妻との会話がしんどい場合の対処法
今回は、妻との会話に疲れを感じる方への対処法についてお話しします。
モラハラに直接関係する内容ではありませんが「会話がしんどい」「噛み合わない」「話すこと自体が憂鬱になる」といった夫からの相談が増えてきています。
これらの原因で夫婦の会話が減り、関係が冷え込み、最終的に離婚に至るケースも少なくありません。
会話がうまくいかないという問題は、モラハラとは異なるものの、夫婦問題の再構築におけるコミュニケーションのズレの改善に関わるものです。
そのため、モラハラ解決の専門家として、これらの問題に対する対処法を解説していきます。
さらに、会話がうまくいかない要因の一つとして、ADHDやグレーゾーンの可能性も考えられます。
これらの特性が強い場合、対処がしやすくなるため、その点についても考慮して説明いたします。
今回は、特に夫から「妻との会話に疲れる」と訴える上位の要因を取り上げ、それらの特徴や、会話以外に疲れを感じるポイントについても触れながら、具体的な対処法をお伝えします。
少し長くなりますが、最後まで読んで頂ければ幸いです。
この記事はこんな方におすすめです
- 妻との会話がしんどい方
- 妻との会話が嚙み合わない方
- 妻との会話に困っている方
もくじ
- 妻との会話で疲れる事例集
- 主語がないので何の話かわからない
- とにかく話がダラダラ長い
- 話が途中で飛ぶ・脱線する
- 話題がつまらない
- 人の話を全く聞かない
- 会話が噛み合わない
- 対処法集
- 注意すべきポイント
- 事象別の対処法
- 疲れている場合の意思表示
- 声が大きい場合
- 曖昧な話や削除部分が多い場合
- 質問に対して言葉が出にくい場合
- 失言に対する対処法
- まとめ
妻との会話で疲れる事例集
主語がないので何の話かわからない
主語を省略して話す妻は一定数います。
夫にとっては、誰の何の話なのかがわからない状態で会話が始まるため、理解に苦しみストレスが溜まります。
妻自身は主語を省略している自覚がなく、夫も同じ前提で理解しているだろうと無意識に話を進めている場合があります。
特に、夫が一度も会ったことがない妻の知人などの場合、主語がないまま話が進むと、夫は理解に大きなストレスを感じます。
また、このように話す妻は、夫の理解度や反応をあまり気にせず、一方的に話を続ける傾向があり、これも夫にとって疲れる要因の一つです。
こうした会話の特徴はADHDの人に多く見られます。
定型発達者であれば無意識に自他を区別しますが、ADHDの人は自他の境界が曖昧で、相手も自分と同じ知識や前提を共有していると無意識に思い込んでしまうことがあります。
そのため、主語がない話し方になってしまうのです。
また、本人的には会話が成立していると思っており、自分の言いたいことが伝わっているとも思っています。
加えて、主語がない会話をする人は、LINEなどの文章のやり取りでも、主語を省く傾向があります。
この場合の対処法は、違和感を感じたらすぐに「これって何の話?」「○○の話をしている?」と確認しましょう。
これによって、相手も自分が何の話をしているのかを再認識できます。
とにかく話がダラダラ長い
話が長くなる人に多い特徴としては、次の点が挙げられます
話が長くなる人に多い特徴
- 結論に関係ないことまで話す
- 必要以上に多くの情報を提供する
- 一方的に話し続ける
結論を簡潔に話せば済むところを、無関係な情報を盛り込み、会話が一方的に展開します。
テンションが上がり、早口で大声になるため、夫が質問する余裕もなく、会話のキャッチボールができません。
結果、聞き手である夫は疲れ果てます。
こういった特徴もADHDに関連しており、衝動的に話し始め、話を制御することが難しいことが多いです。
自分の興味がある話題に過集中し、周りが見えなくなるため、話が長くなり、相手の反応を気にせず続けてしまいます。
この場合の対処法は、事前に「今日は15分だけなら話を聞ける」と、具体的な時間を提示することが効果的です。
発達障害の人はルールに対するこだわりが強いため、時間制限のルールを設けることで話を区切ることができます。
話が途中で飛ぶ・脱線する
話の途中で全く関係のない話題に移行することも、聞き手にとってストレスの原因です。
これはADHDの衝動性や不注意によるもので、集中力の低下により別のことが頭に浮かび、そのまま話題を変えてしまいます。
また、ADHDの人はワーキングメモリが少ないため、一度脱線すると元の話題に戻るのが難しく、最初の内容を忘れてしまうことがあります。
その結果、夫は同じ話を何度も聞かされることになり、さらにストレスを感じます。
この場合の対処法は、相手が衝動的に話すのが一段落したタイミングで「で、これは○○の話だったよね?」と、話を本題に戻すことが重要です。
話題がつまらない
夫からのよくある訴えの一つに「話題がつまらない」というものがあります。
具体的には次のような話題です。
つまらない話の事例
- 全く興味のないドラマや俳優、アイドルの話
- 知らない友人や親戚の話
- 親戚の子どもの話
- パート先のスタッフの話
- ワイドショーやゴシップ
- 延々と愚痴を言う
特に専業主婦の場合、人との関わりも少なく、会話自体が少なくなるため、夫に話を聞いてもらいたいという欲求が強まり、興味のない話題を延々と話し続ける傾向があります。
夫は付き合おうとしますが、興味のない話を長時間聞かされると、かなりのストレスが溜まります。
