モラハラ加害者プログラムの内容について

本日は、モラハラ加害者プログラムの内容について説明します。

まず初めに、モラハラ加害者は本当に治るのか?という点が一番、気になると思いますが、順を追って詳細に説明していきます。

この記事はこんな方におすすめです

  • モラハラ加害者プログラムの受講を検討している方
  • モラハラ被害者を受けている方
  • 加害者更生の流れを知りたい方

前回の記事では、なぜモラハラ加害者が被害者面をするのかについて触れました。

モラハラ加害者プログラムを受講する多くは男性であり、その中でも夫が多い傾向があります。

その多くは、被害者妻から離婚を切り出されて別居または同居のままでも「あなたが加害者プログラムを受講し、加害者体質が本当に改善するならば、復縁を考えてもいい」と言われたことが、受講のきっかけとなる方がほとんどです。

ただ、こうした受講者の中には、表面上は「自分にも非はある」と口にしながらも、実際にはワークや課題に真剣に取り組まず、自身の加害者体質に向き合わない人が少なくありません。

この行動の背景には、本音では自分に非はなく、むしろ妻が悪いという考えがあることが一因とされます。

また、本音を引き出すほどに怒りを爆発させ、被害者の妻に対して以下のような主張をすることもあります。

  • 本当の被害者は自分であり、相手が悪いと主張する
  • モラハラだと指摘されたのは濡れ衣であり、冤罪だと主張する

これらの感情に対して、我々はスルーせずに丁寧に耳を傾ける方針です。

ただ、怒りの感情や自身の正当性の主張だけのために加害者プログラムの3ヶ月間を費やして欲しくないというのが本音ではあります。

加害者プログラムを受講する多くの方が、単に受講さえすれば妻と復縁が出来ると考えている方もおられますが、現実はそんなに甘くはありません。

被害者の方が求めているのは、体裁上の受講ではなく、あくまでも、あなたの加害者体質の改善のみです。

被害者妻の目線でお伝えすると、あなたの日常的なモラハラが原因で、我慢の限界を迎えていても、耐えてきた背景があります。

それでも悩み続けた末に決断し、お子さんを連れて家を出て経済的に苦しい状況に至っても構わないと覚悟を決めた上で離婚を突きつけたのです。

99%無理かなという気持ちと1%の期待を込めて「あなたが本気で加害者体質を改善するならば、別居を解消しても良い・離婚を回避しても良い」と提案してきているわけです。

こんなチャンスは本来巡ってくるものではありません。

私たちはあなたに対しても、被害者妻の思いに真剣に応えていただきたいのです。

あなたが本気で自身の加害体質に取り組むのであれば、そのためのサポートは全力で行いたいと思っています。

次に、具体的に加害者体質をどのように改善していくのかについて説明していきます。

詳細に書くので長くなりますが、最後まで読んで頂ければ幸いです。

もくじ

  1. 加害者プログラムのワークの内容
  2. 加害者プログラムでの面談の流れ
  3. 加害者体質が改善したと何を持って証明するのか
  4. 加害者プログラムでの禁止事項
  5. さいごに

加害者プログラムのワークの内容

モラハラ加害者プログラムは多岐にわたる内容で構成されていますが、中でも最も重要なのは怒りの感情をコントロールできるようになることです。

具体的な取り組みとして、ノートを用意していただき、この3ヶ月間は毎日、ノートに2ページ記入していただきます。

その際、その日にあった様々な出来事を書き、その時に感じた自身の感情や心の動き、思ったことを抑圧せずに素直に書いてください。

特に怒りやイライラしたことなどは、必ず記入していただきます。

これは認知行動療法と呼ばれる心理療法のワークの一環です。

また、毎回の面談や場合によってはLINEなどを通じて、これらの内容を随時報告していただくことも求められます。

プログラムにはマイルールを理解するワークも含まれていますが、それは現時点であなたが自覚している項目に限られます。

本当に加害者体質を改善しようとするならば、日常的に感じる些細な怒りやイライラ、つまり無自覚な怒りの感情を一つずつ自覚し、改善していく作業が必要になります。

そのためには、日々のノートに書くことが不可欠です。

はっきり言って、これほど手間のかかる作業はないでしょう。

しかし、その一方で、この作業を継続することにより確実な効果があります。

私はこの作業を10年以上は続けていますが、これによって加害体質はかなり改善されました。

書く内容的には、例えば、イライラした事例なら

A:出来事
帰宅したのに妻が晩御飯を用意してなかった
B:自動思考(どう感じた?)
専業主婦のクセにありえない。旦那様は外で頑張って来てるのに
C:感情・行動(どういう行動を取った?) 
妻に「今日、一日、何をしてたんだ?」と責めた
D:本音(本当はどうして欲しかった?)
晩御飯はちゃんと用意して欲しかった。外で一生懸命頑張ってきたのに、ないがしろにされて悲しかったなど。

