数年間の支援から見えた、毒親育ちの回復プロセス

私は数年間、毒親育ちで複合的な困難を抱える方の支援を続けてきました。

その経験から、毒親育ちの影響がいかに深刻か、そしてそれでも回復の可能性はあるということを、支援者の立場からお伝えしたいと思います。

※この記事は特定の個人ではなく、複数の支援経験から得た知見をまとめたものです。

もくじ

  1. 支援を通じて見えてきた、毒親育ちの深刻な影響
  2. 支援の中で見た「どん底」
  3. それでも、変化の芽は出る
  4. 支援者として学んだこと
  5. リジェネができること、できないこと
  6. まとめ|希望を持てる未来へ
  7. このような方へ

支援を通じて見えてきた、毒親育ちの深刻な影響

複合的な困難を抱えるケース

毒親育ちの方の中には、以下のような複合的な困難を抱えているケースがあります。

これらが重なると、社会生活での困難が何重にも積み重なることになります。

社会に出てからも続く影響

家庭を離れた後も、以下のような形で影響が続きます。

仕事面での困難

  • 上司からの無理な要求を断れない
  • できないことを引き受けてしまう
  • パニック状態になりやすい
  • 結果的に職場でのトラブルにつながる

対人関係での困難

  • 意見を言えない
  • 自分を守る選択ができない
  • 過度に自分を責める

二次的な困難

  • 職場でのトラブルがトラウマになる
  • 対人恐怖が強まる
  • 社会との接点を失っていく

支援の中で見た「どん底」

支援の過程では、非常に厳しい時期もありました。

深刻な状態の例

  • 「もう死にたい」「誰とも会いたくない」という言葉
  • 日常生活の喪失(外出しない、人と会わない)
  • 見た目への関心の喪失
  • 対人恐怖の悪化
  • 未来への希望が持てない状態

このような状態では、支援者としても「寄り添う」ことしかできない時期が続きます。

それでも、変化の芽は出る

しかし、継続的な支援の中で、少しずつ変化は起こります。

1年ぶりの再会で見えた変化

ある時、しばらく会えなかった方と再会したとき、わずかな変化がありました。

  • 少し笑顔が戻っていた
  • 自分の状態を客観視できるようになっていた
  • 「人生を本にしたい」という目標を語った
  • 「ようやく少し、光が見えてきました」という言葉

久しぶりに見る笑顔でした。

変化のきっかけ

何が変化をもたらしたのか?私が考えるポイントは以下です。

1. 時間をかけた信頼関係

  • 数年間、継続的に寄り添い続けた
  • 急かさず、本人のペースを尊重した

2. 孤立からの脱却

  • 定期的に話を聞く場を持った
  • 「味方がいる」という安心感

3. 目標の提示

  • 「自分の経験が誰かの役に立つかもしれない」
  • 発信という新たな目標

4. 自己理解の深まり

  • 自分の状態を客観視できるようになった
  • 現実を受け入れ始めた

支援者として学んだこと

この経験から学んだ3つのこと

1. 毒親育ちの影響は想像以上に深刻

  • 単なる「性格」や「考え方」の問題ではない
  • 複合的な困難が積み重なることがある
  • 回復には時間がかかる

2. それでも変化は起こる

  • どんなに深刻な状態でも、回復の可能性はある
  • 小さな変化を見逃さないことが重要
  • 支援者は希望を持ち続けることが大切

3. 継続的な支援の重要性

  • 一朝一夕では変わらない
  • 長期的な視点で寄り添うことが必要
  • 「味方がいる」という安心感が力になる

リジェネができること、できないこと

リジェネでは対応できないこと

統合失調症など精神疾患の治療は、精神科医の管轄であり、私たちが対応できる範囲を超えています。

リジェネができること

毒親育ちによる以下の傾向については、適切な方法でサポートできます。

  • 「意見が言えない」
  • 「怒れない」
  • 「自責的」

といった被害者体質の改善

これらは、心理的アプローチや実践的なサポートによって、変化が期待できる領域です。

被害者体質改善講座について詳しくはこちら

まとめ|希望を持てる未来へ

数年間の支援を通じて、私が確信していることがあります。

どんなに深刻な状態でも、変化の可能性はある。

毒親育ちの影響は深く、回復には時間がかかります。

でも、適切なサポートと時間があれば、少しずつ光が見えてきます。

  • 経済的な自立
  • 毒親からの真の自立
  • 被害者体質からの脱却

これらは、決して不可能ではありません。

私は、できる限りの支援を続けるつもりです。

そして、この記事を読んでいる方にも伝えたい。

あなたの回復を、諦めないでください。

このような方へ

  • 毒親育ちで生きづらさを感じている
  • 対人関係が苦しい
  • 自分の未来に希望が持てない
  • でも、変わりたいと思っている

そんな方は、一人で抱え込まず、ぜひご相談ください。

時間はかかるかもしれませんが、一緒に前に進みましょう。

初回相談(50分)は無料です

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【この記事を書いた人】

経験と専門性

  • 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
  • ASD・ADHDの混合型診断済み
  • モラハラ加害者としての更生を実現
  • 週刊文春オンラインでの3記事の連載で加害者心理と更生過程を完全公開

臨床経験(2010年〜)

カウンセラーとして幅広い支援経験

  • 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
  • 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
  • うつ病の方の復職支援
  • 元受刑者・薬物依存者への更生支援
  • ひとり親・DV被害者相談
  • 企業内パワハラ相談
  • 自助グループ・セミナー開催

メディア掲載実績

新聞・雑誌掲載

  • 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
  • 産経新聞(2021年9月)
  • 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
  • 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
  • ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)

テレビ・ラジオ出演

  • NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
  • KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)

全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介

モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。

私たちリジェネの支援

私は10年以上、公的機関で多様な困難ケースを支援してきました。

その中には、元受刑者、薬物依存者、精神疾患、発達障害、知的障害など、様々な境遇の方々と接してきた経験があります。

だからこそ、モラハラというヘビーな問題にも、泥臭く、地道に、長期的に向き合うことができるのです。

彼のような統合失調症を伴う極めてヘビーなケースから、一般的なモラハラ被害者まで、私たちは諦めずに寄り添います。

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