なぜモラハラ加害者は被害者面をするのか

本日は、なぜモラハラ加害者は被害者面をするのかについて説明していきます。

モラハラ加害者の方で、特に男性に多いのが以下の状況です。

モラハラ夫の来談理由

  • 妻から離婚を切り出された
  • あなたはモラハラだと指摘された
  • 妻が子どもを連れて実家に帰ってしまった

その際に妻からは「あなたがモラハラ加害者体質を改善すれば、加害者プログラムを受講すれば、復縁や別居の解消も考えてもいい」と条件提示されたから受講を開始されます。

しかし、受講開始後も加害者更生に必要なワークや課題に全く取り組まない人も多く、何なら面談をすることも拒まれるケースも見受けられます。

これは一体、どういうことなのでしょうか?

次に、モラハラ夫の本音について説明していきます。

この記事はこんな方におすすめです

  • モラハラ被害者の方  
  • モラハラ夫の脳内が知りたい方  
  • モラハラ加害者の対処法が知りたい方

もくじ

  1. モラハラ夫の本音
  2. なぜ自分の方こそ被害者だと言い張れるのか?
  3. モラ夫の脳内は独裁的法律国家と同じ
  4. 被害者になることでのメリット
  5. 相手を責めてもいい権利
  6. 相手を謝らせる権利
  7. 相手を思うようにコントロールできる権利
  8. 誰からも責められず怒られない権利
  9. 大切に扱われる権利
  10. モラハラ夫への対処法集
  11. さいごに

モラハラ夫の本音

受講開始後も加害者更生に必要なワークや課題に全く取り組まないその様な態度を取る方々に「加害者体質を改善する気はおありなのでしょうか?」と質問すると、多くの方は口ごもります。

  • こんなの受講して意味があるんですか?
  • 何でこんなことをしなきゃならないんですか?

といった批判的な意見を直接述べる人も見受けられます。

このような攻撃的な態度を取るというのは、あるあるなので特段気にしていませんが、職務を全うしたい気持ちと支援関係を継続する上での理解をしたいという気持ちが強くあります。

また、正直言って安くはないお金を払っても本気で取り組まないその脳内が気になるのです。

本音を探ると以下の様に自分には非はないというスタンスの人が大半を占めています。

モラハラ夫の本音

  • 妻が勝手に子どもを連れて出て行ったから受講しただけだ
  • 受講しないと離婚されるから渋々受けているだけ
  • 妻が突然、頭がおかしくなって受けろとうるさいから受講しただけ
  • 妻からモラハラ被害を訴えられたが全く身に覚えが無いのではじめから不満だった
  • なぜ、このような状況になっているのか意味がわからないので、やる気が起きない

次に、被害者から聞き取りをしたモラハラの内容を「こういう発言が事実としてあった。その発言がモラハラです」と我々が証拠と共に指摘しても、加害者は謝罪をすることなくまず自分がモラハラだと言われる発言をしてしまった言い訳をします。

  • 妻が不出来だから教育するために叱っただけ
  • 妻に常識があれば、まず自分が怒ることはない

といった結果的にあくまでも悪いのは妻の方だと主張されます。

これは、モラハラ加害者特有の責任回避や自己憐憫が根底にはありますが、もちろん本人は気付いておらず正論をいっていると自覚しています。

自己憐憫と言うのは「妻が家事も育児もまともにできないために割を食っているのは、むしろこっちであり、私の方が被害者だ」「こんなにつらい中で仕事を頑張っているのに優しくしない上にモラハラだといわれる方が被害者だ」と主張するような感じですね。

「私を不機嫌にさせる妻の方がモラハラであり被害者は私だ」「変わるべきなのは妻の方だ」と主張します。

モラハラ加害者が、自分が真実の被害者であると主張する一連の流れです。

なぜモラハラ加害者は、この様な発言を堂々と出来るのでしょうか?

次章で、モラハラ夫の脳内で行われている心理的プロセスを説明していきます。

なぜ自分の方こそ被害者だと言い張れるのか?

モラハラ夫に多い暴言の内容が下記です。

モラハラ夫の暴言集

  • 専業主婦のクセに怠慢だから教育しただけだ
  • お前が勝手に家を出て言ったから俺はこんなに苦しい責任を取れ 
  • お前が金の管理が出来ないから俺がしているんだ
  • お前の頭が悪いのは親がバカだから躾けられなかったせいだ 
  • お前が非常識だから俺を怒らせるんだ
  • お前が朝食を作らないから俺は外で女を作ったんだ
  • 俺は外で頑張って働いているのに子守りまでさせるのか?

