夫の不機嫌にビクビクしてない?不機嫌ハラスメントチェックテスト
突然黙り込む、ため息をつく、無視をする…そんな「不機嫌な空気」で周囲をコントロールする行為が「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」です。
暴言や暴力がないため気づきにくいですが、確実にあなたの心を蝕んでいく深刻な問題です。
相手の表情が曇った瞬間に空気がピリつく――。
声を荒げられるわけでもなく、手を出されるわけでもない。
けれど、沈黙・ため息・無視といった”空気”で支配される関係は、あなたの心を確実にむしばんでいきます。
「夫がなぜ不機嫌なのか理解できない」「何で怒っているのかわからない」話しかけても、素っ気ない返事されて、どうしたらいいかわからない。
そんなあなたが体験しているのは、もしかすると「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」かもしれません。
私たちリジェネは、夫婦でモラハラの問題を解決したモラハラ解決専門家として、10年間で2500件超の相談を解決してきました。
以前に「夫が不機嫌な理由と対処法」という記事を書きましたが、今回はより多くの方に自分の状況を客観視していただけるよう、詳細なチェックテストを加え、フキハラを行う理由の深堀りや具体的な対処法もより詳しく解説したブラッシュアップ版をお届けします。
客観的なチェックテストで現状を把握し、その後でモラハラとの関連性や具体的な対処法について段階的にご説明します。
まずは記事を読む前に、簡単なチェックテストを行うことをお勧めします。
根本的な解決を目指す方へ
私自身、ASD・ADHD混合型で診断済みであり、夫婦でモラハラの問題を克服した専門家です。
2024年11月に週刊文春オンラインで3回連載され、NHKや産経新聞など全国11媒体で紹介されました。
私たち夫婦も新婚時にはモラハラ加害者と被害者になってしまいましたが、夫婦で協力してモラハラを克服しました。
この記事の対処法も参考になりますが、根本的な解決には、なぜモラハラが起きるのか、どう克服したのかを知ることがはるかに重要です。
週刊文春オンラインでも掲載された実体験をまずはお読みください。
被害者の視点から学ぶ
これらを読んでから戻ってきていただくと、より深く理解できるはずです。
10年間で2500件超のモラハラ相談を解決してきた専門家として、実際の解決事例をもとに解説します。
もくじ
- フキハラ(不機嫌ハラスメント)とは?
- フキハラチェックテスト
- 一時的な不機嫌とフキハラの違い
- なぜ言葉で伝えず、不機嫌という手段を使うのか?
- フキハラが家庭に与える影響
- フキハラへの具体的な対処法
- まとめ
フキハラ(不機嫌ハラスメント)とは?
「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」とは、怒鳴り声や暴力ではなく、”不機嫌な空気感”で周囲をコントロールしようとする行為です。
これは「受動攻撃」の一種でもあります。
受動攻撃とは、表面的には友好的な態度を取りながら、間接的に相手を攻撃する行為で、直接的な攻撃ではなく遠回しに怒りを表現し、相手を困らせる性質を持っています。
フキハラは「お前が悪い」と怒鳴ったり人格否定をするような明確なモラハラとは異なり、不機嫌を撒き散らす、睨む、無視するなどで相手を困らせます。
フキハラの典型的な行動パターン
- 突然黙り込んで話さなくなる
- 話しかけても無視をする
- 何も言わずに睨んでくる
- 大きなため息をついたり舌打ちをする
- 聞こえるように小言や批判を言う
- ドアを強く閉めるなど、わざとらしい物音を立てる
- 皮肉や嫌味で気持ちを表現する
これらが「相手に感じさせる圧力」となり、支配の道具になってしまいます。
目に見えないぶん、本人も周囲もハラスメントだと気づきにくいのが特徴です。
結婚前や新婚当初は穏やかで優しかったパートナーが、なぜ急に不機嫌になるのか?また、不機嫌が長く続くと家庭内の雰囲気も緊張感が高まり、子供たちにも悪影響を与えていないか心配になりますよね。
