【危険度判定】共依存チェックテスト15問|モラハラ被害者の依存度診断

以前に「モラハラ夫婦に多い共依存とは」という記事を書きましたが、今回は実際にチェックできる診断テストと共依存の詳細な特徴について解説いたします。 

より実践的で役立つ内容に仕上げました。

共依存はあらゆる性別で見られる関係性のパターンです。

モラハラ関係では被害者側だけでなく、加害者側も相手に依存している共依存状態となっているケースが多く見られます。

特に「相手から離れられない」「自分を犠牲にしてでも尽くしてしまう」タイプの被害者と、「支配したいが一人では生きていけない」タイプの加害者が共依存関係を形成しやすい傾向があります。

共依存の特徴を持つ場合、相手との不健全な関係を断ち切り、自分自身の境界線を確立することが重要です。 

特に相手への過度な依存が続く場合、カサンドラ症候群やうつ病などの心身の不調につながる可能性があります。

ただし、すぐに関係を断つのが難しい方もいるでしょう。 

そのような場合は、この記事を参考に段階的な改善方法を考えていただければと思います。

このチェックテストは、共依存の研究に基づいて作成された本格的な診断ツールです。

共依存は本人が気づきにくい傾向があるため、客観的に自分の行動パターンを振り返る機会として活用してください。

また、現在進行形でモラハラ被害を受けており、緊急の対処法をお求めの方は、まず「モラハラ夫への対処法まとめ」をお読みいただくことをお勧めします。

長文となりますが、最後までお読みいただければ幸いです。

この記事はこんな方におすすめです

  1. 共依存について知りたい方
  2. モラハラ被害者の方
  3. 共依存関係から脱したい方

もくじ

  1. 共依存とは
  2. イネイブラーとの関連性
  3. 共依存セルフチェックテスト
  4. チェック結果と次のステップ
  5. 共依存の5つの中核症状
  6. さまざまな関係性での共依存事例
  7. 共依存関係の健康への影響
  8. 共依存の原因と背景
  9. 愛着障害との関連
  10. 毒親育ちの影響
  11. アダルトチルドレンとの関連
  12. 共依存からの脱却方法
  13. 相手からの攻撃への対処法
  14. 話し合いの重要性
  15. 小さな自立から始める
  16. Re:geneでの支援について
  17. まとめ