正しさや相手への批判、例えば「それは間違っている」「主婦としておかしい」というのは正論かもしれませんが、同時に相手への批判や責めていることでもあります。

しかし、自身の怒りや他責体質を改善していくには、自身の第一次感情に気付き、それを受け入れていく必要があります。

怒りというのは二次感情であり、その根底には一次感情があります。

一次感情とは「悲しい、つらい、不安、怖い、虚しい」といった感情であり、いわゆる本音になります。

また、ご自身が大事にしている価値観や「〜すべき」「普通はこうするだろう」といったあなたにとっての普通や常識が相手から守られなかった時に、先ほどの晩御飯の例で言えば、一次感情の「悲しみ」が発生し、その感情(本音)を防衛する形で、怒りとして表現されます。

怒りのコントロールを進めるには、日々の出来事があった際に、「自分はどう感じたのか?」「どこに怒りを覚えたのか?」「本当は相手にどうして欲しかったのか?」などを毎回掘り下げ、ご自身の第一感情を受け入れていく作業が必要になります。

感情のコントロールを行う際には、怒りや哀しみだけでなく、喜びや楽しみの感情にも注意を払うことが重要です。

「なぜ嬉しかったのか?」「楽しかったのか?」などの感情も掘り下げていきます。

また、出来事に対する自動的に浮かぶ思考は自動思考と呼ばれ、これらを把握することも重要です。

特に無意識的に行っている些細なマウントや、会話の中で悪意なく嫌味を言っている部分などにも気を配り、それらに気づいていただきたいと思います。

昔から行っているコミュニケーションの一環が、相手からは嫌味や不快に感じられている可能性もあります。

相手の反応や表情、他の人との会話時の表情などを観察し、自身の行動がどのように受け取られているかに気を付けてください。

もし現在ご家族と同居している場合は、日々の生活で妻や子供に対してどのように感じているかも、詳細に分析し、報告していただきたいと考えています。

次に、加害者プログラムでの面談の流れを説明していきます。

加害者プログラムでの面談の流れ

面談では、先ほどのノートの内容を元に、出来事についてどう感じたかや、本当はどうして欲しかったか、純粋な怒りや嫉妬、ムカつき、その後の本音に気づいた報告を毎回求めます。

これは自己理解や怒りの感情がコントロールできているかの指標となります。

また、報告の際には不明点があれば細かく質問します。

これはワークを適当にしていたり体裁だけでプログラムを進めることを防ぐためです。

あなたが「一次感情に気づきました」と表面的な回答をしても、具体的な内容がなければ、その態度から本気で向き合っていないと判断し、厳しく指導させていただきます。

この一連の流れを毎回の面談で報告していただきます。

課題をやらない場合は下記の様に厳しく質問し理由を聞きます。

課題をしない場合の質問事項

  • なぜ毎日ノートを書かないのか?
  • なぜワークをやらないのか? 
  • なぜ自分の感情と向き合わないのか? 

これは責めている訳ではなく適したやり方を一緒に探るために素直な気持ちを聞くためのものです。

ですので求めているのは、出来ないならば理由とどうすれば出来るのかを考える素直な意見であって、何でも言う事を聞く優等生である必要は全くありません。

我々のミッションはあくまでも加害者体質の改善であり、お金をいただいているからこそ、真剣に向き合い、適当に進めるつもりはありません。

本気で取り組まない場合は、厳しく指導させていただきますが、本気と言うのは出来ないことも素直に言える強さを持つことです。

また、そのような恥ずかしいことも打ち明けられるように信頼関係を構築するのももちろん我々の仕事です。

ここまで読み進めて、なぜ、こんなことまでする必要があるのか?こんなことをして何のメリットがあるのか?と思われたことでしょう。

次に、このワークがなぜ必要なのか、その理由を説明していきます。

加害者体質が改善したと何を持って証明するのか

被害者妻にとって、パートナーの加害者体質が改善されたかどうかの判断基準は難しいと思います。

また第三者からしてもモラハラがなくなったと証明するのは悪魔の証明と同じく難しいものです。

同居している場合、急に夫が優しい言葉をかけてきたり、気を遣ったりして夫のイライラが減ったと感じることはあるかもしれません。

しかし、これらはモラハラ加害者特有の一時的なハネムーン期の可能性があります。

実際に加害者は復縁のためには演技をすることもあり、その期間は短くて数日~数年単位で怒りを抑圧し、復縁したとたんに以前に戻ったケースも多々あります。

改善したいと本気で思っている加害者の方には気の毒ですが、復縁のためには手段をいとわないという先人の悪行と自身の今までの行いのせいで口先だけでは信用などされません。

