モラハラ夫が嘘をつく理由と対処法

今回は「モラハラ夫が嘘をつく理由と対処法」について説明します。
このテーマはよく寄せられる質問のため、取り上げることにしました。

モラ夫に多いのが「言ったことが以前とコロコロ変わる」という点です。
また中には、妻を陥れるような「悪意のある嘘をつくケース」もあります。

これらの理由について、私たちが支援した加害者の発言をもとに説明します。

また、嘘をつく頻度が高い場合や、悪意のある嘘ばかりの場合には、発達障害やパーソナリティ障害などの可能性も考えられるため、それらの視点も含めて解説します。
少し長くなりますが、最後まで読んで頂ければ幸いです。

この記事はこんな方におすすめです

  • 夫との生活がしんどい方
  • 夫と離婚をすべきか検討中の方
  • モラハラ被害者の方

もくじ

  1. 責められたくないから
  2. モラ夫の言うことがコロコロ変わる理由
  3. 自分を良く見せるため
  4. 相手を陥れるために嘘をつく
  5. 嘘をつく夫への対処法
  6. 相手の言葉を聞き返す
  7. 矛盾点を突っ込む
  8. 発言の証拠を残す
  9. まとめ

責められたくないから

モラハラ夫が嘘をつく理由の一つは「責められたくない」という心理です。

幼少期から怒られる経験が多かった人は、防衛本能として嘘をつくことを身につけることがあります。

怒られるのが嫌で、嘘やその場しのぎの発言が習慣化しているのです。

その場しのぎの嘘の事例

  • パチンコに行ったのに「行ってない」と言う
  • タバコを吸っているのに「吸ってない」と言う
  • 酒を飲んでいるのに「飲んでいない」と言う
  • 風呂に入ってないのに「入った」と言う
  • 遅刻しそうな時に「道が混んでいる」と言う

これらは、本当のことを言うと怒られたり「言ったことは守れ」と責められたりするため、自分に不利益が生じないようにする処世術です。

また、自分の非を認めると責任を取らなければならなくなることが面倒で、軽微な嘘をつくこともあります。

さらに「わかっていないのに『わかった』と言う」ケースもあります。

これは「わからない」と言うとバカにされると思い、わかったフリをする癖が身についているためです。

また、妻に怒られた経験や不機嫌な態度を避けるために嘘をつく場合もあります。たとえば「友達と飲みに行く」と言うと不機嫌になる妻に対し「残業になった」と嘘をつくことがあります。

この場合「残業」と言えばそれ以上疑われないという意図があります。

正直に言うと責められる、非を認めなければならない、怒られるのが嫌だといった心理が、嘘をつく理由に繋がっているのです。

モラ夫の言うことがコロコロ変わる理由

例えば「俺より金を稼いでこいよ」と言いながら、妻が働こうとすると「家のことをするのがお前の仕事だろ」と制止する。

このような矛盾する発言は、発達障害、特にASD(自閉スペクトラム症)の特徴として見られることがあります。

ASDの特性として、以下のような傾向が挙げられます。

マイルールへの固執
「男は外で働き、妻は家庭を守る」という昭和的な価値観に固執する
金銭感覚の過敏さ
「一円でも多く稼いでいる方が偉い」といった考え方
指摘を批判と受け取る
妻の指摘や注意を攻撃とみなし、衝動的にキレることがある