不機嫌なパートナーには、外では完全に別人のように振る舞い、家庭内でだけ不機嫌になるパターンがよく見られます。
このような行動は、モラハラの可能性が高いです。
フキハラチェックテスト
一時的な不機嫌とフキハラの違い
誰にでも、疲れていたりストレスで不機嫌になる日はあります。
しかし、以下のような違いがあるなら、それは一時的ではなく、支配的なフキハラです。
一時的な不機嫌の場合
- 不機嫌になった理由を後から説明できる
- 翌日には通常通り話すことができる
- 話し合いで解決しようとする姿勢がある
- 不機嫌な期間が短い(数時間から1日程度)
- 家族に対して申し訳ない気持ちを示す
フキハラ(支配的な不機嫌)の場合
- 家族全体が”その人の機嫌”に支配されている
- 「なぜ不機嫌だったのか」を後から説明しない
- 話し合いを避け、同じパターンを繰り返す
- 周囲を緊張させ、行動を制限するような雰囲気を出す
- 不機嫌が数日〜数週間に及ぶ
- 相手をコントロールする意図が感じられる
まず、一時的な不機嫌とモラハラとの区別には厳密な基準は存在しませんが、一つの基準として、後日、パートナーが不機嫌な行動を取った理由を話し合えるかが挙げられます。
フキハラに該当する場合、不機嫌になった理由を明確にされることは、まずありません。
また、その話題に触れるとすぐに不機嫌になることがあります。
なぜ言葉で伝えず、不機嫌という手段を使うのか?
1. 感情の言語化能力の不足
フキハラを行う人の多くは、「自分の感情」を言語化する力が弱い傾向があります。
多くの女性は、自分が不機嫌になる理由があるなら「その不満を口に出せばいいのに」「黙っているから相手に伝わらないのでは?」と思うでしょう。
女性は自分の経験や感情などを言葉で表現する能力が高く、たとえ不機嫌になっていても、自分が感じたことやその状態を分かりやすく説明してくれます。
しかし、実際に多くの男性は自分が不機嫌になった理由を明確に述べることができません。これには、男性は一般的に女性と比べて、自分の感情や状況を言葉で表現する機会が少ない傾向があることが一因です。
男性が自分の感情を表現する機会が少ない理由として、以下が挙げられます。
- 男性同士で感情的な話題をあまり取り上げない
- 職場では業務に関連する話題だけが求められる
- 幼少期から母親との深い感情的な会話が少ない
- 「男は弱音を吐くな」という社会的な価値観
幼少期から、その都度、自身の感情や状況を言語化する習慣がなかったため、多くの男性はなぜ不機嫌なのか「自分でもわからない」状態に陥ります。
特に、幼少期から感情表現を抑圧されていたり、共感的な対話の経験が少なかった場合、自分の感情すらわからなくなることもあります。
結果、「イライラしているけど理由がわからない」「でも何かしてほしい」という思いが、”空気で察してほしい”という態度になってしまうのです。
2. 相手をコントロールしたい欲求
パートナーがすぐに不機嫌になる理由の一つとして、以前に不機嫌になることで相手が自分の望む行動を取った経験から、自分の思い通りにならないと不機嫌になるようになったことが考えられます。
この行動は、相手を自分の思い通りにコントロールしたいという欲求が根底にあります。
さらに、この行動は幼少期から母親との間で繰り返されてきた可能性があります。
幼い頃に泣いたり駄々をこねることで母親が子供の望むような行動を引き出すことが出来た経験から、大人になっても同じパターンを繰り返していることが考えられます。
パートナーが不機嫌になるたびに、理由もなく謝ったり、顔色をうかがったり、気を使ったりすると、このようなパターンに陥りやすくなります。
3. 怒りの感情のコントロールができない
すぐに不機嫌になるパートナーに共通しているのが、怒りの感情のコントロールができないというケースです。
他の人と比べて、不機嫌な態度の強度や頻度が異常である場合、以下の可能性があります。
発達障害(ASDやADHD)の特性
