ギャンブル依存とモラハラの関係性チェックテスト|経済的DV被害診断
今回はギャンブル依存とモラハラの関係性チェックテスト|経済的DV被害診断について説明します。
以前に、ギャンブル依存や経済的DVについての記事は書いていましたが、今回はギャンブル依存者が、なぜモラハラ加害者になり得るのかについて、掘り下げた内容になっています。
こんなことありませんか?
- 「夫がパチンコで負けた日は、必ず私や子どもに八つ当たりしてくる」
- 「生活費をギャンブルに使われ、お金のことを言うと『うるさい、黙れ』と怒鳴られる」
- 「俺が稼いだ金を何に使おうが関係ないだろ」と逆ギレされる」
- 「ギャンブルの借金を隠されて、後から発覚して大喧嘩になった」
もしあなたがこのような状況に直面しているなら、それはギャンブル依存症に伴うモラハラ被害です。
このチェックテストでわかること
このチェックテストは、国際的な診断基準であるDSM-5(アメリカ精神医学会)のギャンブル障害診断基準を基に、モラハラ被害者の視点から作成されています。
- 配偶者のギャンブル依存症の深刻度
- ギャンブルが原因のモラハラ被害レベル
- 経済的DV・家族への影響度
- 今後取るべき対応策
特に「経済的に追い詰められても我慢してしまう」「暴言を吐かれても離れられない」という方は、ギャンブル依存者との共依存関係に陥っている可能性があります。
一人で抱え込まず、まずはあなたが受けているモラハラ被害の深刻度を正しく把握することから始めましょう。
もくじ
- ギャンブル依存症とは
- 日本のギャンブル依存症の現状
- なぜギャンブル依存者はモラハラ加害者になりやすいのか
- ギャンブル依存の背景にある発達障害・境界知能
- 治療の困難さと離婚を検討すべきケース
- ギャンブル依存症チェックテスト
- チェックテストの総合判定
- 相談できる機関
- まとめ
ギャンブル依存症とは
ギャンブル依存症(ギャンブル障害)は、ギャンブル行動をコントロールできなくなる精神疾患です。
単なる「ギャンブル好き」や「意志の弱さ」ではなく、脳の報酬系に異常が生じる病気として、2013年にアメリカ精神医学会のDSM-5で正式に「ギャンブル障害」として定義されました。
ギャンブル依存症の特徴
- 制御不能:ギャンブルをやめたいと思ってもやめられない
- 耐性の形成:同じ興奮を得るために、より多くの金額を賭ける必要がある
- 離脱症状:ギャンブルができないとイライラや不安を感じる
- 日常生活への支障:仕事、家族、経済状況に深刻な問題が生じる
日本のギャンブル依存症の現状
厚生労働省の調査によると、日本のギャンブル依存症の疑いがある人は約320万人(成人人口の約2.7%)と推定されています。
これは他の先進国と比較して非常に高い数値です。
特にパチンコ・パチスロが身近にあることで、気軽に始めやすく、依存症に陥りやすい環境があります。
重要なのは、ギャンブル依存症は本人だけの問題ではなく、家族全体、特に配偶者に深刻な被害をもたらすということです。
なぜギャンブル依存者はモラハラ加害者になりやすいのか
ギャンブル依存症は、単なる金銭問題ではありません。
多くのギャンブル依存者が同時にモラハラ加害者となってしまう背景には、以下のような要因があります。
1. 経済的DVの実行
ギャンブル依存者の多くは、必然的に経済的DVを行います。
- 最低限の生活費しか家庭に入れない
- 自分はギャンブルに散財するのに、家族には節約を強要
- 妻の給与を没収したり、給与明細書や預金通帳を見せない
2. 責任転嫁と他責思考
ギャンブルの問題を指摘されると、典型的なモラハラ反応を示します。
- 「お前と居るのがムカつくからパチンコに行くんだ」と言う
- 「俺が稼いだ金を何に使おうが関係ないだろ」とキレる
- すべてを妻や家族のせいにする
3. 暴言・怒鳴り・威圧行為
ギャンブル問題について妻が言及すると:
- 「うるさい、黙れ」と怒鳴る
- 物に当たったり、威圧的な態度を取る
- 負けていると常に不機嫌な態度を取る
4. 嘘・隠蔽行動
ギャンブル依存者に典型的な行動パターン:
- 実際にはギャンブルに行っているのに「仕事で遅くなった」と嘘をつく
- 負けた金額を少なく言ったり、借金を隠したりする
- 負けを認めず「勝ち続けている」と主張する
5. 感情コントロールの問題
ギャンブル依存による感情的な不安定さ:
- ギャンブルができないとイライラして八つ当たりする
- 「もうやめる」と約束しても結局続けている
6. ギャンブルへのとらわれと優先順位の異常
- 勝った体験のみを何度も話す
- 「昨日の分を取り戻す」と言って通い続ける
- 少しでも時間があればギャンブルをしようとする
7. 家族・夫婦関係への深刻な影響
- 生活費や子どもの教育費をギャンブルに使う
- 借金返済のために家族や親戚、友人などに金銭的援助を求める
- 夫婦間の信頼関係が完全に崩れている
ギャンブル依存の背景にある発達障害・境界知能
ADHD(注意欠如・多動症)の影響
ADHDの特性がギャンブル依存につながりやすい理由:
- お金の管理が苦手でギャンブル依存になりやすい
- 衝動性が高く、計画的な行動が困難
- 易怒性があり、気に入らない話題に急にキレる
- 後先考えない行動を取りやすい
境界知能の影響
境界知能(IQ70-84)の人に見られる特徴:
- 見通しの甘さから後先考えない行動を取る
- 「負けた分は取り返せる」と本気で信じ込む
- 認知機能の弱さから客観的な判断ができない
- 消費者金融から借金を重ね、最終的に自己破産に至る
- 怪しい儲け話(仮想通貨、FX、マルチ商法)に容易に騙される
治療の困難さと離婚を検討すべきケース
本人が依存症を認めない問題
- 本人はギャンブル依存症であることを認めないことが多い
- 精神科などでの専門的治療が必要だが、治療を拒否する
- 「勝ち続けている」「コントロールできている」と主張する
離婚を前提に考えるべき状況
- 本人が治療に取り組む意思を見せない場合
- 経済的DVが継続し、家計が破綻している場合
- 子どもへの悪影響が深刻な場合
- モラハラがエスカレートし、身体的暴力に発展する可能性がある場合
ギャンブル依存症チェックテスト
あなたの配偶者(パートナー)の過去12ヶ月間の行動について、以下の質問にお答えください。
判定基準
基本判定(DSM-5基準)
Q1~Q9の質問について「はい」の数を数えてください。
DSM-5(アメリカ精神医学会)の診断基準では、9項目中4項目以上該当する場合にギャンブル障害と診断されます。
- 0~3個: 現時点では診断基準を満たしません
- 4~5個: 軽度のギャンブル障害の可能性があります
- 6~7個: 中程度のギャンブル障害の可能性があります
- 8~9個: 重度のギャンブル障害の可能性が高いです
家族影響度判定
Q10~Q12の追加質問について「はい」の数を数えてください。
- 1個以上該当: 家族への深刻な影響が出ています
- 2個以上該当: 緊急の対応が必要な状況です
- 3個すべて該当: 即座に専門機関への相談を強く推奨します
チェックテストの総合判定
【要注意レベル】
基本判定で4個以上、または家族影響度で1個以上該当する場合
対応のポイント:
- 早期の段階で適切な対応を取ることが重要です
- 一人で抱え込まず、信頼できる人に相談しましょう
- ギャンブル依存症に関する正しい知識を身につけましょう
【深刻レベル】
基本判定で6個以上、または家族影響度で2個以上該当する場合
対応のポイント:
- 専門機関への相談を検討してください
- 家計の管理方法を見直す必要があります
- 配偶者の治療への動機づけが重要になります
【緊急レベル】
基本判定で8個以上、または家族影響度で3個すべて該当する場合
対応のポイント:
- 直ちに専門機関への相談をお勧めします
- 経済的な被害を最小限に抑える対策が必要です
- 場合によっては法的な手続きも検討が必要です
重要な注意事項
- このチェックテストは医学的診断ではありません
- より正確な診断には、医療機関での専門的な評価が必要です
- 結果に関わらず、心配な症状がある場合は専門家にご相談ください
相談できる機関
ギャンブル依存症の相談窓口
依存症対策全国センター(厚労省)
ギャンブル、薬物、アルコール依存を対象にしており、全国の保健所や医療機関が掲載されています。
公式サイトはこちら
NPO法人 全国ギャンブル依存症 家族の会
ギャンブル依存症の方を家族に持つ方を対象に全国でセミナーや相談会を行っています。
公式サイトはこちら
身体的DV・離婚関係の相談窓口
配偶者暴力支援センター
男女共同参画センターが運営しており、無料で利用できます。
配偶者からの暴力に悩んでいるけれど、どこに相談すればよいかわからない方は、「DV相談ナビ」をご利用ください。