また、発達障害であるADHDにも、言うことがコロコロ変わるという特性があります。

例えば「何か分からないことがあれば必ず確認しろ」と言っていたにもかかわらず、確認すると「そんなことぐらい自分で判断しろ」と怒る。

また「子どもの習い事の費用を払う」と約束しておきながら、自分の機嫌が悪くなると「払わない」と発言を覆すことがあります。

このような矛盾した行動は、ADHDに見られるものです。

これらの行動の背景には、ADHDに特有の認知的・感情的な特徴が関わっています。

ADHDの特性として、以下のような傾向が挙げられます。

ワーキングメモリの弱さ
ADHDの人は、ワーキングメモリ(短期記憶)が定型発達の人に比べて弱い傾向があります。
ワーキングメモリは一時的な情報を保持し、作業を進めるために必要な記憶領域ですが、この記憶容量が少ないため、約束や発言を覚えておらず、その場の感情や状況に応じて矛盾した発言をしてしまいます。
感情のコントロールが難しい
ADHDの人は、ストレス耐性が低く、少しの負荷でも感情的に反応しやすい傾向があります。
日常的な出来事でも感情が爆発しやすく、その結果、怒りや苛立ちが衝動的に表れます。これは感情の制御が難しいためです。
衝動的な言動
ADHDの人は、物事を考える前に反応してしまうことが多いです。
そのため、言葉や行動が感情的で一貫性を欠くことが多く、後悔することもしばしばあります。
自分の主張を通す欲求
またASDとADHDの混合型の特徴の一つとして、支配的な態度が見られることがあります。
自分の言うことを聞かせたい、あるいは自分が正しいと認めさせたいという欲求が強いため、他人の反応に過剰に反応し、自分の主張を貫こうとします。
これらの特性は、衝動的な発言や行動、約束を忘れてしまう、そして突如としてキレてしまうといった行動に現れます。

ADHDの人は、記憶の保存だけでなく、感情も一時的に保存します。

そのため、感情の保存容量が少なく、感情が溢れ出しやすくなります。

感情が制御できない状況において、衝動的にキレてしまうことがあるのです。

自分を良く見せるため

幼少期から怒られたり注意を受け続けると、自信を失い、自分を大きく見せようとする傾向が生まれることがあります。

これにより、話を盛ったり「知らないのに知っているふりをする」「行ったこともないのに行ったことがあると言う」などの行動が見られることがあります。

こうした衝動的な嘘は、幼少期から身についた癖と考えられます。

自分を良く見せるための嘘の事例

  • 大手広告会社出身と自己紹介するが、実際は子会社の派遣社員だった
  • 議員と知り合いだと言うがSNS上でフォローしているに過ぎない
  • 「大学時代はサッカー部のエース」と言うが実際は補欠だった
  • 模試でトップだったと自慢するが実際の成績は普通だった

一般的に、人は少し話を盛ることがありますが、矛盾を指摘されると謝罪するのが普通です。

一方で、虚言が日常的で、矛盾を指摘されても悪びれない場合は、理想の自分と現実の自分が混在し、空想と現実の区分けがついていない可能性があります。

この場合、本人は嘘をついているつもりがなく、悪気もないことが多いです。

こうした行動は、自己愛性パーソナリティ障害や演技性パーソナリティ障害が関係している可能性があります。

自己愛性パーソナリティ障害

特徴である誇大性から、ありのままの自分(自分のダメな部分)を受け入れられないため、自尊心を肥大させ、常に理想的な自分で居続けようとする思考から、自分を良く見せようとする嘘をつくと考えられます。

演技性パーソナリティ障害

特徴である、自分を実際以上によく見せたいという思いから虚言を話すことがあります。

妄想を事実のように語ったり、有名人や権力者と知り合いであるかのように振る舞ったりします。

また、自分に注目を集める動機でも虚言を話すことがあります。
嘘で注目を集められないと、ひどく落ち込んだり、不機嫌になることも特徴的です

相手を陥れるために嘘をつく

これまでに挙げた嘘の事例は、一般の方にも多少なりとも見られる場合がありますが、ここで取り上げるのは明らかに悪意を持った嘘の事例です。

「妻が悪い」と仕立て上げるための嘘

  • 夫が「時間がないから朝ごはんは要らない」と自分で言ったにもかかわらず、義母には「妻から朝ごはんを作ってもらえない」と平気で話す

「あの人があなたの悪口を言ってた」と吹き込む嘘

  • 「⚪︎⚪︎さんがあなたの悪口を言っていた」と、相手を不安にさせるような嘘を言いふらす

離婚時に振りまく根も葉もない嘘

妻から離婚を切り出されたり家を出ていった際、警察や妻の親族、友人に以下のような根も葉もない嘘をついて回る。

  • 「妻が子どもを洗脳して俺を陥れようとしている」
  • 「妻が子どもを虐待している」
  • 「妻が浮気していた」
  • 「妻は家のことを何もしない」
  • 「妻からモラハラを受けている、被害者は俺の方だ」
  • 「妻が買い物依存症で生活費を散財している」