ADHD傾向のケース
- 衝動的に不機嫌な態度を示すことがある
- 怒りの衝動は脳の特性上、抑えることが難しく、本人が自覚していない限り、制御が困難
- また、感覚刺激への過敏性や注意の切り替えの困難さから、些細なことでも強い不機嫌さを示すことがある
ASD(自閉スペクトラム症)傾向のケース
- 自身のルールに固執する傾向があり、わずかな変化に対しても受け入れ難く、明らかに不機嫌になる
- 予定の変更や感覚過敏による不快感、暗黙のルールの理解困難から、突然不機嫌になる
自己愛性パーソナリティ障害傾向のケース
- 特性上の特権意識から、相手の意見に対して「上から偉そうに言われた」「否定された」と受け取り、突然不機嫌になる
言語化が特に苦手な場合 ADHDの方は、話しかけられてもすぐに言葉が出ません。
その理由は、定型発達の人と比べてワーキングメモリ(作業記憶)が低く、会話の中での情報処理が追いつかず、適切な返答が難しいためです。
ADHDについて知りたい方はコチラ
ASDについて知りたい方はコチラ
自己愛性パーソナリティ障害について知りたい方はコチラ
4. 身体的・環境的要因
慢性疲労や身体的な病気 フキハラを行う人に多い年齢層は、30代や40代です。
彼らは一般的に中間管理職や経営者などのポジションに就いており、仕事が最も忙しい年齢層に属しています。
日々の残業や多忙なスケジュールにより、慢性的な肉体的疲労や睡眠不足が重なります。
その結果、心の余裕を持つことが難しくなり、普段なら許容できることでも些細なことで不機嫌になる傾向が見られます。
男性の更年期障害 最近では30代後半以降の男性にも更年期障害の症状が見られるようになっています。
性ホルモンの減少による身体的な症状として、急なイライラ、過度の発汗、不安感の増加、性欲の低下、抑うつ傾向、不眠症などがあります。
フキハラが家庭に与える影響
家庭環境への影響
- 食事や会話がなくなる
- 家族のコミュニケーションが減少する
- 家庭が安らぎの場ではなくなる
- 友人や親戚を家に招きにくくなる
- 家族の予定がパートナーの機嫌に左右される
子どもへの深刻な悪影響
パートナーが日常的に不機嫌でいることで一番の被害者はやはり子どもです。
子どもに現れる症状
子どもに現れる変化
- 話さなくなる、笑わなくなる
- 落ち着きがなくなる、学校でトラブルが増える
- 不登校や学校を休みがちになる
- 父親の顔色を気にし、過剰に空気を読み取ろうとする
- 感情を表現できなくなる
- 「自分はダメなんだ」と自信を失う
- 心のエネルギーが低下し、やる気も低下する
パートナーが不機嫌な空気やオーラを出している環境は、家庭内は常に緊張感を強いられ、子どもは恐怖心を抱えることになり、家庭が子どもにとって安心できない場所になります。
パートナーは突然、不機嫌になるため、父親の不機嫌になるポイントが予測できず、母親も子どもも常にパートナーの機嫌を気にしなければなりません。
このような不機嫌ハラスメントの環境では、恐怖心や緊張感が絶えず存在し、家庭内が不安定であり、心のエネルギーが回復せずに低下するため、子どもが不登校に陥りやすくなると考えられます。
フキハラへの具体的な対処法
1. まずは自分の感覚を信じる
「こんなことで大げさかな?」「私が敏感すぎるのかも」と思わなくて大丈夫。
あなたが息苦しさや圧迫感を感じているなら、それは立派なサインです。
健全な関係では、家族全体が一人の機嫌に振り回されることはありません。
あなたの感じている違和感は正しいのです。
2. 機嫌が直るのを待たない
「時間が解決するだろう」「放っておけばそのうち機嫌が直る」と思って何もしないでいると、問題は解決しないどころか、関係性はどんどん悪化していきます。
不機嫌な態度を放置することは、「この行動は許される」というメッセージを相手に送ることになるからです。
3. 言語化を意識する
具体的な伝え方の例
- 「今すごく不機嫌そうに見えるんだけど、どうしたの?」
- 「なんか家の雰囲気が重くて息苦しいんだけど…」
