モラハラ夫からのマウントへの対処法
今回は、モラハラ夫からのマウントへの対処法について説明します。
夫からのマウンティングや自慢話、陰謀論など、会話が「しんどい」「苦痛」「ストレスでしかない」と感じる妻たちが少なくありません。
世の中には夫からのマウンティングに対処する方法がたくさんありますが、モラハラ夫には効果がないと感じている人も少なくありません。
そこで今回は、夫からのマウンティングや自慢話を抑える効果があった対処法を紹介します。
加害者プログラムを受講しない場合の対策として、夫との接触を減らすことも有効ですが、それでも効果がない場合への対処法として説明していきます。
被害者体質の方は、幼少期からマウンティングや暴言に対して反論することが苦手です。
そのため、言い返すことができずに黙ってしまうことがあります。
この被害者体質と加害者体質の一方的に話す傾向が合ってしまうため、マウンティングが続くのです。
このパターンを断ち切らない限り、夫からのマウンティングは終わりません。
また、この行動は子どもにも悪影響を与えるため、防止策として断ち切る必要があります。
今回は、少し技術的な内容になりますが、夫に対して反論し、理不尽なマウンティングを止める方法として活用して頂きたいと思います。
読んでいただければわかると思いますが、我々が提案する対処法は、一般的なモラハラ解決の対処法とは異なります。
その理由は、一般的なモラハラカウンセラーや弁護士が基本的に離婚をゴールにしているのに対し、我々は基本的に復縁を念頭に置き、被害者へのモラハラ被害をなくすことをゴールにしているからです。
今回は、過去に我々のセッションを受けた加害者の方々への聞き取りを元に、実際に試して効果があったもののみを紹介します。
長くはなりますが、最後まで読んで頂ければ幸いです。
この記事はこんな方におすすめです
- モラハラ夫との会話がしんどい方
- モラハラ夫の脳内が知りたい方
- モラハラ夫への対処法が知りたい方
もくじ
- モラハラ夫がマウンティングや自慢話をする理由
- ツッコミのない家庭で育ったから
- 自分の話がつまらないと気付いていないから
- 常に優越感に浸らないと自分を保てないから
- 話を聞く能力が低いから
- 誰にも褒められないから
- モラハラ夫が話す内容の事例
- マウンティングや自慢話への対処法集
- 話題を変える
- 話の腰を折る・話す気を削ぐ
- ツッコミを入れる
- 切り返しとツッコミの具体例
- 根拠をたずねる
- 反応を減らす
- まとめ
モラハラ夫がマウンティングや自慢話をする理由
順番に説明していきます。
ツッコミのない家庭で育ったから
モラハラ夫が育つ環境として、ほとんどの場合、夫の父親もモラハラ父であったことが多いです。
父親が母親に暴言を吐き、威圧的な態度を見せているのを目の当たりにしているため、夫の夫婦観には「妻は夫に従うもの」「妻は夫を立てるもの」といった昭和の男尊女卑の価値観が根付いていると考えられます。
このような家庭環境では、母親に発言権はほぼないと思われます。
昭和の世代の母親は専業主婦が多く、結果的に父親が家庭を扶養していたため、父親は「俺が家族を養ってやっている」と考え、母親を自分より下に見ていることがほとんどです。
母親が父親に育児や必要な費用について相談しようとしても「うるさい」「家のことはお前の仕事なんだから、お前が何とかしろ」などと一方的に突っぱねられ、会話のキャッチボールはまずできていなかったでしょう。
これは家庭として機能不全状態です。
一方、機能している家庭では、お互いを尊重していますが、全てを全肯定する訳でもありません。
家族の誰かが一般常識から逸脱した行動や発言をしたときに「おかしい」「変だよ」「いい加減にしろよ」とツッコミが入るのが普通です。
家族は最小単位の社会であり、そこで正しく指摘されたり、問題点をツッコまれることを繰り返して修正し、社会性や倫理観を身につけていくのです。
しかし、機能不全の家庭では、父親が裸の王様、お山の大将のような状態で、家庭内で指摘やツッコミがないまま子どもは大人になってしまいます。
また、ツッコミが不在の状態のため、恐らくモラハラ父は母親への自慢話やマウンティングを延々と行っていたことでしょう。
それを見て育った夫も同じように、今の家族でそれを再現しているのだと思われます。
これを負の世代間連鎖と言います。
モラハラ夫からあなたへのマウンティングを減らすためには、明らかにおかしい発言に対してあなたがツッコミを入れ、負の世代間連鎖を断ち切っていく必要があります。
夫への対処法は、後半に説明していきます。
自分の話がつまらないと気付いていないから