共依存とは

共依存は医学的な正式診断名ではなく、特定の関係性を表す心理学的概念です。 

病名や医学用語ではありませんが、心理学分野で広く認知されている関係性のパターンを指します。

共依存とは、自分と特定の相手が、その関係性に過剰に依存し、その関係にとらわれている状態です。 

お互いに支配し合い、お互いに依存し合う関係を言います。 離れたいのに、離れるのが辛い、寂しいと感じるならば、共依存の可能性があります。

元々は1970年代のアメリカで、アルコール依存症の夫とその妻たちの関係性から生まれた概念でした。 

献身的に世話を焼く妻と、その世話に依存する夫という構図で、お互いが依存し合う関係を指します。 

現在では恋愛関係、親子関係、友人関係など、あらゆる人間関係で見られる現象として理解されています。

イネイブラーとの関連性

アダルトチルドレンの研究で使われる「イネイブラー」という概念があります。

これは問題を抱えた人の世話を焼き、結果的にその人の問題解決を妨げてしまう人のことです。

イネイブラーの行動パターン

  • 相手の失敗の後始末をする
  • 問題を隠蔽し、周囲に知られないようにする
  • 相手の代わりに責任を取る
  • 相手が自立する機会を奪ってしまう

善意から始まった行動が、結果的に相手の依存を深めてしまう危険性があります。

共依存セルフチェックテスト

以下の項目について、あなた自身の行動や考え方を振り返ってチェックしてください。

共依存セルフチェックテスト

該当する項目にチェックを入れてください。

8個以上該当する場合、共依存の可能性があります。

1 / 15

責任感が強すぎて、何でも一人でやりこなそうとしてしまう

2 / 15

断ることができず、何でも引き受けて疲れてしまったり、内心で不満が積もったりする

3 / 15

相手の気分を敏感に察知して、先回りして心配したり気を遣ったりしてしまう

4 / 15

「こうあるべき」という理想や常識に縛られやすく、現実とのギャップに苦しむ

5 / 15

相手から離れることができず、しがみついていることを愛情だと思い込んでいる

6 / 15

自分の周りに問題があっても、波風を立てないよう見て見ぬふりをしてしまう

7 / 15

被害者意識に捉われ、自分は犠牲者だと思い込んで弱々しくなってしまう

8 / 15

過去の人間関係の失敗から学ぶことができず、同じパターンを繰り返してしまう

9 / 15

罪悪感に襲われやすく、相手の問題は自分のせいだと思い込んでしまう

10 / 15

相手との境界線が曖昧で、相手の感情に巻き込まれて自分も同じ気分になってしまう

11 / 15

自分の問題は大したことないと軽視したり、嫌なことから目を逸らしたりする

12 / 15

特定の相手のことで頭がいっぱいになり、他のことが考えられなくなる

13 / 15

依存心が強く、一人では生きていけないと思い、見捨てられる不安が強い

14 / 15

相手の行動や感情をコントロールしようとして、思い通りにならないと不安になる

15 / 15

自分を犠牲にしてでも相手を助けたり、世話をしたりすることに生きがいを感じる

あなたのスコアは

0%

重要な注意事項

  • このチェックテストは自己診断ツールです。医学的診断とは異なります
  • 共依存は病名ではなく関係性を表す言葉であり、確定診断というものは存在しません
  • 心身の不調が続く場合は、適切な専門機関での相談をお勧めします

チェック結果と次のステップ

8個以上該当した場合

共依存の可能性が高いです。

この場合、相手との関係性を見直し、自分自身の境界線を確立することが重要です。

心身の不調が続く場合は、専門的なサポートを受けることをお勧めします。

共依存で悩んでいる方へ

共依存は一人で改善するのが困難であり、適切な境界線の設定と自己肯定感の回復が最優先です。

Re:geneの被害者体質改善プログラムでは、共依存からの回復に対応した専門的なサポートを提供しています。

プログラムで学べること

  • 健全な境界線の設定方法
  • 自己肯定感を高める技術
  • 依存関係からの段階的な脱却方法
  • 自分軸を取り戻すための具体的な手法
  • 被害者体質の根本的な改善

5-7個該当した場合

中程度の共依存的傾向があります。

一部の特徴に該当する場合でも、放置すると関係性がさらに不健全になる可能性があります。 

早めの対処と関係性の見直しを検討してください。

4個以下の場合

軽度の共依存的特徴が見られるか、共依存の可能性は低い状態です。 

他の要因による人間関係の問題がある可能性もありますが、適切な対処により健全な関係を築くことが可能です。

共依存の5つの中核症状

共依存やトラウマの治療施設「メドゥズ」のディレクターを務めるピア・メロディ氏によると、共依存には5つの中核症状があるとされています。

1. 自尊心の問題

人と比べて上か下かという基準を頼りに生きようとする、内的な価値の手がかりがない状態です。 

自分が生まれながらに持っている価値を子ども時代に認めてもらえなかったため、外部の評価に依存してしまいます。

2. 境界線の問題

子ども時代に自分をきちんと守ってもらえなかったり、親から過度に干渉されたために、適切な境界線の引き方がわからない状態です。 

壁を作って孤立したり、境界がないまま相手に侵入され蹂躙されてしまいます。

3. 現実認識の問題

自分をそのままの姿で認められないため、完璧ならOK、少しでも間違うとダメ、といった白黒思考に陥ります。 

人は間違うこともあれば弱いところもあり、感情も揺れ動くものだという現実を認められません。

4. 感情と欲求の問題

自分の感情や欲求を適切に認識し、表現することができない状態です。 

相手の感情や欲求を優先してしまい、自分の本当の気持ちがわからなくなってしまいます。

5. 依存とコントロールの問題

健全な依存関係を築けず、過度に依存するか完全に孤立するかの極端な状態になります。 

また、不安から相手をコントロールしようとする行動パターンが現れます。

さまざまな関係性での共依存事例

親子関係の共依存

毒親となる母親は、娘に意見を押し付け、娘が自立しようとすると「寂しい」などと訴え、あらゆる手段を使って自立を阻止しようとします。 

娘は自分で物事が決められなくなり、結果的に自立できなくなって親に尽くすことになります。

職場での共依存

上司と部下の関係でも共依存は発生します。 

上司は部下をコントロールすることに依存し、部下は上司の指示に従っていれば楽だと感じて、嫌なことがあっても断れない関係が形成されます。

性的DVと共依存

性的DVを受けているにもかかわらず断れない背景には、共依存の要素が強く関わっています。 恐怖体験、家庭の平和維持、加害者からの価値観の押し付けなどにより、理不尽な要求を受け入れてしまいます。