- 「そんなに不機嫌だと、こっちも緊張しちゃうよ」
- 「もしイライラしてることがあるなら、教えてもらえる?」
言葉で伝える勇気を持ちましょう。
最初はうまく話せなくても構いません。
大切なのは、不機嫌な空気で支配される関係から抜け出すために、言葉でコミュニケーションを取ろうとする姿勢です。
4. 冷静な話し合いの場を設ける
パートナーが落ち着いている時に、彼の気持ちや不機嫌になった理由について話し合うことが大切です。
話し合いの際の注意点
- パートナーに対して不機嫌な態度をとらない
- パートナーの人格を否定しない
- お互いを対等な人間として扱う
- パートナーが感情的になっても、自身は常に冷静に対処する
- 自分の言葉に責任を持つこと
パートナーが感情や状況を言葉にしにくい場合、言語化を手助けすることが重要です。
不機嫌になった理由が明確になりやすくなるでしょう。
5. はっきりと意思表示をする
フキハラに対して、あなたの気持ちや要求をはっきりと伝えることが重要です。
効果的な伝え方
- 「不機嫌な態度で家族をコントロールするのはやめてほしい」
- 「子どもの前での不機嫌な態度は控えてほしい」
- 「話し合いに応じてもらえないなら、別の選択肢を考える」
曖昧な表現ではなく、具体的に何をやめてほしいのか、どうしてほしいのかを伝えましょう。
6. 深刻な場合の対処法
パートナーが話し合いに応じず、聞く耳を持たなかったり、行動を改善しない場合は、「離婚を視野に入れている」ことを伝えて話し合うことも必要かもしれません。
このような発言が必要な理由は、話し合いに応じない時点でパートナーが相手を所有物として見ており「絶対に自分から離れないだろう」と考えている可能性があるからです。
効果的な伝え方
- 「もう限界で弁護士に相談するつもりだ」
- 「このような関係が続くなら離婚した方が楽だと思う」
これは、離婚を決定したわけではなく、現在の状況をパートナーと共有し、解決策を見つけるための一歩として行うものです。
パートナーには再教育が必要です。家族に対して不機嫌な態度を取ったら「相手は怒るんだ」「不機嫌な態度を取ったらダメなんだ」ということを自覚させる必要があります。
ただし、これは一度や二度ではなくパートナーが認識するまで何回も繰り返して行う必要があります。
重要な注意点: 離婚の意思を示す前に、パートナーの過去の傾向を考慮し、DVなどの過激な反応が予想される場合は、離婚の意思を伝えることは控えてください。
この記事を書いた人
モラハラ解決相談所 リジェネって?
専門分野
- 行動心理学をベースとしたモラハラ加害者・被害者の心理分析
- 加害者と被害者の思考・行動パターンの解明と改善指導
- 発達障害特性を持つ夫婦関係の調整とサポート
- カサンドラ症候群からの回復支援
- 夫婦間コミュニケーション改善や改善方法の開発
- 同じ経験を持つ専門家として、あなたの状況に寄り添うことが可能
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
など全国でモラハラ解決の専門家として紹介される。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回の内容が、あなたが抱えている問題解決の一助になれば幸いです。
モラハラで苦しんでいるあなたへ
私たち夫婦も、かつては離婚寸前まで追い込まれました。
しかし諦めずに夫婦で協力し、モラハラの問題と真正面から向き合い、解決することができました。
現在は幸せに暮らしています。
すぐに離婚だと諦めないでください。解決への道は必ずあります。
私たちがどのようにして危機を乗り越えたのか、被害者妻と加害者夫の両方の目線でリアルに書いています。
被害者の視点から学ぶ
もし「記事は理解できたけれど、うちの場合はどうすればいいのかわからない…」と感じているなら、一人で抱え込まず、ぜひ私たちにお話を聴かせてください。
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