元モラハラ被害者の観察日記|猫を使い悪口を言う夫
猫が「攻撃の道具」になる日
「あんみつちゃん、ママが〇〇しないんやって。おかしいよねー」
夫は私の目の前で、猫のあんみつに向かって、こう語りかけます。
私に直接言うのではなく。
猫を介して。
でも確実に、私に聞こえるように。
これが、私が経験した「猫を使ったモラハラ」の典型的なパターンでした。
前回の「夫を本気で変える技術【基礎編】」では、私が経験したモラハラの全体像をお話ししましたが、今回は特に「ペットを介したモラハラ」という、非常に特殊で、そして非常に効果的だった攻撃手法について、詳しくお話しします。
もくじ
- なぜ「猫を介する」のか?
- 具体的な攻撃パターン
- 私が取っていた「間違った対応」
- 境界線を引いた後の対応
- 夫の変化のプロセス
- ペットを使ったモラハラの特殊性
- あなたのペットは「道具」にされていませんか?
- 子どもを介したモラハラも同じパターンです
- 対処のポイント
- 一人で抱え込まないでください
なぜ「猫を介する」のか?
直接私に文句を言えばいいのに、なぜ夫は猫に語りかけるのか。
最初は不思議でした。
でも今なら、その理由がよくわかります。
逃げ道が確保できる
直接私に「お前は〇〇しない、おかしい」と言えば、それは明確な攻撃です。
でも猫に言えば「猫と話してただけだよ」「冗談じゃん」と逃げられます。
私が「それ、私への嫌味でしょ?」と指摘しても「被害妄想だ」「過敏すぎる」と言い返せるのです。
味方を確保できる
夫にとって、猫は「絶対的な味方」でした。
猫は反論しません。
猫は夫を否定しません。
猫は夫の言うことを聞いてくれる(ように見える)存在です。
「あんみつだけは俺の味方だよね」という言葉の裏には「お前は敵だ」というメッセージが隠れていました。
私を孤立させられる
「猫さえいればいい」 「あんみつがいれば幸せ」こういう発言を繰り返すことで、夫は私に「あなたは必要ない」というメッセージを送り続けていたのです。
私は夫と猫の間で、完全に透明人間になっていました。
罪悪感を抱かせられる
そして何より残酷だったのは大好きな猫が「攻撃の道具」として使われることでした。
あんみつは何も悪くない。
でも夫の言葉を通じて、あんみつが私を責めているように感じてしまう。
猫に対して「ごめんね」という気持ちと、夫に対する怒りが混ざり合い、私は混乱していました。
具体的な攻撃パターン
パターン1:猫への語りかけを通じた批判
「あんみつちゃん、簡単なものって言うとダメなんだって。意味わかりませんねー」
私が疲れて夕食を簡単に済ませようとした日「カレーとか簡単なものでいいよ」といわれたことにカチンときて「カレーは簡単じゃないけど」と愚痴ると夫は猫に向かってこう言いました。
私に直接「ちゃんとご飯作れよ」とは言わない。
でも猫を通じて、確実に批判のメッセージを送ってくる。
以前の私は、悔しくて涙が出そうになるのを抑えながら、頭痛が始まる前にこの状況を終わらせたくて「…わかった。今から作る」と全てをかみ殺して行動していました。
パターン2:私の存在を無視する透明化
夫が猫と話している時、私が話しかけても完全に無視。
「あんみつ、ぼくと遊ぼうね。二人だけの時間だよ」
まるで私がそこにいないかのように。
私が「ねえ、聞いてる?」と言っても、猫に向かって「ママは空気読めないんだよねー」と返してくる。
これが何日も続くと、本当に自分が透明人間になったような感覚に陥ります。
パターン3:猫への溺愛と私への冷遇の対比
猫には優しく、柔らかい声で話しかける。 でも私には冷たく、棘のある言葉しか投げかけない。
「あんみつは本当に可愛いなあ。癒されるわー」(猫を撫でながら)
私が冗談で「私は?」と聞くと、「はぁ?何言ってんの」と冷たく返される。
この落差が、じわじわと自己肯定感を削っていきました。
これは字で書くと私が「かわいい」と言われたいようで恥ずかしいですね。
そうではなくて、この落差で必要がないと言われているように感じました。
パターン4:私への悪口を猫に言わせる
「おトイレを替えてくれないの最悪ですよね。何言ってるんだかわかりませんねー」
まるで猫が同意しているかのようにいいます。
確かに猫のトイレをすぐに交換しないのは怠慢かもしれませんが、自分は全く触れもせず「汚れている」と声掛けしてきて、いまはタイミング的に難しいというと上記の様に批判してきます。
猫は何も言っていないのに、夫の中では「猫も私に同意している」「猫の言葉を代弁している」という設定になっているのです。
ちなみに現在は9割夫がトイレ交換をしてくれています。
私が取っていた「間違った対応」