避妊に協力せず、計画外の妊娠を意図的に促す「多産DV」も、相手が離れられない状況を作り出す共依存関係の一形態です。

共依存関係の健康への影響

共依存関係に至ると、支配される側は精神的な疲弊から以下のような状態に陥りやすくなります。

  • カサンドラ症候群 – パートナーとの情緒的なコミュニケーション不全による心身の不調
  • 不安障害 – 常に相手の顔色を伺うことによる慢性的な不安
  • 睡眠障害 – 精神的な緊張状態が続くことによる不眠
  • PTSD – 性的DVなどの深刻な被害による心的外傷後ストレス障害

共依存の原因と背景

共依存者の多くは、機能不全家族で育った経験が影響しています。

機能不全家族の特徴

  • 親からの愛情が条件付きだった
  • 兄弟間の差別や偏愛があった
  • 親のケアを子どもがしていた(ヤングケアラー)
  • 感情の表現が許されない環境だった
  • 褒められることが少なく、常に批判されていた

機能不全家族について知りたい方はコチラ

愛着障害との関連

幼少期に養育者との間で適切な愛着形成がなされなかった場合、大人になってから共依存関係に陥りやすくなります。

愛着障害の主な特徴

  • 見捨てられ不安 – 常に見捨てられることへの強い恐怖を抱く
  • 他者への不信 – 「他人は信用してはならない」という思考が根底にある
  • 境界線の曖昧さ – 「私は私、他者は他者」という概念が欠けている
  • 試し行動 – 「離婚だ」「死にたい」などの発言で相手の愛情を確認しようとする

愛着障害のある人は、パートナーを理想化した後、思い通りにならないと攻撃に転じる「理想化とこき下ろしのサイクル」を繰り返すことがあります。

愛着障害について知りたい方はコチラ

毒親育ちの影響

毒親に育てられた経験は、共依存関係に陥りやすい体質を作り出します。

毒親育ちの典型的な特徴

  • 些細なことでも許可を求める
  • 自分の意見を抑圧する
  • 相手の顔色を常に伺う
  • 嫌なことでも断れない
  • 自分が我慢して相手に合わせる

これらの特徴は、大人になってからもモラハラ被害を受けやすくする要因となっています。

毒親育ちについて知りたい方はコチラ

アダルトチルドレンとの関連

アダルトチルドレン(AC)と共依存には深い関連があります。

機能不全家族で育った子どもが、大人になっても健全な人間関係を築けず、共依存関係に陥りやすくなります。

社会的要因

特に日本では「自己犠牲は美徳」という文化的背景があり、共依存的な行動が肯定されやすい環境があります。

共依存からの脱却方法

基本的な心構え

共依存からの脱却には、まず自分自身が共依存状態にあることを認識し、段階的に改善していくことが重要です。

心の境界線を作る

共依存関係では、自他の境界線が曖昧になっています。

まず自分が絶対に踏み込まれたくない領域を明確にしましょう。

心の境界線を明確にする方法

  1. 紙とペンを用意し、自分の本音に耳を傾ける
  2. 「言われたくないこと」「大切にしていること」を書き出す
  3. これらが絶対に譲れない心の境界線となる

言われたくないことの事例

  • 身内の悪口を言われたくない
  • 容姿を批判されたくない
  • 能力を否定されたくない
  • 人格を否定されたくない

これらの境界線については、誰に対しても絶対に譲らない姿勢が重要です。

相手からの攻撃への対処法

暴言を真に受けない

  • 暴言は相手が自分の意見を通すためのものであり、真実ではない
  • 「相手はそう思うんだ」と軽く受け流す
  • どんな言葉を投げかけられても動じず、冷静でいる
  • 無理に愛想よく振る舞う必要はない

段階的な対応方法

  1. 牽制する – 「そういうことを言うのを止めてくれる?」
  2. 語気を強める – 「しつこいな」「いい加減にしてよ」
  3. 明確な拒絶 – 「絶対に許さない」「弁護士に相談を考えている」

