食い尽くし系モラハラ夫の特徴と対処法
今回は「食い尽くし系モラハラ夫」の特徴と対処法について説明していきます。
「食い尽くし系」という言葉は、2023年頃からネットで流行しているスラングで、家族や他人の料理を勝手に食べたり、大皿で出された料理を一人で平らげてしまう人を指します。
この行為自体は必ずしもモラハラとは言えませんが、妻がこうした無配慮な行動を注意すると、逆ギレや暴言を吐くなどのモラハラ行為が発生することがあります。
そのため、近年は「食い尽くし系」に関する相談が増えています。
さらに、こうした食い尽くし行動に対して、夫本人は全く悪気がなく、逆ギレして行動を改めないケースが多いため、特に夫と子どもの関係が悪化し、最終的に妻が耐えきれず離婚に至るケースも増加しています。
なお、この行為自体は過食症と混同されることがありますが、過食症の特徴としては、食べるのをやめたいという思い、食後の罪悪感、そして嘔吐などがあります。一方で、食い尽くし系夫はこれらの特徴を持たないことが多く、過食症とは異なるものと考えられます。
ただし、食に対する異常な執着は発達障害の一部の特徴にも似ているため、これらの点も踏まえて検証していく必要があります。
それでは、食い尽くし系夫の特徴と対処法について詳しく解説していきます。
少し長くはなりますが、最後まで読んで頂ければ幸いです。
この記事はこんな方におすすめです
- 食いつくし系夫の対処法が知りたい方
- 食い尽くし系夫の脳内が知りたい方
- モラハラ被害者の方
もくじ
- 食い尽くし系夫の事例と特徴
- 食い尽くし系夫の反論の事例
- 食い尽くし系夫のモラハラの事例
- 食い尽くし系夫になった要因
- 発達障害の可能性
- 想像力が欠如しているから
- 暗黙のルールがわからないから
- 自他の境界線が曖昧だから
- 自分が食べるのが当然だと思っているから
- 食い尽くし夫への対処法
- まずは話し合いをすること
- 話し合いに応じない場合
- 注意すべきポイント
- 暴言や逆ギレへの対処法
- ツッコミを入れる
- まとめ
食い尽くし系夫の事例と特徴
食い尽くし系夫の事例
- 大皿料理を、妻や子供の分を考えずに一人で食べ尽くす
- 子供の弁当の作り置きを冷蔵庫から探して全て食べてしまう
- 家族7人分のカットケーキやホールケーキを一人で食べる
- 娘の分のハンバーグや唐揚げを無断で食べる
- 人数分用意されたメイン料理や鍋いっぱいのカレーを一人で食べつくす
- 餃子を一人前ずつ皿に分けていても勝手に取って食べる
- 子供の皿から勝手におかずを盗る
- 自分の分は一気に頬張る
他にも、以下のような特徴が見られます。
- ケーキのイチゴだけを食べる
- サラダのエビやチキンだけを食べる
- スイカの甘い部分だけ食べる
食い尽くし系夫の反論の事例
食い尽くし系夫は、その非常識な行動を妻から指摘されても、全く反省せず、行動を改めようとしません。
そもそも家族の分まで食べ尽くしている自覚がないことが多く、以下のような反論や逆ギレがよく見られます。
食い尽くし系夫の反論の事例
- 俺の食べたい気持ちを否定するな
- 余ったものを食べて何が悪いんだ
- たかが食べ物のことでそんなに言うのは卑しい
- 実家ではこれが普通だった
- こんなことで怒られたことがない
- 母親は俺を優先してくれていた
- そんな細かいことを注意するな
- お前は器が小さい
- 底意地が悪いみたいに言いやがって
食い尽くし系夫のモラハラの事例
モラハラに発展するケースも多く、以下のような発言が報告されています。
食い尽くし系夫の暴言の事例
- 俺が稼いだ金だぞ?全部俺が食べるのは当然だ
- 俺は一家の主だ、生意気な口を利くな
- 女のくせに生意気だ
また、モラハラとまではいかないが巧妙なケースとして、次のような事例があります。
「もうお腹いっぱいだよね?」「食べてあげようか?」などと言いながら、妻や子供の分にも手を出し「1口ちょうだい」と言ってほとんどを食べてしまうなど。
このような「食い尽くし行動」は男性だけでなく、女性にも見られることがあります。
