転勤妻に多い「うつ病」その背景にある理由とは
今回は「転勤妻に多い「うつ病」その背景にある理由とは」について解説します。
転勤族の家庭では、数年ごとに転勤があり、その度に新しい土地での生活が始まります。
この変化が妻にとって大きな負担となり、うつ病になりやすい状況を作り出してしまいます。
その一つの理由として、知らない土地に移り住むことによって、相談できる友人や知人が少なくなり、孤独を感じやすくなることがあります。
慣れない環境で心の支えとなる人がいないことは、精神的な負担となり、次第に心が疲弊していきます。
さらに、新婚当初は優しかった夫が転勤を機にまるで人が変わったようにイライラするようになり、家庭内に常に緊張感が漂うようになるケースが目立ちます。
妻はその変化に戸惑い、どう接すればよいか分からずに心が疲れてしまいます。
特に、夫が子どもに攻撃的な態度を取るようになり、家庭内でのトラブルが深刻化することもあります。
その中で、妻は「離婚すべきか」「どう対処すれば良いのか」と深く悩み、精神的に追い詰められることも少なくありません。
このような相談は、近年ますます増えており、転勤妻がうつ病(カサンドラ症候群)に繋がる要因となっています。
今回は、転勤妻がうつ病になりやすい背景にあるさまざまなストレス要因を詳しく解説するとともに、その対処法についてもお話ししていきます。
少し長くなりますが、最後まで読んで頂ければ幸いです。
この記事はこんな方におすすめです
- 転勤族で相談できる相手がいない方
- モラ夫から被害を受けている方
- 夫との離婚を検討している方
もくじ
- カサンドラ症候群チェックテスト
- 友達が出来ない
- 親族や友人に会えない
- 子どもの転校などの問題
- 住まいが頻繁に変わる
- マイホームが持てない
- 運転がストレスになる
- ストレス解消が出来ない
- 夫からのモラハラ被害を受けている
- 夫からのモラハラへの対処法
- まとめ
カサンドラ症候群チェックテスト
まず、あなたの現状として以下の症状はないですか?
- 何もする気が起きない
- 体がずっと怠く疲れやすい
- 急に涙が出てくる
もしこれらに該当するなら、あなたはうつ状態かもしれません。
また、うつ病の症状は人それぞれですが、その他にも下記の症状が挙げられます。
うつ病に多い症状
- 頭痛
- 不眠、過眠
- 激しい動悸や呼吸困難に襲われる
- 食欲不振、胃痛
また鬱病と聞くとネガティブで落ち込むイメージが強いと思いますが、攻撃的にキレたり、怒鳴ったり、物に当たる症状もあります。
鬱病は近年、増加傾向にあり、今や誰でもなりうる病気です。
もしかして、鬱かも?と思ったら、カサンドラ症候群チェックテストをチェックしてみてください。
カサンドラ症候群とは発達障害のASD(アスペルガー)の夫を持つ妻が夫と情緒的なコミュニケーションが取れない為、抑うつ状態になることを指します。
広義では、夫とコミュニケーションがまともに取れず、妻が鬱状態や適応障害になる場合も該当しますので、うちの夫は発達障害ではないと思われる方もご参照頂ければと思います。
では、引き続き転勤妻がうつ病になりやすい理由や特徴を解説していきます。
友達が出来ない
転勤を繰り返すことによって、新しい土地で友達を作るのが非常に難しく、孤独感を抱える妻が少なくありません。
夫は職場で人間関係を築くことができますが、専業主婦の妻にとっては、知人を増やす機会が限られています。
特に地方や人口の少ない地域では、なかなか気の合う友達を見つけられないことが多く、地元の人々との壁を感じることもあります。
都会であれば、パートに出るなどして新たな出会いのチャンスがありますが、地方では求人が少なく、せっかく築いた人間関係も転勤で断たれてしまいます。
この繰り返しにより、妻は「新しい人間関係を築くことに意味がない」と感じ、人付き合い自体を避けるようになります。
こうして外出する機会が減り、家に閉じこもる時間が増え、社会から孤立していきます。
悩みを共有する相手もいなくなることで、最終的には精神的な孤立感が強まり、うつ状態に陥りやすくなることが考えられます
親族や友人に会えない
親族や友人に会えないことは、転勤妻にとって最も大きなストレスの一つです。