また、モラハラ夫は自分の話がつまらないと思っていません。
これも、機能不全家庭で育った影響です。
大抵の母親は息子を溺愛し、つまらない話でも好意的に聴くことが多いですが、特に女兄妹がいる場合
女兄妹からのツッコミの事例
- 毎回、話が長い
- オチがないからつまらない
- 何が言いたいかわからない
- 偉そうに言ってくるなよ
- いちいちマウントを取るな、ウザいな
- オマエは人として器が小さい
などと適確かつ厳しいツッコミが入るはずです。
このツッコミがない環境で育ったモラハラ夫は、自分の話のつまらなさに気づくこともなく、未だにイタい自慢話でマウントを取り続けるのです。
常に優越感に浸らないと自分を保てないから
モラハラ加害者は総じてプライドが高い上に自己陶酔しやすいので、心の防御力が低くすぐに悲劇のヒロイン化します。
この要因は、恐らく幼少期に毒親から「お前はバカだ」「お前だけ出来が悪い」などと批判や否定ばかりをされたためです。
その結果「ありのままの自分を受け入れられず」常に他者より優位でなければ「親から見捨てられる」「生きていけない」という耐え難い経験をしたため、自己防衛として、些細なことでもマウントを取り、優越感に浸らないと自分を保てない体質になったのだと思われます。
話を聞く能力が低いから
これも機能不全家庭で育ったことが要因です。
機能している夫婦は、自己理解、相手理解、相互理解の3つの理解ができています。
まず、自分の思考や感情を理解し、次に相手の思考や感情を理解し、お互いの相違点を理解し歩み寄り、家族をチームとして運営していきます。
一方、モラハラ夫が育った機能不全家族では、これらの理解の基礎概念すらありません。
そのため、相手の顔色を気にせずに思ったことを一方的に言うミスコミュニケーションしか身につかず、結果として相手の話を聴く能力が全く育たなかったのです。
ちなみに、モラハラ夫に傾聴力を身につけさせるには、加害者プログラムを受講させ、正しいコミュニケーションの取り方を一から学ばせる必要があります。
誰にも褒められないから
これも先述の毒親育ちの影響が大きいです。
モラハラ夫は幼少期から、いくら頑張っても褒めてもらえなかったため、褒められることに飢えていると考えられます。
そのため、無意識的に自分が他者より優れている部分をアピールし、褒めてもらおうとしますが、その行動が逆に「イタい」「鼻につく」「ウザい」とされ、褒められない負のループに陥っています。
モラハラ夫が話す内容の事例
モラハラ夫が話す内容
- 自分や自分の身内の自慢話
- しょぼいマウンティング
- 妻へのマウンティング
- 自分の趣味の話
- 偏った陰謀論や嫌韓・反中思想
などが挙げられます。
いくつか実例を挙げていきます。
しょぼい自慢話
- 俺の(高校野球)代の時は大阪大会のベスト8まで行けた
- 卓球のインターハイで5位になった
- キャバクラ一晩で20万使ったことがある
- 俺は何百億円のビックプロジェクトに関わっている
- 社長から俺だけ褒められた
- 俺は5歳の時に既にアルファベットは読めた
自分の身内や友人の自慢話
- ウチの爺ちゃんは会社の会長で外車に乗ってた
- 兄貴はこの前、アルファードを買った
- 知人がこの前テレビに出てた
- うちは昔から大地主で駅前のビルは全部うちの土地だった
- おじいちゃんは医者で立派だった
妻へのマウンティング
- うちの家系は大卒しかいないけどオマエの家系は高卒ばかりだよな
- 息子はオマエに似て出来が悪い、娘は俺に似て出来がいい
- パートは仕事ではない
- 俺が外でしんどい思いをして頑張ってるんだから、オマエらが生活できているんだぞ
- オマエの実家なんてクソ田舎でコンビニもない
自分の趣味の話
- 俺はゴルフで初回から100を切れた
- 俺のゴルフクラブはタイガーウッズと同じやつ
- 芸人より、俺の話の方が面白い
- 阪神タイガースの采配への批判
マウンティングや自慢話への対処法集
冒頭でも述べましたが、モラハラ被害者の方は言い返すことが極端に苦手です。
これは以下の被害者体質が要因です。
被害者体質に多い傾向
- 相手の機嫌が悪くなるのがイヤ
- 雰囲気が悪くなるなら自分が我慢する
- 嫌われたくないので本音を言えない
- 自己主張が苦手で、強く言い返せない
- お前が悪いと言われたら自分を責めてしまう
結果的に、夫がマウンティングをしてきたり、不快な話題を持ち出しても、愛想よく聞いてあげたり怒らずに受け入れてきたため、現在もマウンティングが続いています。
夫からすれば、妻は何を言っても怒らず反論してこないと思っているため、ますます調子に乗り、マウンティングやモラハラはエスカレートしていきます。
