モラハラとアルコール依存症の関係性
本日はモラハラとアルコール依存症の関係性について説明していきます。
この記事はこんな方におすすめです
- パートナーが飲酒をすると暴言を吐く方
- パートナーからモラハラ被害を受けている方
- アルコール依存症について知りたい方
モラハラでお悩みの方で、加害者も被害者も関係なくお酒との付き合い方が上手くいっていない人が実は多くいます。
アルコール依存症(アル中)というほどでなくとも、つい飲み過ぎて口を滑らせてしまったり、気が大きくなってダラダラと説教してしまったり、怒りなどの負の感情のコントロールがいつもより出来なくなってしまったり、意識がなくとも振り返って考えてみると、離婚だ!となるような大きなケンカの陰にお酒が関わっていることがあるという方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?
いくらパートナーに伝えても飲酒量を変えてくれず、モラハラに発展するケンカの原因といった「過剰な飲酒や悪い飲み方」もあります(私もしちゃう)し、過去の体験などから「少しの飲酒にも嫌悪感が発生する」など様々な派生はあれどモラハラと飲酒は親和性が高い問題です。
少し長くはなりますが最後まで読んで頂ければ幸いです。
もくじ
飲酒の原因探しで追い込まないこと
お酒を適量以上に飲む理由として
- 目の前の問題から意識を外したいから
- 思い通りにならないことから逃れたかったから
- リラックス方法として飲んでハマったから
- 不眠やうつ症状から逃れたかったから
- 堂々と意見を言えるからなど
ストレスから飲んでしまうケースが大半であり、答えはハッキリとひとつなどではなくて複合されている場合もあります。
「なぜお酒を飲むのか」というような原因を探す行為は、自己成長をする際には必要ですが、精神的に追い詰められている時に行うものではありません。
実際に被害を受けていれば、知らんがな案件なのは重々承知はしていますが、「お酒に頼らないといけないくらい弱ってるんだ」と受け入れなくとも、理解はしてみてください。
例えば、ストレスが溜まって疲れていたら甘いものが欲しくなって食べたら幸せが広がるような感覚に近いものがあります。
疲労は取れていないけれど、一時的に満たされたような感覚がありますよね。お酒はその持続力が強いので、なんとなく満たされる快楽に甘えてしまいやすくなります。
だからといって迷惑をかけていい理由にはなりませんが、背景としてそういった理由もあるかもね。という視点を持つと自身の感情に振り回されにくくなります。
それでも嫌悪感が増幅する場合は、過去にも似たような経験をしているケースもあります(投影)から、お気軽に相談してください。
お酒を飲んだら粗相を繰り返していたり、人間関係を破綻させていたりするとどうしても「なぜ飲んだのか?」「なぜ電車を乗り過ごしたのか?」「なぜ財布などの貴重品をなくしてしまうのか?」「なぜ転倒するまで飲んでしまうのか?」と意味が分からないから聞きたくなると思います。
質問すれば、その度に「ストレスで」「ついつい楽しくて」など様々な返答をすると思います。
本人も本当に理由など即座に言えるほど「わからないまま飲み続けている」のです。
わかっていれば改善できているでしょう。飲むことによって悪影響があることは本人がいちばん分かっています。
その理由を毎回聞いていくら対処しようと配慮しても、何度も繰返してしまう状態になってしまうのは、本気で向き合ってくれている人たちを蔑ろにしようとしている訳でなくお酒が与えてくれる欲望に勝てないというのが、適語なのかもしれません。
幾度も質問をするとそれは刑事の取り調べのように詰問となってしまいます。「責められている」と感じてしまうだけですから、反感や隠し事などさらに良くない方向へと向かう逆効果しか生みません。
本人に考えさせる質問をすること
言わないまま無視や放置も状況は悪化するばかりですから、本人に考えさせる為に【なぜ飲む必要があったのか】という質問に変更しましょう。
基本的に、モラハラ発言も依存症も全て「目の前のストレスから逃げる行為」です。
考えたくないことから一時的に棚上げして逃れたり、心理的負荷から逃れる材料だったりするのです。