土地勘のない地方での生活やワンオペ育児の負担に加え、親族や友人に相談できないことで精神的な負担はさらに増大します。
夫が育児に非協力的な場合、育児ノイローゼを発症するリスクも高まります。
また、友人に電話で相談しても、転勤生活の経験がない人には悩みを共感されにくいため、相談を控えるようになり、孤立感が深まります。
結果として、夫が唯一の会話相手となるケースが多くなります。
しかし、夫が激務で帰宅が遅く、さらに話を聞いてくれない場は、孤独感とストレスは一層増大します。
子どもの転校などの問題
転勤族の子どもにとって、転居や転校は単なる環境の変化ではなく、喪失体験そのものです。
仲の良い友達や信頼できる先生、大好きだった習い事、そして日常的に顔を合わせる近所の人々と突然別れることは、子どもの心に大きなストレスを与えます。
特に、コミュニケーションが苦手で友達を作るのに時間がかかる子どもほど、このショックを長く引きずりがちです。
小学生になると社会性が発達し、人間関係がますます重要になります。
そのため、頻繁に転校を経験する子どもは「どうせ友達を作ってもまた別れるだけ」と感じ、友達作りに意味を見出せなくなることがあります。
この悪循環により、新しい学校に馴染めず、不登校に陥るケースも少なくありません。
転勤が決まるたびに「行きたくない」と泣き出したり、新しい学校で友達ができず孤立したりする子どもを見て、母親が心を痛めることも多いでしょう。
子どもの悲しみや不安を受け止める母親自身も、転勤生活における孤立や負担を抱えています。
さらに、育児に非協力的な夫がいる場合、その負担は一層大きくなります。
夫が仕事を理由に子どものフォローや新生活の準備に関与しない場合、手続きや環境適応をすべて妻が担うことになり、心身の負担が増します。
特に地方では、周囲の人間関係を一から築く必要があり、妻自身が孤立を感じやすい状況に陥ります。
子どものケアに追われながら、自分の居場所や支えを見つける余裕を失い、孤独感が深まることもあるでしょう。
こうした負担が積み重なる中で、転勤族の妻は心身ともに疲弊してしまいます。
住まいが頻繁に変わる
住む家が安定しないという状況は、心に大きな負担をもたらします。
ようやく新しい土地に馴染み始めた頃に、再び引っ越しを余儀なくされる。
その繰り返しは、まるで土台のない生活を続けているかのような不安定さを感じさせます。
慣れ親しんだ環境や築いてきた人間関係を手放し、新しい場所でまた一から始めなければならない、その重みは計り知れません。
「引っ越しうつ」という言葉があるように、引越しは心理的にも身体的にも負担の大きい出来事です。
新しい環境でうまくやっていけるだろうかという不安に押しつぶされそうになり、時には心が疲れ果ててしまうこともあります。
それに加えて、荷造りや荷解き、役所での手続きといった作業が体力を奪い、引越し準備に追われる日々は心身ともに疲弊をもたらします。
こうした生活の変化が頻繁に訪れることで「家」という心の拠り所がいつまでも安定せず、自分自身がどこにも根を下ろせないような感覚を覚えるのではないでしょうか。
そのストレスは、単なる引越しの手間を超え、深い孤独や不安に繋がることも少なくありません。
マイホームが持てない
マイホームが持てないことは、転勤妻にとって大きなストレス要因の一つです。
念願のマイホームを購入したいと思っても、転勤の可能性を考えると踏み切れず、賃貸生活への不満を抱えることが少なくありません。
友人たちが次々とマイホームを購入し、幸せそうに暮らしている姿を見ると「なぜ自分だけが買えないのだろう」と感じ、孤独感や不公平感が募ることもあります。
自分の家を持つことは、家庭に安定感と安心感をもたらし、特に家で過ごす時間が長い妻にとっては、強い憧れの対象です。
しかし、転勤族にはマイホーム購入に特有の困難が伴います。
購入直後に転勤命令が出れば、夫の単身赴任や家族の別居生活を余儀なくされることもあり、結果的に家庭全体が振り回されることになります。
さらに、退職後にマイホームを購入しようとしても、住宅ローンを組むのが難しく、購入を断念せざるを得ないケースもあります。
転勤族特有のこの制約は、将来への不安や不満を増幅させ、心身の負担を重くしてしまう要因となっています。
運転がストレスになる
運転が苦手な女性は少なくありません。