ですので、まずは被害者体質を改善することが必要です。
具体的には、言い返したり反論したりすることで、夫のマウンティングや自慢話を抑えていくのです。
しかし、その前に「私にそんなことができるのか?」という疑問が生じるかもしれません。
これは、これまでの人生で全く経験がなかったり、逆に避けてきた行動から来る不安かもしれません。
例えば、言い返すことができない場面や、夫からマウントを取られたり攻撃されたりするとパニックになることもあるでしょう。
しかし、その点について心配する必要はありません。
私も以前は言い返すことや反論が苦手で、言葉が出てこなかった時期がありましたが、日々トレーニングを積むことで言語化能力が向上しました。
今では冷静に切り返すこともできるようになりました。
ですので、トレーニングをすれば、あなたにも必ずできます。
順番に説明していきますね。
話題を変える
夫が、いつものように自慢話やつまらない趣味の話が始まったなら、さらっと違う話題に変えましょう。
例えば、野球中継を見ていて阪神タイガースが負けていて不機嫌になり、采配への批判が始まった場合は「また、甲子園に見に行きたいね」や「暗黒時代に比べたら、遥かに強くなったよね」など、夫のネガティブなフレームをポジティブに変化させることが重要です。
これは心理学用語でリフレームと言います。
また、知識がないジャンルの話であれば、話題の矛先を全く違うものに変えるのも効果的です。
例えば「えっ、暑くない?」「お腹空いてない?」「あのプリンの賞味期限、いつまでだっけ?」「明日、仕事が早いんじゃなかった?」などで遮るのも有効です。
話の腰を折る・話す気を削ぐ
例えば、いつもの自慢話をしてきたら、先にオチを言うのも効果的です。
これは、吉本新喜劇で島木譲二が使っていた「先、言うな」の戦法です。
島木譲二が言いたいオチを、池乃めだかなどが先に答えて、島木譲二が「先、言うな」と怒るというオチです。
例えば、「あっ、いつものインターハイの話ね」「社長から自分だけ褒められた話の奴だね」「この話、30回目だよ(笑)」などと、半笑いで夫が話す内容を先取って言ってみてください。
また、「おじいちゃんが乗ってたのは何の外車だっけ?」や「どこからどこまでがあなたの先祖の土地だっけ?」などと、「話を遮り、先に結論を質問する」のも話の腰を折るには効果的です。
さらに、「このゴルフクラブいくらだったと思う?」という質問に対して、夫が求めているのは、妻が実際の金額よりも高い金額を言い、実際はそれよりも安かったという流れで「良い買い物をした」「良い買い物をした俺はセンスがいい」と思わせたいのですが、その魂胆が見え見えです。
そこで、夫から「いくらだったと思う?」と聞かれたら「20円かな」と答えて「で、本当はいくら?」と確認してください。
そうすると、嫌そうに「2万円」と答えるので「たっか!」「高すぎるだろ!」「誰が買うねん、そんなもん!」と瞬時にツッコむと、今後は、あなたに対して、その質問はしてこないはずです。
ツッコミを入れる
モラハラ夫は、幼少期からツッコミ耐性がなく、ディフェンス力がゼロで切り返し力も弱いです。
この特性を逆手に取り、ツッコミを入れていくことでマウンティングや自慢話を黙らせる手法です。
この時の姿勢としては、朝まで生テレビの論客のように論破しようと敵意剥き出しで臨むのではなく、あくまでも「あなたの話に興味がある」という姿勢でツッコんでいくのが重要です。
例えば「発達障害は上級国民が自分たちに従わせるために作った定義だ」と陰謀論丸出しの主張をしてくるなら「へー、そうなんだね」と一旦は受容し「それって学者が論文とかで言ってたの?」「ネットで、その論文は見れるの?」「上級国民ってどういう人なの?」「どの学者が言ってるの?」「都市伝説の人が言ってる、フリーメイソンとか?」と、理解できない点や専門用語についてバンバン、ツッコんでみてください。
モラハラ夫の主張は、ほとんどがYouTubeやX(旧Twitter)などで主張している陰謀論者の受け売りであり、その主張を鵜呑みにしているため、矛盾点には一切気づいていません。
陰謀論者の主張は元々がツッコミどころ満載ですので、それを鵜呑みにしている人がまともに答えられるわけがありません。
仮にツッコミに対して返答しても、付け焼き刃的な内容なので、更に国金の融資の時のように、厳しく、重箱の隅を突くようにツッコんでいってください。
そうすると、夫は答えられなくなり、キレるかもしれませんが、次回からはその話題をすることはなくなるはずです。
切り返しとツッコミの具体例
モラハラ夫に対して、具体的な切り返しやツッコミの例をいくつか紹介します。
長い話には
