発達障害のある子の不登校はわがまま?|その背景と当事者の声
今回は発達特性のある子の不登校について説明していきます。
結論から言うと、不登校は「わがまま」でも「親の怠慢」でもありません。
外からは見えない背景があり、学校に行ける子と行けない子を同じ物差しで測ることはできません。
そして私自身も、不登校だった一人です。(五月雨登校という方が近いですね。行ける日と行けない日があり、登校する時間もバラバラな状態のことです)
最近、SNSで不登校のお子さんの様子を描いた投稿が話題になりました。
そこには、親の怠慢だという意見や、将来の公的支援は受けない前提にしてほしいという意見など、厳しい声が数多く寄せられていました。
私が感じたのは、そうした声の中で、お子さんが学校に行けない理由がほとんど取り上げられていないということでした。
もくじ
- 不登校は「行かない」のではなく「行けない」状態
- 私自身も不登校でした
- 適応しているように見えても実は無理をしている
- 将来の話をするなら、まず背景を知ることから
- 学校以外の選択肢
- 外からも家の中からも責められているお母さんへ
- まとめ
不登校は「行かない」のではなく「行けない」状態
外から見ると、不登校はお子さんが「学校に行かない選択」をしているように見えることがあります。
しかし実際には、お子さんは学校に行きたくても行けない状態にあります。
発達特性のあるお子さんは、次のような部分に難しさを抱えていることがあります。
- 言葉を理解することや、自分の気持ちを言葉にすること
- 場面や状況を読み取ること
- 感情をコントロールすること
お子さんの発達のどこに凹凸があるかによって、同じ不登校でも必要な対応は変わります。
そのため「頑張れば学校に行ける」「無理にでも登校させれば慣れる」という方法が、すべてのお子さんに合うわけではありません。
お子さんが努力をしても動けない状態は、外からは見えにくいのです。
私自身も不登校でした
私は体が虚弱だったこともありますが、学校というシステムや先生たちの対応に疑問を持っていました。
また、実際の年齢より上の人と関わることが多く、同級生とは話が合わず、つまらなく感じていました。
趣味も読書や映画で、ゲームも実際の年齢より上の年代向けのものばかりでした。
そのため、同級生とは興味が根本的に合いませんでした。
なぜ通えないのかと先生に聞かれても、上手く答えられませんでした。
私は父親が愛人を作って出ていった時期と不登校が始まった時期とかぶっていたので、大人は勝手に配慮してくれていましたが、それだけが問題ではなかったかと思います。
ちなみに、学校生活や友人関係で苦労をしたことはありません。
しかし、周りに合わせることで疲れてしまうタイプで、喘息もあり虚弱で週5日通うことは困難だったのです。
「周りに合わせて疲れる」これは「過剰適応」というもので、大人になった今も変わりません。
今は自分の体力などを把握して、疲れ切らないように上手く付き合って過ごしていますが、未だに週5日出社するような仕事をする自信など全くありません。
ここまで自己理解が出来るようになるまで、道のりは長かったです。
こうして振り返ると、不登校の理由は一つではないことがわかります。
そして、外から見えている理由と、本人が感じていた理由は、必ずしも一致しません。
適応しているように見えても実は無理をしている
私は適応能力があるぶん、周りに合わせすぎて疲れてしまうタイプです。
これは大人になった今も変わりません。
このように、周りからは適応できているように見えても、心の中では消耗している人がいます。
特に、真面目で自分を責めやすいお子さんは、無理をしていても周りの大人が気づきにくいです。
そして、お子さんが無理を重ねると、心身の不調につながる場合があります。
だからこそ、周りの大人は、「学校に行かせるか、行かせないか」の二択ではなく、お子さんがどこに難しさを抱えているのかを見ることが大切です。
将来の話をするなら、まず背景を知ることから
将来を心配する気持ちは、自然なものです。
- このまま社会に出していいのだろうか
- この子は社会でやっていけるのだろうか
- 辛いことから逃げてばかりでダメにならないだろうか
- 世間知らずのままで変な人に騙されないだろうか
- 好きなことで生きていくのは苦労してしまわないか
学校の話をするだけで、家庭内に緊張感が走りますよね。
ただ、支援が必要になるかどうかは、本人の努力だけで決まるものではありません。
ASD児童は学校や社会に放り込んで学ぶというスタイルはパニックになって、より殻に閉じこもってしまいがちです。
療育などで体系的に学んで、トライアンドエラーでイレギュラーや不合理にだんだんと慣れることが大切だと私は思います。
それでも家庭ごとに事情は違い、外から見えているのは、そのごく一部です。
一部だけを見て家庭全体を判断することなどできません。
外野の声というものは、いちばん苦しんでいるお子さん本人と、それを支えているお母さんをさらに追い込んでしまいます。
聞かないように、見ないようにしていても、ついSNSなどで見えてしまう事があると思います。
ただ、理解しようとしている人間もまた存在することを忘れないでいて欲しいです。