免許を持っていても運転に自信が持てなかったり、そもそも運転を避けたいと感じている人も多いのです。
都会では、スーパーやコンビニ、100円均一などが近隣に揃い、車を使わずに生活できる環境が整っています。
しかし、地方に移住すると、車がないと日常生活が成り立たないという現実に直面します。
たとえば、スーパーに行くにも運転が必須で、ショッピングモールが車で30分以上かかる場所にあり、気軽に買い物に行けないと感じる移住者もいます。
また、地方の運転環境については「車のスピードが速い」「ウインカーを出さない」「横断歩道で一時停止しない」など、運転マナーの悪さを指摘する声がよく聞かれます。
こうした要因は、運転に対する恐怖や不安を増幅させます。
運転が得意な人でも慣れるのには時間がかかるでしょう。
それでも、食料品の買い物や子どもの送迎といった生活の必需品を考えると、車の利用を避けることはできません。
不安や恐怖を抱えながらも運転を続けざるを得ない状況が、運転そのものを大きなストレスに感じさせてしまうのです。
ストレス解消が出来ない
都会では当たり前にできていたことが、地方に移住すると途端にできなくなる。
それは、誰にとっても大きなストレスになります。
さらに、転勤を機に増えたストレスを発散したくても、その方法が見つからず、かえってストレスがたまるという悪循環に陥る人も多いようです。
例えば、以下のようなことがストレス解消を妨げています。
ストレス解消できない要因の事例
- カフェがない、または気に入る場所が見つからない
- 美容室やエステ、ネイルサロンの数が限られていて選択肢が少ない
- ヨガやピラティスなどのスタジオが近くにない
- 回転寿司やカラオケといった娯楽施設が車で30分以上かかる
こうした環境の違いが、ストレスを発散するどころか、逆にため込む原因になってしまいます。
都会では気軽にできていたことが遠ざかることで、思った以上に心が疲れてしまうのかもしれません。
夫からのモラハラ被害を受けている
転勤生活が始まってから、夫との会話が著しく減ったと感じる方は少なくありません。
さらに、転勤族の夫に多いケースとして、休日に朝からお酒を飲み、暴言を吐くといった行動も挙げられます。
これらは典型的なモラハラの一例ですが、次のような状況に心当たりがある場合も、夫からモラハラを受けている可能性があります。
夫からのモラハラの事例
- 常に不機嫌な空気を出す
- 怒鳴ったり、物に当たる
- 話しかけても無視をする
- 思い通りにならないと舌打ちやため息をつく
- 子どもに怒鳴る
- 性交渉を強要する
近年、転勤後に夫が突然キレやすくなった、という相談が増えています。
その主な原因として、仕事のストレスが挙げられますが、それ以外にも「妻以外に話す相手がいない」「感情のコントロールが難しくなっている」といった背景があると考えられます。
もちろん、モラハラそのものは決して許される行為ではありません。
しかし、転勤生活という特殊な環境が、夫を慢性的な高ストレス状態に追い込んでいる可能性も否定できません。
もし、ご自身がモラハラを受けているか詳しく知りたい場合は、「これってモラハラでしょうか?」をご参照ください。
夫からのモラハラへの対処法
モラハラへの対処法については、過去のブログ記事にタイプ別の対処法を書いていますので、夫のタイプに合った対処法を参照にして頂ければと思います。
まとめ
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
近年、転勤族の方からのご相談が増えています。
新しい土地で知人がいない環境では、悩みを抱えても友人に相談できなかったり、専門機関の存在がわからなかったりするため、私たちのところへ相談に来られる方が多くいらっしゃいます。
転勤妻が抱えやすい不安の事例
- 離婚への不安
- 慰謝料の受け取りについて
- 子どものため離婚は難しいが、この生活を続けるのがつらい
- 夫が怒鳴ることへの恐怖
- 夫の機嫌を気にしながら生活することへの疲れ
このような不安や苦労を抱えている方が多いです。
一人で悩みを抱え込まず、どうぞお気軽にご相談くださいね。
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