これらの暴言と言われる発言を行う理由をモラハラ夫に尋ねると、主婦なら「そんなの当たり前」「普通のことが出来ない方がおかしい」と主張されます。

時代錯誤や論理破綻や矛盾ばかりで白目になってしまいそうですが、この様な主張をする夫の脳内では正論として処理されています。

その脳内では下記の様なマイルールが存在すると思われます。

モラハラ夫のマイルールの例

  • 専業主婦なら家事は完璧にするべき
  • 稼ぎが少ない方が家事を多くするのが当然
  • 稼げないのに家を長く空けるのは許されない 
  • 主婦なら夫に感謝をして立てるべき 
  • 妻は夫の帰宅時には夕飯を用意しておくべき
  • 育児は全て妻の仕事、夫は外で稼いでくるのが仕事 

どうでしょうか? 被害者妻側から見ると、かなり不快だと思います。

妻側から見ると、このマイルールは一方的で勝手で、時代錯誤な男尊女卑が極まりない理不尽なものに見えますが、夫は心底、このルールが100%正しいと思っています。

このようなマイルールや思考に至るのは、ほとんどの場合、世代間連鎖が原因です。

夫の両親から引き継いで現在のモラ夫のモチーフになっているというと分かりやすいかもしれません。

モラ父から母親への発言や態度を目の当たりにしてきて、それらを受け継いだ、いわば負の世代間連鎖です。

それが夫の中では「常識」「当たり前」「普通」となっていると考えられます。

義母に気持ちがわかるだろうからと相談してみたものの嫌な思いだけした経験があるというのは、被害者の方が多いですね。

モラ夫の脳内は独裁的法律国家と同じ

では、話をマイルールに戻しましょう。

視野が狭く思い込みの強いモラ夫からすると、マイルールは独自理論などではありません。

全世界共通の法律と同じであり、そのルールを破るあなた(妻)は、夫から見れば法律違反をする悪者、罪人なのです。

反対に自分は法の番人の位置で、ジャッジしているからこそ反射的に怒ることができるのです。

不思議の国のアリスが、ハートの女王の独裁国家に迷い込んでしまい白いバラを赤に塗り替えろと言われその通りにしたら、なぜ白いバラを赤いペンキで塗ったのかと尋問されて処されるアリスと同じようなものです。

モラ夫の世界でマイルールに正しさや整合性などなくてもいいのです。

マイルールを破られたことにより、被害を受けているのは、むしろ自分だ、自分こそが被害者だと本気で思っています。

ちなみに、以前に加害者だった頃の自分も、そう思っていました。

モラハラ加害者が、昔から無意識的にしている自動思考であり、それに基づいた行動です。

たまに、被害者側からするとすべて計算で悪意に満ちている賢い加害者であると恐怖を感じている人がいますが、サイコパスや自己愛性パーソナリティ障害や演技性パーソナリティ障害と診断された人場合を除いて、緻密な計算をしていることはほぼあり得ません。

聞いてみると強がりのプライド高さが影響して「そうだ!はじめから計算だった」というでしょうが、あり得ません。

なぜなら他人の行動をコントロールするためだけに自身の怒りの感情をコントロールできるほどの人間は、モラハラ行為など分かりやすく単純な方法ではしないからです。

本当に妻の行動を見て、「あり得ない」「何度、同じ失敗をするんだ」と素直に怒っているのです。

逆に何度も似たようなことを同じ温度感で怒れるほど、自己分析できない直情さがあるという訳です。

モラハラ夫がキレるのは、理由などは何でも良く、ところ構わずキレていると主張するカウンセラーもいますが、それらの人は、マイルールや自動思考の概念が無いからだと思われます。

自動思考とは、出来事があった時に、瞬間的に浮かぶイメージや思考のことです。

モラハラ加害者と呼ばれる人は、完璧主義や白黒思考の人が多く、思考に偏りがあり、マイルールも人よりも多いため、人よりもキレやすい傾向にあります。

だから私は酷いことをされた、理不尽なことをされた、気分を害されたと 堂々と被害者の椅子に座ります。 被害者の椅子はいわば、正義の椅子です。

次に、自身が被害者の椅子に座ることで結果的に得られるメリットを説明していきます。

被害者になることでのメリット

相手を責めてもいい権利

モラハラ夫の視点では、妻から先に失礼な行動や法律違反があり、妻から先に攻撃されたと思っているため、相手を責めても反撃しても構わないという権利があると考え、むしろ正当防衛だと思っています。