学校以外の選択肢
「もうしてるわ!」と思われるかもしれませんが、私自身の話をさせてください。
学校では「なんとなく居場所を感じない」という感覚で、それを誰にも話しませんでした。
今のように言語化できなかったのです。読書はたくさんしていましたけどね。
学校に行くだけで、神経も体力もすり減らして、父親がいなくなって極貧生活で将来なんて考えるだけ真っ暗です。
何も考えずに父が残していったプレステ(ゲーム)をする毎日でした。
その時に、近所の方からの誘いでボランティア活動をしました。
自分にとって学校以外の同世代の居場所が出来て、神戸市と言っても田舎で育っていたので都会の友人が出来てすごく刺激を貰いました。
同じような学校に居場所がない子も、家庭内に居場所がない子も、わたしより酷い環境にいる子も、障害がある子も、障害のある子の兄妹も、順風満帆な子もたくさんいました。
その中にいると「いかに自分の世界が狭いか」を自然と感じて、社会に対しての軽い絶望が薄まった気がします。
もちろん無理にでも外へ!というお誘いではありませんよ。
子どもが自ら「行ってもいいかな」と思えることを体験できる場所は、きっと私が幼い頃より増えていると思います。
学校が無理でも他の教育機会があるという意味で、ひとつができなくても諦めないで欲しいのです。
福祉であったり、習い事であったり、オンラインの中であったり、選択肢は様々あると思います。
どれがいいとか、どれが正解とか、やると思ってできなくて2人して絶望しちゃったり…挑戦するってもう苦しいと思うんです。
いまは興味が出なくても、学校というものに馴染めずに、適応できなかったからといって人生が拓けないわけではありません。
私は、努力が苦手で、継続が出来なくて、集中力も無くて、体力はとっても無くて、頭も良くはありません。
ただ、自分の「できないことはない」というものと出会えたのと、自分に合った環境で暮らしているだけです。
きっといつか見つかるという無責任なことを言いたいわけではありませんよ。
ただ、興味のアンテナはしまわないで「どうせできない」と思わないで生きていて欲しいなと思います。
外からも家の中からも責められているお母さんへ
不登校のお子さんを育てているお母さんは、外からは「甘やかしている」と言われ、場合によっては家の中でも「育て方が悪い」と言われてしまうことがあります。
そうなると、誰にも言えないまま、一人で抱え込んでしまいます。
- 責められて当然ではありません
- あなただけが悪い訳などありません
お子さんが学校に行けないのは、あなたの育児のせいではありません。
また家庭内の空気も子どもの不登校がきっかけで悪くなることやご自分の心身が悪くなることもあるでしょう。
子どもは当事者として苦しんでいるから、自分はサポートとして弱音をだせないという想いがあると思います。
- 五月雨登校は、行く時間や授業が日によって違い、やっぱり帰ると言われて、親が振り回されて消耗する
- 付き添いだと親の居場所がなく長時間拘束で辛い
- 正門タッチ(学校の正門まで来て、タッチして帰る登校の形)や面談を学校から提案されても、子どもとの板挟みになって困惑する
- 完全不登校だと気楽にはなるが、働くことが出来ず、経済的に困るし、自分の時間が無くなる
リジェネでは長年サポートしてきた経験があるので、支援者側として振り回されないノウハウをもっています。
よければ、気軽にご相談くださいね。
不登校・ひきこもりでお悩みの方へ
お子さんの不登校やひきこもりに悩んでいる方のために、講座をご用意しています。
くわしくは、不登校・ひきこもり問題解決 講座をご覧ください。
【この記事を書いた人】
経験と専門性
- 夫婦でモラハラを解決した実体験者
- 2015年から2500件超の相談解決実績
- 行動心理学をベースとしたモラハラ加害者・被害者の心理分析
- 加害者と被害者の思考・行動パターンの解明と改善指導
- 発達障害特性を持つ夫婦関係の調整とサポート
- カサンドラ症候群からの回復支援
- 夫婦間コミュニケーション改善や改善方法の開発
- 同じ経験を持つ専門家として、あなたの状況に寄り添うことが可能
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
- ABEMA『秘密のママ園』様 2026/4 #12ママのモラハラ化問題!出演
- ABEMAPrime(アベプラ)様 2026/7/13出演
- ABEMAPrime(アベプラ)様 YouTube版はこちら
全国12媒体でモラハラ解決の専門家として紹介
モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。
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まとめ
今回は、発達特性のある子の不登校が「わがまま」ではない理由について説明しました。
不登校には外から見えない背景があり、行ける子と行けない子を同じ物差しで測ることはできません。
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