頭痛を避けるために諦めて謝る
夫の理不尽な言葉に、悔しくて涙が出そうになる。
でも、感情を高ぶらせると頭痛が始まる。
頭痛が始まると、吐き気がして、鬱っぽくなり、眠れなくなる。
そして最終的には数日間寝込むことになる。
「また体調を崩したくない」
この恐怖から、私は「諦めて」、感情を押し殺して「ごめんなさい」と謝っていました。
猫に謝る
「あんみつちゃん、ごめんね」
猫に謝ることで、夫の言葉を受け入れてしまっていました。
争うことを避ける
「話し合いになると頭痛がする」 「感情が高ぶると体調を崩す」
だから、争うより諦める方が楽。
自分の意見を言うより、黙っている方が安全。
この諦めと回避が、私を黙らせていました。
悔し涙を流しても意味がなかった
時には、悔しさで涙が出ることもありました。
でも、夫は女の涙には一切揺れませんでした。
むしろ「泣けば許されると思ってるのか」と、さらに攻撃が激しくなることもありました。
だから、涙を流すことさえ、無意味だったのです。
事後に必ず体調を崩す
それでも、夫との衝突の後は
- まず頭痛が始まる
- 次に吐き気がする
- そして鬱っぽくなる
- 眠れなくなる
- 最終的に数日間寝込む
この悪化のプロセスが、毎回繰り返されました。
これらは全て、夫のモラハラから自分を守ろうとする、間違った対処法だったのです。
境界線を引いた後の対応
対応1:一度だけ明確に伝え、後は無反応
「その話し方は不快だから、やめてほしい」
これを一度だけ、淡々と伝えます。
そして、その後は完全に無反応を貫きます。
夫が何を言っても、反応しない。
悔し涙をぐっと堪える。
謝らない。
言い訳もしない。
頭痛が始まりそうになっても「ここで諦めたら元に戻る」と自分に言い聞かせます。
ただ、自分のやるべきことを淡々と続けます。
対応2:猫との時間を自分も楽しむ
夫が猫と遊んでいる時、私も自分のペースで猫と遊びます。
夫が私を無視しても、私は猫を楽しそうに撫でます。
「あんみつちゃん、可愛いね」
夫の存在を気にせず、猫との時間を楽しむ姿勢を見せます。
これは「あなたが猫を独占しても、私は困らない」というメッセージになります。
対応3:別の部屋に移動する
夫が猫を使った攻撃を始めたら、何も言わずに別の部屋に移動します。
「相手にしない」という態度を、行動で示します。
観客がいなければ、夫の攻撃は意味をなしません。
これは頭痛を避けるためでもあり、境界線を守るためでもあります。
対応4:猫への愛情は変わらないことを示す
重要なのは、猫に対する愛情は変わらないことです。
夫の攻撃と、猫への愛情は別物。
猫に八つ当たりしたり、避けたりすることは絶対にしません。
猫は被害者であり、道具にされた存在だからです。
夫の変化のプロセス
初期(1-2ヶ月):エスカレート
最初、夫の攻撃はむしろ激しくなりました。
反応が得られないことに焦り、より過激な言葉を猫に投げかけます。
「あんみつちゃん、ママは本当に冷たいね。パパのこと嫌いなんだって」
でも、私は反応しません。
頭痛が始まりそうになっても、耐えます。
中期(3-6ヶ月):戸惑い
徐々に、夫は戸惑い始めます。
猫に向かって何を言っても、私は悔し涙も流さない。
謝罪もしない。
むしろ楽しそうに猫と遊んでいる。
夫の言葉が、虚空に消えていく感覚。
後期(6ヶ月-1年):減少
猫を使った攻撃が、明らかに減っていきました。
「効果がない」と学習したのです。
そして少しずつ、猫への語りかけが、本当の愛情表現に変わっていきました。
現在:本当の家族に
今では、夫が猫に話しかける時、本当に愛情を込めて話します。
「あんみつちゃん、ママが帰ってくるよ。嬉しいね」
「ママにご飯作ってもらおうね」
猫は「攻撃の道具」ではなく、私たち夫婦を繋ぐ「家族」になりました。
ペットを使ったモラハラの特殊性
なぜペットなのか
ペットは反論しない。 ペットは加害者を否定しない。 ペットは「絶対的な味方」になってくれる(ように見える)。
だから、モラハラ加害者にとって*ペットは非常に使いやすい「道具」なのです。
被害者が気づきにくい
「猫に話しかけているだけ」 「ペット可愛がりの一環」
このように見えるため、周囲も気づきにくく、被害者自身も「これはモラハラなのか?」と疑問を持ってしまいます。
ペットへの影響
実は、ペット自身もストレスを感じている可能性があります。
夫婦の緊張関係、夫の怒りのエネルギー、私の悲しみ。
これらを敏感に察知して、あんみつも不安定になっていた時期がありました。
境界線を引いた後、あんみつの表情や行動が穏やかになったのは、偶然ではないと思っています。
あなたのペットは「道具」にされていませんか?