例えば、ピザを多めに食べたいなら「多めに食べていい?」と断りがあればまだ良いですが、全く気遣いがなく、平然とピザ1枚(8等分)を全て自分の皿に入れてしまうケースもあります。
「ピザが8枚あるなら2人で4枚ずつ分けるのが普通では?」と聞いても「えっ、足りないの?じゃあ1枚だけあげるよ」と上から目線で言ってくることがあります。
このように、料理の配分や等分の感覚がなく、食事のたびにストレスを感じることから、最終的には一緒に食事をするのが嫌になるケースもあります。
食い尽くし系夫になった要因
これらの行動の背後には、生育環境が大きく影響していると考えられます。
具体的には以下のような要因があります。
食い尽くし系夫になった要因の事例
- 両親から「好きなだけ食べなさい」と言われて育った
- 子どもの頃「好き嫌いや残したらダメだ」と厳しくしつけされた
- 子どもの頃、よく食べることで褒められた経験がある
- 一人っ子であるため「全て自分の物」という認識が強い
- 兄弟や両親、知人と料理をシェアする習慣がなかった
- 男兄弟で育ったため、食べ物は早い者勝ちだった
- 部活動で大量に食べることが常態化し、その習慣が今も続いている
これらの家庭環境やしつけが長年にわたって習慣化されていることが、食い尽くし系行動に大きく関係していると考えられます。
発達障害の可能性
次に、発達障害の観点からも考慮すべき点があります。
特に、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠陥多動性障害)の特徴が影響している可能性があります。
また、発達障害の診断基準は満たさないがその傾向が見られる人は「グレーゾーン」と呼ばれます。
興味がある方は、こちらの記事も参照にしてくださいね。
想像力が欠如しているから
これらの障害に共通する特徴として、相手の気持ちを察したり、想像することが苦手である点が挙げられます。
例えば、子供の弁当用のおかずを食べ尽くした事例において、定型発達の人であれば冷蔵庫を開けた際に「このおかずは娘の明日の弁当用だ」と想像できるはずですが、発達障害の場合はそのような想像が及ばないことがあります。
ADHDの場合は、衝動的に食べてしまう傾向があるため、冷蔵庫の中身を考えずに手を出してしまうことが考えられます。
また、ASDの場合は「冷蔵庫のものは全て自分の物」という幼少期からのルールや思い込みがあるため、躊躇なく食べてしまうことがあると考えられます。
暗黙のルールがわからないから
これも前述に関連しますが、ASD(自閉スペクトラム症)の人は、相手の気持ちを理解する共感性が乏しかったり、その場の空気を読むことが難しかったりするため、明文化されていない暗黙の了解や社会のルールを理解するのが苦手です。
例えば、子どものお弁当をすべて食べてしまったとき、子どもや妻がどのように感じるかといった配慮が欠けることがあります。
また、ピザが最後の1枚残っている状況で、大人ならその残りを子どもに譲るのが当然とされる暗黙のルール(言わなくてもわかるルール)がありますが、これを理解できず、無意識にそのピザを食べ尽くしてしまうこともあります。
自他の境界線が曖昧だから
発達障害の中でも、特にASDの人は、自分と他人の境界が曖昧な傾向にあります。
そのため、子どものお皿に乗っているおかずや、家族全員で分ける大皿の料理も自分のものと認識し、躊躇なく食べてしまうことがあるのです。
ちなみに、自他の境界が曖昧になるのは、定型発達の人でも見られることですが、ASDの方はその傾向が強いとされています。
自分が食べるのが当然だと思っているから
ASDに自己愛性パーソナリティ障害が併存する場合、特に尊大型ASDの場合は、「特権意識」や「他者を見下す」「共感能力の欠如」などの特徴があります。
家庭内では自分が一番上であり、自分が一家の主人であると認識し、自然に自分が食べる権利があると考えています。そのため、当たり前のように食べ尽くしてしまうことが考えられます。