これは、「日々を生き延びるための方法」であり、いきなりそれを手放すのは難しいでしょう。
また、いきなり取り上げると現実を直視することになりますし、味方もいないと孤独感を感じやすくなるでしょうから、もしかしたら最悪の手段が浮かぶようになる可能性もあります。
本人の認知のずれを理解する
いくらアルコールや暴言で一時的にストレスから解放されるとしても、本質的な解決にはなりません。
対人関係で劣等感を持っている人の場合、お酒を飲むことで「明るく認められる自分」「対人関係で緊張しない自分」になれると思い込んでいます。
ですから、困ったことに本人は「飲まなければ良い人」と思われているとは全く思っていません。
飲んだ方が普段より良い人や理想の自分になれているという認知になってしまっているんですよね。
「あなたはお酒に頼らなくてもいい」「お酒と上手く付き合えていない」と気付かせることがまずは大切です。
人間が成長するためには、等身大の自分(出来ない自分や認めたくない自分)と演じている自分を統合させることで、自身と向き合うことが出来るので、まずは自身の見たくない部分やどこに逃げているのかを理解するためにも、自己理解を促すように「自己否定させない関り」が大切になってきます。
まずは、「お酒を飲む目的」を本人に意識させることで、「飲まない理由」に目を向けさせる一歩が踏み出せるようになるのです。
お酒を減らす工夫(減酒)
お酒を減らす工夫
- 飲むときだけお酒を買う
- 買い置きをしない
- 飲酒スピードを遅くする
- 1口飲んだらコップをテーブルに必ず置く
- 飲む前に食事をする
- 飲む前に水分を摂取しておく
- 炭酸水やノンアル飲料を飲む
- 周りに減酒していることを公言する
- 飲酒中は飲んだ杯数を覚えておく
- 二次会は参加しない
- 筋トレやジョギングなど運動量を増やす
- ヨガやストレッチなど深く息を吸う時間を作る
いきなりお酒をすべて捨てても、隠れて飲むようになっては本末転倒です。日常生活もままならない依存になっていないのであれば、罰を与えるのはなく「繋がりを認知させること」が「この居場所を失いたくない」と考えられるように感じさせる環境に身を置いて徐々に成長できるようになるというのが、定説です。
海外ドラマだと教会に集まって、円になってひとりひとり話してメダルを貰えるシーンが出てくると思います。
これは、「報告や話したいこと」を話して、それを「否定せずに聞く」という環境を用意して、「出来ても出来てなくとも受け入れてくれる」というコミュニケーションの成功体験を通して居場所を作成して、飲まなかった証としてメダルが貰える=努力が形になるという仕組みです。
ただ。ASD傾向が強い場合や境界知能・ボーダーの方やその他複合した問題を抱えている場合など一部のモラハラ加害者には通用しない場合があります。この場合は、損得で理解を促すことをメインに伝える必要がありますが、自分で頑張ろうとし過ぎないでください。お酒から暴力に発展する可能性も高いですので、無理は禁物。
まずは病院等に相談に行く方がいいと思います。私でもよければ一緒に考えますので
- 公共施設 精神保健福祉センター 保健所
- 医療機関 アルコール依存症治療ナビ
- 自助グループ 全日本断酒会連盟 AA(アルコホーリクス・アノニマス)
自分の認知も要チェック
パートナーと仲良くするための心がけ
- 相手の人格や努力を責めないこと
- 相手の背景を知ろうとすること
- 相手の努力の経緯は認めること
いくら相手がとてつもなく迷惑をかけてきていたとしても、仲良くするという前提で話を進めるのだとしたら、この3点は忘れないようにしましょう。
仲良くする気がないなら、また話は変わってきますけどね。
あなたと私は別々の人間であり、あなたの評価が悪くとも私の評価が悪く連動する訳ではない
迷惑なのはやめてほしいが、いちいち私がお世話をする必要もない
仲良く暮らしていくために、ここからどうしたいかを一緒に考えよう
この考え方をすると、目の前が少しクリアになるかもしれません。
また、あなたのパートナーがアルコール依存症やモラハラに該当する場合は、一人で抱え込まずに、まずは気軽にご相談してくださいね。
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