帰宅したのに夕飯が用意されていないことや、ガス代を支払っていないことは、モラハラ夫からすればあり得ないし、無礼な行為だと見なしています。

これは、ヤフコメの住人の考え方とも共通しています。

自分の生活には全く関係のない芸能人のスキャンダルに対しても、正義を振りかざして掲示板に書き込みます。

ここで得られるのは、私は正義であり、私は正しいという承認欲求です。

相手を謝らせる権利

これは、クレーマーに多い傾向があります。

オマエのせいで「私は気分を害した」「時間を無駄にした」「どうしてくれるんだ?」と相手を責めた上で謝罪させることができます。

相手を謝罪させることでのメリット

  • 自分の方が立場が上だと示せる
  • 相手がおかしいと白黒ハッキリ付けられる
  • 優越感に浸れて気分が良い
  • 主従関係が出来る

相手に謝罪させることでメリットが得られます。

相手を思うようにコントロールできる権利

まず、俺が被害者で、かわいそうなんだから、オマエに何も言う権利はないと黙らせることができます。

次に、被害者は俺なのだから、妻が私に対して理解を示すべきだと思っています。

また、妻に対しても「俺は変わらない」「オマエが俺に合わせろ」と認めさせられるメリットが得られます。

また、相手(妻)が100%悪いと思っているために

  • オマエは俺に迷惑をかけたのだから、黙って言うことを聞け
  • 言うことを聞くのなら許してやってもいい

と言って言うことを聞かせることができます。

誰からも責められず怒られない権利

モラハラ夫が妻に暴言を吐くのは

モラハラ夫が暴言を吐く要因

  • 明らかに偏ったマイルール
  • 怒りの感情をコントロールする能力が無い
  • 自身が100%正しいという驕り

など、自身の問題でしか無く、大の大人であれば責任を取るのが当たり前なのに自身を被害者の立場に置くことで、これらの責任からは回避されます。

加害者が本来向き合うべき問題の事例

  • 自分の器の小ささ
  • どうしようもなくダメな部分
  • 5歳児の如く稚拙な自我

についても、一切、責められないし、向き合わなくていいし、改善しなくてもいいという権利も得れます。

また、パワハラ被害を訴える自称被害者にも、これらのパターンは多いです。

例えば、50代で中途採用の転職をしたが「会社が仕事を教えてくれないから仕事ができない。会社の体制が全て悪い」「会社が教えるのが当たり前」と自分からは能動的に動かず主張する人がいます。

この場合、「私は被害者だ」「会社のせいで孤独感や疎外感を味わった」と、自分には一切非がないと思っているようです。

客観的に見れば、50代での中途採用なら、新入社員のように手取り足取り教えてくれるわけがないので、自分から積極的にコミュニケーションを取り、早く仕事を覚えて会社に貢献するべきではないのかと思いますが、彼は自分自身を被害者ポジションに置くことで、そうした行動を取らずに済むことになります。

中途採用者が本来向き合うべき問題

  • 自分のコミュニケーション力の無さ
  • 仕事を覚える能力の低さ
  • 仕事への能力の低さ

この辺りの自身の至らなさには一切向き合わなくて済むというメリットを得ています。

大切に扱われる権利

これは、例えば、病気になったら、いつもより周りに優しくされる感覚であったり、病気だから、やらなくていいと言われたり、同情もされる感覚に近いです。

大切に扱われる事例

  • 自分を優先して貰える
  • 丁寧に扱われて居心地が良くなる
  • 特別に扱って貰える

などのメリット(二次利得)が得られます。

モラハラ夫への対処法集

モラハラ夫への対処法は状況によって様々なので、ご自身の状況に合った対処法を幾つか貼っておきますので参照にして頂ければと思います。

基本的に、モラハラ夫が自身の加害性と向き合わない場合は、モラハラ夫との関わり、会話量を減らすことをお勧めします。

また、モラハラ夫から明らかな暴言や人格否定をしてくる場合は、「人格否定をするのは止めて」と毅然と反論する様にしてください。

怒鳴り散らしてきたり、物に当たってくる場合は、可能ならば、その場から離れて、距離を取る様にしてください。

モラハラ夫からの攻撃を減らす方法

モラハラ夫が怒鳴る時の対処法

モラハラ被害者が正しく言い返す方法

モラハラ夫の黙らせ方が知りたい

夫が不機嫌な理由と対処法

さいごに

最後まで読んで頂きありがとうございました。

以上がモラハラ加害者が被害者面を堂々としている理由です。

ご自身が、真の被害者であると思っている方々は、ぜひ自身の加害性に気付いて欲しいです。

変わるチャンスはそんなには巡ってきません。

用意されたバッターチャンスを逃さないように、しっかりと勝負所を見極めてくださいね。

また被害者の方にとっては、こんなの改善されるの?と不安に思うかもしれませんが、本人に合わせた内容での支援と目標設定と丁寧なサポートがあれば、現状からの改善は可能です。

マイナス値から一気にプラスにするのは難しくても、徐々に変わることはできますし、加害者本人が受講することでマイナスからゼロベースに戻すことへのスピード感はアップします。

あなたが一日でも早く、その苦しみから解放され、少しでも生きやすくなるために、私たちリジェネはサポートさせていただきます。

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