尊大型ASDについて興味がある方はコチラ
自己愛性パーソナリティ障害について興味がある方はコチラ
食い尽くし夫への対処法
まずは話し合いをすること
食い尽くし夫に対処するには、まず冷静なタイミングで話し合いを試みましょう。
2人きりの落ち着いた場面で、夫を責めずに、なぜそのような行動を取るのかを理解する目的で、ゆっくり対話を始めてください。
夫が自分の心情を話し始めたら、たとえわがままな言い分でも、一旦は受け入れる姿勢が重要です。
このプロセスを通じて、こちらの意見や配分のルールを提示し、穏やかに相互理解を深めていきましょう。
夫が自分の気持ちを言葉にするのが難しい場合は、サポートしてあげると良いでしょう。
また、夫の幼少期の家庭環境や母親との関係を聞いてみることも有効です。幼少期の習慣が現在の行動に影響を与えている可能性があるためです。
話し合いに応じない場合
もし夫が話し合いに応じず、行動を改善しない場合は、以下のような具体的な対策を試してみてください。
具体的な対策の事例
- 料理を小皿に取り分け、自他の領域を明確にする
- 冷蔵庫のタッパーに「夫用」「子ども用」などのラベルを貼る
- 食事は全員揃ってから始める
このようにルールを明確にすることで、行動が改善されることがあります。
注意すべきポイント
話し合いの際に注意すべきことは、夫が発達障害や自己愛性パーソナリティ障害の可能性があっても、それを夫に直接伝えないことです。
「俺を障害者扱いするのか!」と夫が激怒する可能性があり、最悪の場合、食い尽くしやモラハラ、DVに発展することもあります。
あくまで、こうした知識は参考程度にとどめ、本当に気になる場合は精神科医などの専門家に相談することをお勧めします。
暴言や逆ギレへの対処法
もし夫が逆上して暴言を吐いたり、怒鳴ったりした場合は、冷静に毅然とした態度で「そういうことを言うのはやめてくれる?」や「絶対に許さないから」と伝えましょう。
感情的にならず、しっかりと自分の意思を表明することが大切です。
それでも改善されない場合は、物理的に距離を置くのも一つの方法です。
怒りの感情が収まった後に、建設的な会話ができることがあります。
ツッコミを入れる
上記の対処法を試しても、夫が話し合いに応じない、または全く聞く耳を持たない場合は、「ツッコミ」を入れる方法も効果的です。
モラハラ夫は、幼少期から「ツッコミ耐性」がなく、ディフェンス力が弱いことが多いです。
この特性を逆手に取り、デリカシーのない食い尽くし行動を止めさせる手段として、軽く笑いながらツッコミを入れてみましょう。
気付きを与えるツッコミの事例
- 「あなたさ、食事のとき、いつも無言で食べるのに必死だよね。ちょっと卑しく見えるよ」
- 「子どもの分まで食べ尽くすなんて、本当に下品だからやめて」
- 「あなたさ、娘の分まで食べるから、娘があなたのこと生理的に無理って言ってるよ」
- 「俺が一家の主人だって威張ってるけど、そんなこと言うと器が小さいって思われるよ」
- 「ちょっと指摘されただけで、バキバキの目でキレるけど、町の変な人と変わらないからやめた方がいいよ」
これらのフレーズは、夫が自分が他者からどう見られているかを意識するきっかけを与えます。
ASDの人は客観的視点を持ちにくいため、周りから「変な人」や「ヤバい人」と思われたくないという心理を利用し、繰り返し伝えることで効果が出る場合があります。
ただし、夫が逆上してDVに発展する恐れがある場合は、この方法は控えてください。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「食い尽くし行為」自体はモラハラとは言えない場合もありますが、デリカシーのない行動や人の気持ちを理解しない夫には、モラハラの傾向が潜在的に見られることも多いです。
長期間モラハラを受けていると、感覚が麻痺してしまい「これってモラハラ?」と感じにくくなることもあります。
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