接触の機会を減らす

  • 必要な用件以外は控えめに会話する
  • 無言の時間があっても気にしない
  • 愛想笑いをしない
  • 本当に面白い時や共感できる時だけ反応する

不機嫌な態度への対応

  • 機嫌が戻るのを待つか、一時的に距離を置く
  • 理由を追及することは状況を悪化させる可能性がある
  • 攻撃的な態度が強い場合は物理的な距離を置く

話し合いの重要性

相手が落ち着いている時に、以下の点に注意して話し合いを行いましょう。

  • 人格否定を避ける
  • お互いを対等な人間として扱う
  • 相手が感情的でも冷静さを保つ
  • 自分の言葉に責任を持つ

小さな自立から始める

いきなり大きな変化を求めるのではなく、日常の小さなことから「自分のための選択」を始めましょう。

  • 「自分以外はスイカを食べないから買わない」→「自分のために買う」
  • 「一緒に行く人がいないから映画を諦める」→「ひとりで見に行く」

このような小さな積み重ねが、自分に許可を出す習慣を作り、相手に過度に依存しなくなる基盤となります。

Re:geneでの支援について

被害者体質改善講座

共依存からの回復と健全な人間関係の構築を目指す専門プログラムです。

このような方に

  • 共依存関係から抜け出したい方
  • 自分の境界線を確立したい方
  • 自己肯定感を高めたい方

主な内容: 共依存のメカニズム理解、健全な境界線の設定、自己肯定感向上技術、依存関係からの段階的脱却方法、自分軸の確立など

被害者体質改善講座はコチラ

夫婦関係改善講座

共依存的傾向がある夫婦関係の改善を目指すプログラムです。

このような方に

  • 夫婦関係を健全化したい方
  • お互いの自立を促したい方
  • バランスの取れた関係を築きたい方

主な内容: 健全なコミュニケーション技術、相互尊重の関係構築、個人の時間と空間の確保、感情的自立の促進など

夫婦関係改善講座はコチラ

【この記事を書いた人】

もーちゃん

モラハラ解決相談所リジェネ 副所長 | 元モラハラ加害者ASD夫|2015年〜妻と共にモラハラ被害者・加害者体質改善講座を運営|10年間で2500件超の相談解決実績 | 夫婦でモラハラを乗り越えた実体験者

経験と専門性

  • 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
  • ASD・ADHDの混合型診断済み
  • モラハラ加害者としての更生を実現
  • 週刊文春オンラインでの3記事の連載で加害者心理と更生過程を完全公開

臨床経験(2010年〜)

カウンセラーとして幅広い支援経験

  • 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
  • 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
  • うつ病の方の復職支援
  • 元受刑者・薬物依存者への更生支援
  • ひとり親・DV被害者相談
  • 企業内パワハラ相談
  • 自助グループ・セミナー開催

メディア掲載実績

新聞・雑誌掲載

  • 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
  • 産経新聞(2021年9月)
  • 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
  • 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
  • ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)

テレビ・ラジオ出演

  • NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
  • KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)

全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介

モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回の内容が、あなたが抱えている問題解決の一助になれば幸いです。

モラハラで苦しんでいるあなたへ

私たち夫婦も、かつては離婚寸前まで追い込まれました。

加害者である夫は無自覚に私を傷つけ、被害者である私は孤独で誰にも頼れず、絶望の淵に立たされていました。

しかし、私たちは諦めませんでした。

夫婦で協力し、モラハラの問題と真正面から向き合い、ついに解決することができたのです。

現在は幸せに暮らしています。

だから、今モラハラの問題で苦しんでいるあなたにも伝えたいのです。

すぐに離婚だと諦めないでください。

この記事に辿り着いた時点で、あなたは一人ではありません。

解決への道は必ずあります。

私たちがどのようにして離婚の危機を乗り越えたのか、その壮絶な手記を被害者妻と加害者夫という両方の目線でリアルに書いています。

これらの記事では、実際にモラハラを乗り越えた夫婦のリアルな体験談を通して、問題の根本原因と具体的な解決方法を詳しく解説しています。

【加害者の視点から学ぶ】

【被害者の視点から学ぶ】

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  • 冷静に考えられない
  • 些細なことでイライラしてしまう
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そんなときは、何よりもまず、ご自身の体調を大切にしてくださいね。

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