全国共通の電話番号(#8008)に電話をすると、お近くの都道府県配偶者暴力相談支援センターにつながります。
公式サイト:配偶者暴力支援センター相談窓口一覧
DV相談プラス
内閣府が運営しており、こちらも無料です。
同行支援や保護、緊急の宿泊提供も行っています。
- 電話・メール:365日24時間受付対応
- チャット:12時~22時(10か国語対応)
電話番号:0120-279-889
公式サイト:DV相談プラス
DV相談プラス(内閣府):0120-279-889
法テラス
無料法律相談は、経済的にお困りの方を対象にしています。
予約時に収入(平均月収)や資産(お持ちの現金・預貯金)を確認。
相談時間は1回30分、同一の問題については最大3回まで無料相談が可能。
事前予約が必要。
公式サイトはこちら
【この記事を書いた人】
もーちゃん
モラハラ解決相談所リジェネ 副所長 | 元モラハラ加害者ASD夫|2015年〜妻と共にモラハラ被害者・加害者体質改善講座を運営|10年間で2500件超の相談解決実績 | 夫婦でモラハラを乗り越えた実体験者
経験と専門性
- 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
- ASD・ADHDの混合型診断済み
- モラハラ加害者としての更生を実現
- 週刊文春オンラインでの3記事の連載で加害者心理と更生過程を完全公開
臨床経験(2010年〜)
カウンセラーとして幅広い支援経験
- 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
- 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
- うつ病の方の復職支援
- 元受刑者・薬物依存者への更生支援
- ひとり親・DV被害者相談
- 企業内パワハラ相談
- 自助グループ・セミナー開催
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介
モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。
あわせて読みたい関連記事
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
もし「チェックテストの結果、うちの夫はギャンブル依存の可能性があると分かったけれど、どう対処すればいいのかわからない…」と感じているならば、一人で問題を抱え込まず、ぜひ私たちにお話を聴かせてください。
まず知っていただきたいのは、あなたは悪くないということです。
ギャンブル依存者が「お前のせいだ」と責任転嫁してきても、それは依存症とモラハラの典型的な症状であり、決してあなたの責任ではありません。
ギャンブル依存症は治療可能な病気ですが、本人が治療を拒否することが多く、その間も家族への被害は続きます。
大切なのは:
- 経済的被害の拡大を防ぐ – 家計管理の見直し
- 精神的健康を維持する – 専門機関への相談
- あなた自身の人生も大切にする – 改善しない場合は離婚も選択肢
適切な支援を受けながら取り組めば、必ず状況は改善します。
このチェックテストが、あなたの問題解決への第一歩となることを心から願っています。
モラハラで苦しんでいるあなたへ
私たち夫婦も、かつては離婚寸前まで追い込まれました。
しかし諦めずに夫婦で協力し、モラハラの問題と真正面から向き合い、解決することができました。
現在は幸せに暮らしています。
すぐに離婚だと諦めないでください。解決への道は必ずあります。
私たちがどのようにして危機を乗り越えたのか、被害者妻と加害者夫の両方の目線でリアルに書いています。
被害者の視点から学ぶ
もし「記事は理解できたけれど、うちの場合はどうすればいいのかわからない…」と感じているなら、一人で抱え込まず、ぜひ私たちにお話を聴かせてください。
現在、LINE登録をしていただいた方には、初回特典として無料相談(50分)をプレゼントしています。下記からお気軽にご登録ください。
小さな一歩が、大きな変化を生むこともあります。
あなたが少しでも穏やかな毎日を取り戻せるよう、心から願っています。

登録初回特典
相談1回(50分)無料!!!
- 問い合わせはLINEがスムーズ
- LINEだけのお得なクーポンあり
- 365日24時間いつでも相談OK