- 「イヤ、話、長くね?」と大きい声でツッコむ
マウンティングに対しては
- 「えっ、自慢話、長くね?」
- 「えっ、これってマウント取られてる?」
- 「コワっ」
- 「声、デカくね?」
あなたへの批判には
たまにはユーモアで切り返すのも効果的です。
- 「誰の実家がクソ田舎やねん」「別荘地と呼べよ」
- 「誰がデブやねん」「この体型を維持するのも大変やねんぞ」
これらの切り返しは、今までの重い空気を打破するのに役立ちます。
また、夫が機嫌が良い時などに、雑談をする中で笑いながら、以下のように普段から思っていることをサラッとツッコんでみてください。
気付きを与えるツッコミ
- 「あなた、コロナワクチンの話をしている時、いつも目がバキバキだよね」
- 「あなた、阪神が負けている時、すごい怖い顔してるよね」
- 「あなたが会社で何かあった時って、すぐわかるよね。だって、猟奇殺人者みたいな目をしているもんね」
これらのツッコミは、モラハラ夫に対して客観的視点を与えるもので、「周りからあなたはこう見えていますよ」と気付かせる効果があります。
根拠をたずねる
これは、特に人格否定などへの切り返しとして有効です。
例えば、モラハラ夫から「オマエ頭、大丈夫か?」「頭がおかしい」と言われたら、以下のように質問してください。
根拠をたずねる質問
- 「私のどこが頭がおかしいのか?」
- 「頭がおかしい私にもわかるように説明してくれる?」
- 「何を根拠に言っているの?」
モラハラ夫は、自分のこと以外には基本的に興味がなく、自分の価値観にそぐわないものは「全ておかしい」「ありえない」と思う単純な思考のため、具体的に妻のどの部分が頭がおかしいのかを答えられないと思います。
仮に、妻のおかしい部分を具体的に主張してきた場合、あなたが改善できるのであれば改善して、関係性を向上させるのも良いでしょう。
反応を減らす
モラハラ夫のつまらない話への対応については、基本的に以下の2点を重視してください。
- 会話量を減らす
- リアクションを減らす
被害者の人は、夫のつまらない話にも以下のような対応をしがちです。
被害者特有の行動
- 愛想よく親身に聴く
- 相槌や頷きを適切にする
- 否定せずに聴く
これらは、カウンセラーが行う傾聴の基本テクニックであり、相手はどんどん気分良く話してしまいます。
ですので、夫のつまらない話を止めるには、これらと真逆の行動、いわゆる傾聴のNG行動を敢えて取る必要があります。
例えば、夫のつまらない自慢話には
反応を減らす対応の具体例
- 無表情で何も反応しない
- 「へー」と全く興味がない反応をする
また、上級テクニックとして、相手が話している途中であっても、その場から離れるのも有効です。これは、私が妻に対して話が長い時に日常的に行っている方法です。
自分の欲求や予定を優先し
- トイレに行く
- 風呂に入る
- 何か食べる
- 眠ければ寝室に行き寝る
こうすることで、物理的につまらない話から解放されます。
また、この行動を繰り返すことで、夫には「こういう奴なんだ」「自由な人間なんだ」と思わせられたら、あなたが主導権を握っているといえるでしょう。
この方法は究極ですが、夫からのストレスからはかなり解放されると思います。
まとめ
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
いかがでしたか?
今回の主張は、今までの加害者対策とは異なり、かなり踏み込んだ内容になりましたが、実際には加害者といっても一人一人異なるため、被害者が会話量を減らす対応だけでは「一方的に話すことを止めない」「全く空気が読めない」激しくイタい加害者も一定数います。
そのため、今回のように被害者側からの能動的なアプローチを行わないと、マウンティングが止まらない場合が多々あります。
ですので、自分ができそうなことから実践してみてくださいね。
被害者の方は、人生の中で他者に対してツッコむことなどしたことがないと思うため、最初は勇気が要りますが、これらも習慣化されれば普通になっていきます。
モラハラ夫から自分自身や大切なお子さんを守るためにも、実践していただければと思います。
モラハラ被害を受けておられる方は、一人で抱え込まずに、まずは気軽にご相談してくださいね。
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また、モラハラ被害により心身ともに疲れている方は、カサンドラ症候群になっている可能性がありますので下記のチェックリストも試して頂ければと思います。
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