ももしあなたのパートナーが
- ペットに向かって、あなたへの批判を言う
- ペットを使ってあなたを無視する
- ペットへの溺愛と、あなたへの冷遇が極端
- 「ペットだけがいればいい」と言う
これらに当てはまるなら、それは「ペットを介したモラハラ」かもしれません。
子どもを介したモラハラも同じパターンです
私たち夫婦には子どもがいませんが、相談を受ける中で、子どもを介した同様のモラハラに苦しんでいる方が非常に多いことを知りました。
- 「○○ちゃん、ママはひどいね。パパの言うこと聞かないんだって」
- 「パパだけが○○ちゃんの味方だよ。ママは冷たいからね」
子どもに向かってこのように語りかけ、妻を批判する。
ペットを介したモラハラと全く同じ構造ですが、子どもの場合はさらに深刻です。
なぜなら、子どもは言葉を理解し、親の言葉を信じ、影響を受けてしまうからです。
子どもを「道具」にすることは、子ども自身の心を傷つけ、歪んだ人間関係のモデルを刷り込むことになります。
もしあなたが子どもを介したモラハラを経験しているなら、それは緊急度の高い問題です。
対処法の基本は同じですが、子どもの心のケアも同時に必要になります。
一人で抱え込まず、必ず専門家に相談してください。
対処のポイント
- 一度だけ明確に伝え、後は無反応
- 自分もペット(子ども)との時間を楽しむ
- 攻撃が始まったら、その場を離れる
- ペット(子ども)への愛情は変わらないことを示す
- ペット(子ども)自身のストレスにも配慮する
- 体調を崩しそうになっても、「ここで諦めたら元に戻る」と自分に言い聞かせる
そして何より大切なのは、あなた自身を守ることです。
次回の予告
次回vol.3では「来客を拒否し、実家訪問を2時間で制限した夫の孤立化戦略」について、詳しくお話しします。
モラハラ加害者は、被害者を社会的に孤立させることで、コントロールを強化しようとします。
その具体的な手法と、対抗方法についてお伝えします。
一人で抱え込まないでください
ペットや子どもを介したモラハラは、非常に分かりにくく、「これは私の被害妄想では?」と思ってしまいがちです。
でも、あなたが苦しんでいるなら、それは確かに存在する問題です。
一人で悩まず、まずは無料相談をご利用ください。
公式LINEから、いつでもお気軽にご相談いただけます。
【この記事を書いた人】
経験と専門性
- 夫婦でモラハラを解決した実体験者
- 10年間で2500件超の相談解決実績
- 行動心理学をベースとしたモラハラ加害者・被害者の心理分析
- 加害者と被害者の思考・行動パターンの解明と改善指導
- 発達障害特性を持つ夫婦関係の調整とサポート
- カサンドラ症候群からの回復支援
- 夫婦間コミュニケーション改善や改善方法の開発
- 同じ経験を持つ専門家として、あなたの状況に寄り添うことが可能
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介
モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。
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モラハラで苦しんでいるあなたへ
私たち夫婦も、かつては離婚寸前まで追い込まれました。
しかし諦めずに夫婦で協力し、モラハラの問題と真正面から向き合い、解決することができました。
現在は幸せに暮らしています。
すぐに離婚だと諦めないでください。解決への道は必ずあります。
私たちがどのようにして危機を乗り越えたのか、被害者妻と加害者夫の両方の目線でリアルに書いています。
被害者の視点から学ぶ
もし「記事は理解できたけれど、うちの場合はどうすればいいのかわからない…」と感じているなら、一人で抱え込まず、ぜひ私たちにお話を聴かせてください。
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