人の話を全く聞かない
会話のキャッチボールができないことも、夫にとっては大きなストレスです。
話を途中で遮るのはADHDの衝動性の一つで、相手の話を聞いている途中に自分の言いたいことが思いつき、その衝動を抑えられず、話を割り込んでしまいます。
これにより、夫は自分の話を奪われたと感じ、不快に思います。
また、長い話になると集中力が続かず、注意力が散漫になり、途中で話を聞けなくなることもあります。
ADHDの人はワーキングメモリの容量が小さいため、情報処理が追いつかなくなり、会話中に頭がフリーズして相手の話を聞けなくなることがあります。
会話が噛み合わない
これもADHDに多く見られる特性です。
質問に対して的外れな返答をしたり、質問とは異なる話題を長々と続けてしまうことがあります。
主な原因として以下が挙げられます。
会話が嚙み合わない事例
- 質問を最後まで聞かずに早合点して答える
- 質問内容を理解しきれていない
- 質問の意図や背景を読み取れない
早合点は、ADHD特有の集中力不足と、思いついたことをすぐに言いたくなる衝動性が原因です。
さらに、質問内容を正確に理解できない場合もあり、その背景には集中力の低下や短期記憶の問題が関わっています。
短期記憶に苦手さがあると、複数の情報を同時に伝えられると混乱し、理解はできてもすぐに忘れてしまいます。
理解力が弱い場合もありますが、例えば、こだわりが強い特性があると、会話中に一つの話題に思考が集中し、その後の話が頭に入らなくなることがあります。
例えば、好きな野球の話題が出ると、そこから先は頭の中が野球のことでいっぱいになり、他の話が耳に入らなくなります。
さらに、発達障害に多い特徴として「耳からの情報を理解するのが苦手」という聴覚過敏もあります。
音声情報が聞き取りにくく、理解に時間がかかる場合があります。
また、周囲に雑音があると、すべての音が同じように聞こえ、相手の声を聞き取るのが難しくなり、結果として何を言っているのかが分からなくなります。
話が長くなると、どこに注意を向けるべきかがわからなくなり、要点が伝わらないこともあります。
また、質問が「今日はどうだった?」のような曖昧で抽象的なものである場合、何を聞かれているのかがわからず、答えに困ることもあります。
さらに、具体的に質問を返すことが苦手で「何をどう聞いたら良いのかわからない」という状況に陥ることも少なくありません。
質問の意図や背景を読み取れないのは、相手の気持ちを理解しづらい、空気が読めない、場面を客観的に見るのが苦手といった特性が影響しています。
加えて、質問を受けて黙ってしまう場合、脳の情報処理が追いつかず、フリーズしてしまい、言葉が出なくなることもあります。
また、発達障害の人は、そもそも自分の感情や思考を言語化するのが苦手なため、言葉が出にくかったり、適切な表現が浮かばないこともよくあります。
対処法集
ADHDやグレーゾーン傾向の人との会話をスムーズに進めるためには、相手の特性を理解した上で、あなたが主体となって会話をコントロールしていく必要があります。
ただし、対応する際には以下の点に注意してください。
注意すべきポイント
発達障害の人は、注意や指摘を全否定されたと感じやすく、感情的に反応することがあります。
これは「自分が正しい」と信じ込んでおり、「なぜ間違ったと言われるのか理解できない」という特性に起因します。
そのため、指摘する際は冷静に行うことが大切です。
事象別の対処法
疲れている場合の意思表示
相手の状況や気分を察するのが苦手なため「疲れているから察して」では伝わりません。
明確に「今は疲れているから、あとにして欲しい」と伝える必要があります。
声が大きい場合
「ちょっと声が大きいから、もう少し下げてくれる?」と、冷静に具体的な改善点を指摘することが重要です。
相手は無自覚であることが多いため、冷静に伝えることが効果的です。
曖昧な話や削除部分が多い場合
「5W1H(いつ?どこで?誰が?何を?なぜ?どのように?)」を使って質問し、話を整理することが有効です。
これにより、会話が明確になり、お互いに混乱を避けることができます。
質問に対して言葉が出にくい場合
言語化が苦手な場合は、相手が言いたいことを推測し、言葉にして手助けすることで、会話の負担を軽減できます。
失言に対する対処法
無神経な発言(例:「その髪型似合ってない」)があった場合、「そういう言い方をされると傷つくので、止めて欲しい」と明確に伝えることが大切です。
これらの対処法を取り入れることで、相手の会話力や語彙力も向上し、結果的にお互いの会話がスムーズになる可能性があります。
その結果、あなた自身のストレスも軽減され、関係がより良好になるでしょう。
ぜひ、実践できそうなポイントから始めてみてください。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
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また、妻との会話は疲れるがADHDやグレーゾーンまでではないという方は、お互いのコミュニケーションタイプが違う可能性がありますので、こちらの論理・感情タイプテストを試してみてくださいね。
発達障害の夫がモラハラをする理由が知りたい方は、こちらの記事を参照にしてくださいね。
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