話をあなたに話したいと思うようになるでしょう。
まずは親子関係の改善を目指し、その後に家庭全体の環境改善に取り組むことが重要です。
子どもの幸福を最優先に考え、子どもの意思を尊重し、子どもの最大の味方になってあげることに集中してください。
そして、子どもが安心して過ごせる家庭環境を再構築することが重要です。
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不登校児にやってはいけないことのブログも参照にしてみて下さいね。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
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