これらは、周囲を味方につけ、相手を孤立させるための意図的な嘘であり、悪意に満ちた行動です。

これらの行動には、以下のような心理的な要因があると考えられます

嘘をつく心理的要因

  • 自分が絶対的に正しいと信じ、不利な立場になることを拒否する
  • 自分の発言や行動に責任を取りたくない
  • 絶対に謝りたくないという強い抵抗感
  • 自分を被害者として位置づけ、相手を攻撃する正当性を得ようとする

こうした嘘をつく行動は病的であり、明らかな悪意が伴います。

もしあなたの夫がこのような行動を取る場合、自己愛性パーソナリティ障害や反社会性パーソナリティ障害の可能性を疑ってみるべきかもしれません。

自己愛性パーソナリティ障害

特権意識が強く、自分の発言を指摘されることを「恥をかかされた」と受け取り、それを受け入れられない特徴があります。

また、離婚を「社会的な失敗」と解釈し、自分の非を認められないために虚言で自分を取り繕う傾向があります。

反社会性パーソナリティ障害

良心の欠如や他者を騙してでも自分の利益を守ろうとする特徴が見られます。

このため、相手を陥れるような悪意ある嘘を平然とつく傾向があります。

嘘をつく夫への対処法

相手の言葉を聞き返す

相手の言葉を聞き返すことで、本人が自分の発言の大げささに気づき、嘘をエスカレートさせずに済むことがあります。

これはカウンセラーが用いる「繰り返し技法」で、相手の発言を繰り返すことで自覚を促す方法です。

特に、悪気なく衝動的に発言している場合、この方法を続けることで虚言が減ることがあります。

矛盾点を突っ込む

言うことがコロコロ変わる場合は、冷静に矛盾点を指摘しましょう。

たとえば

  • 「えっ、前に言ってたことと違うよね?」
  • 「みんなが言ってるって、誰のこと?」

このように具体的に問いかけることで、相手の発言の矛盾を明確にします。

モラ夫の発言は衝動的で一貫性がなく、突っ込まれた際の返答も用意されていないことが多いため、冷静に指摘することで矛盾が露呈し、黙らせることが期待できます。

ただし、逆ギレや怒鳴られる場合もあるため、その際は一旦その場を離れましょう。

また、冷静な話し合いが難しい場合は、親族や知人など第三者を証人として交えた話し合いを検討することをお勧めします。

発言の証拠を残す

矛盾を指摘しても嘘を重ねたり、適当な言い逃れを繰り返す場合は、LINEでのやり取りや録音、日記やメモなどで発言の証拠を残しましょう。
「あなたが嘘をついていることは分かっているし、嘘はバレている」という毅然とした態度で臨むことが重要です。

暴言についても同様に、毅然と対応してください。

まとめ

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
嘘をつく夫に振り回され、心が疲れてしまう日々を過ごしているあなたに、少しでも安心や気づきが届いていれば嬉しいです。

もし「対処法は理解できたけれど、うちの夫の場合はどうすればいいのかわからない」という方は、一人で抱え込まずに、ぜひお話を聴かせてください。
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また、もし冷静に考えられない、些細なことでイライラしてしまう、不眠が続くといった症状がある場合は、カサンドラ症候群(抑うつ状態)の可能性も考えられます。

そんな時は、何よりもまず、ご自身の体調を大切にしてくださいね。

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