また、数々の書籍や文献等で解説されているエビデンスがあり、総合的にモラハラは絶対に治らないと判断されてしまいます。

では、どうすれば改善したことを証明できるのかというと、具体的な改善の経緯をデータとして示すほかありません。

モラハラが改善されたという判断材料に、毎日のノートを妻に見せることが挙げられます。
このノートは加害者が日々自身の問題と向き合っている証拠となります。
妻がこれを見ることで、夫が問題に気づいている様子や、改善されていない部分がどこかを理解する材料になります。
妻にとっては、長年のモラハラ被害を考えると、夫が言うフレーズやケンカの要因がノートに書かれていれば、すぐに理解できるでしょう。
しかし、重要なのは、妻に見せることを前提にしているからといって、ノートに書く内容を躊躇してはいけないという点です。
自身が感じる感情や、汚い、醜い、弱い、情けない、恥ずかしい部分を全て抑圧せずに書き出します。

見たくない自身と向き合うその感情の根底にある本音に気づくことなくして、怒りの感情を本当にコントロールすることは難しいのです。

恐らく、人生で誰にも言ったことがない内容を言わなければならないことは、非常に恥ずかしいと感じるかもしれませんが、現状が家族にとって危機的な状況であることは自覚してください。

奥さんからの最後のチャンスを与えられた状況で、見栄を張って格好をつけたりする余裕はないことにも気づいて頂ければと思います。

この状況でプライドを守ろうとする方が格好悪くてダサいと気付いてください。

ノートには不満や怒りも抑圧せずに書くことが求められます。
「なぜこんなに惨めな目に遭わないといけないのか」「ムカつく、ふざけるな」といった怒りを吐き出すことが大切です。
怒りを全て吐き出さないと、本音を考えるモードになることは難しいです。
怒りが鎮まってきたら「本当はどうして欲しかったのか?」などの本音を確認する作業が必要です。

また、無意識的に他者を批判するような些細なことも見える化して言語化し、消化していく作業が求められます。

例えば、以前の僕であれば、人と話している時に、相手に勝てる所、優位な部分や相手の欠点を無意識的に探していました。

僕の些細なマウントの例

  • コイツは結婚していないから自分の方が上
  • コイツは鼻毛、指毛が長くてキモい
  • コイツは偉そうだけど、デブハゲだから自分の方が上

そうやって相手に細かいマウントを取ることで優越感に浸り、自身の心を安定させていたことに気付きました。

こういう内容なので、自分自身を丸裸にされる様な恥ずかしさはあると思います。

加害者プログラムでの禁止事項

加害者プログラムの間は、不満や怒りなどの感情はパートナーにぶつけず、全て我々に向けてください。
我々はそのために存在していますし、どんなにしんどくてもつらくても、その思いは全て受け止めますので安心してください。

また、我々への不満や疑問があれば、遠慮せずにぶつけてください。
我々に対しては取り繕う必要もいい人でいる必要もありません。
逆に、不満や疑問を率直に伝えることで、加害者体質が明るみに出て改善点が明確になります。

遠慮せずに「オマエはそんなことも知らないのか」「最終学歴は?」「収入はいくらだ?」などのマウントを取っても構いません。

加害者プログラムの期間中は、怒り以外の感情や今後の不安なども出てくると思います。
そういった感情も全て率直に仰っていただければと考えています。
最後に重要なお願いですが、パートナーには暴言や不満を絶対に言わないことを約束してください。

これはプログラムの中での取り決めであり、妻への尊重と改善への集中を促すためです。

さいごに

最後まで読んで頂きありがとうございました。

加害者の方は、妻から別居や離婚を突きつけられ、精神的に非常にしんどい状況にあり、耳の痛い話ばかりだったとは思います。

しかし、加害者プログラムの受講を促されているということは、まだ復縁の可能性が残されているということです。

このチャンスを絶対に逃さず、覚悟を決めて本気で自身の加害体質を変えることが求められます。
ただし、決して道のりは容易ではなく、ハッキリ言って茨の道です。
だから最初に厳しいことを率直に申し上げました。
私たちも支援をするからには、あなたに最高の結果を得てほしいという想いがあります。

別居中の方は、おそらくあなたからのモラハラによって我慢の限界に達し、出ていかざるを得なかったのでしょう。
特にお子さんがいる場合は、お子さんのストレス耐性が低く、モラハラの影響からメンタル面に、かなり影響が出ていることが考えられます。

この機会に父親としての自覚を持ち、家庭を守る責任を感じながら、加害者プログラムに真剣に取り組んでいただきたいと思います。
夫婦での受講の場合、我々が奥さんとの意思疎通を助けることで、より円滑なプログラム進行が期待できます。

どうぞ、この機会を有効活用し、真剣に改善に取り組んでください。

あなたが一日でも早く、その苦しみから解放され、少しでも生きやすくなるために、私たちリジェネはサポートさせていただきます。

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