カサンドラ症候群とは
主に相手の感情がわからないASD(アスペルガー)夫からモラハラを受け続けることで心身共に疲弊し、抑うつ状態になることを指します。
今回は、カサンドラ症候群について説明していきます。
長くはなりますが最後まで読んで頂ければ幸いです。
この記事はこんな方におすすめです
- 夫からモラハラ被害を受けている方
- 夫と情緒的なコミュニケーションが取りにくい方
- ASD夫の脳内が知りたい方
もくじ
カサンドラ症候群とは
「カサンドラ症候群」という用語は、医学的に正式に定義された診断名ではありませんが、注目されている概念のひとつです。
ASDや自閉スペクトラム症の特性を持つ人と周りの人が、上手くコミュニケーションが取れないために心身に不調を来たす状態を主に呼びます。
ASDは、発達障害の一つで、かつては自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群と呼ばれていたものを一括りにしたものです。ASDの人は他人の気持ちを察するのが苦手という特徴があり、対人コミュニケーションに問題を抱えることが多いため、周りの人にストレスや影響を与えることがあります。
一般的に、ASDは男性に多いといわれています。
代表的な症状としては、ASDの夫を持つ妻が夫が育児に無関心であるため、本来であれば頼れるパートナーであるはずの夫に更にケアを求められ妻側が段々と心のバランスを崩し、「私が頑張らないといけない」状況下に追い込まれ更に頑張ることで最終的に鬱病を発症するパターンが多いとされています。
また、ASD夫を持つ妻は、気分障害や不安障害、不眠、倦怠感、情緒不安定、生理不順、頭痛、免疫系の疾患、ホルモン系の疾患などの症状を抱えることがあります。夫のASDに気付くきっかけとしては、子供の発達障害が発見され勉強するうちに夫にも似ている部分があると思いあたったり、子供の担当医から、夫にもASD傾向があると指摘されたりなどが多いとされています。
また、職場での上司がASDを持っていて、毎日一緒に仕事をする中でその人に振り回されて心を病んでしまうケースもあります。
この様にカサンドラ症候群とは、ASDの当事者でなく周囲の人々が心身ともに不調を来してしまう状態を指します。
これらの内容だけを聞くと、ASD夫が悪いように聞こえるかもしれませんが、それは夫の発達特性であって、夫が悪い、妻が悪いという話ではありません。大切なのは、ASDの特性を理解し、パートナーへの対処法を理解し、カサンドラ状態から抜け出すことです。
ASDの特徴
他人との関わり
- 空気を読むことができない
- 曖昧な表現や言葉の背景が読めない
- 一人でいることを好む
- 思ったことや感じたことを、そのまま伝えてしまう
- 人と目を合わせることが難しい
- 自分がわかっていることは相手もわかっていると思っている
- 常に自分の都合や予定を優先する
日常生活
- 同じ時間に同じことをしないと気が済まない
- 予定が変わったり、行動が妨げられるとパニックになる
- 思い通りにならないと急に怒り出してパニックになる
- 自分が決めたルールやマニュアル通りでないと行動できない
- 好きなことには物凄く集中する
パートナーに対して
- 相手の 気持ちや言葉の背景が汲み取れない
- 一方的に話し続ける
- 余計なことを言って相手を怒らせる
- 妻や子供の失敗をしつこく怒る
- 困っていても心配すらしない
※アスペルガータイプの夫と生きていく方法がわかる本から一部抜粋
ASD夫の特徴とカサンドラ妻の困りごと
体調が悪い妻に対して、俺のご飯はないのか?と責める
- 俺は外で仕事をしているのだから、妻は家事をしっかりするのが当たり前だろ?
- 俺は仕事を休まずに行っているのだから、オマエも家事を休むな。それは怠慢じゃないのか?と責め立てる
- 俺は、毎日、朝から晩まで休まず働いているんだぞと主張し、オマエが一日、何をしているか全部、言ってみろと責め立てる
育児に無関心
- 父親としての自覚がなく、育児をほとんどしない
- 育児は妻の仕事で自分には関係がないと思っている
- 子供から「遊園地に連れて行って欲しい」と言われても、自分の趣味を優先する
- 必要ないと判断したものは子どもの気持ちを考えずに面と向かって言う
- 子どもが出来ないことに対して本気で怒る
- 父親として見守ることができない
家事を手伝わない
- 妻からの指示がない限り自主的に動かない
- 中途半端にしか出来ていないのに「家事をしてやってる感」のアピールだけはする
- いちいち褒めないと拗ねる
夫の実家との付き合いがうまくいかない
- 義母から夫に家事をさせるな等と批判的なことを言われても、夫は平然としている
- 「母は悪気があって言った訳じゃない」など、母の味方をする
夫の金銭感覚に困っている
- 自分の趣味にはいくらでもお金を使う
- 子どもや妻の費用は一切出さない
- 「自分が子どもの頃は塾に行ってないから不要だ」と謎の理論で突っぱねる
- 家計が赤字なのに一切取合わなかったり、老後の貯蓄などを考えずにあるだけ使う
- 収入や貯金などを一切言わない
働けない状況の妻に働けと言ってくる
- 妊娠中、育児中など、妻が働けない状況にも関わらず、「なぜ働かないんだ?」と詰め寄る
- 夫は家事や育児の大変さを理解していない
- 体調を崩してもサポートしない
カサンドラ症候群の特徴
精神面
母親や友達に相談しても、「男の人ってみんなそうよ」「男の人だから家事や育児をしないのは普通じゃない?」「旦那さんは高学歴で高収入だから言うことないじゃない?」「あなたの我慢が足りないんじゃない?」などと言われ、全く理解されないどころか批判されることもあります。
このような状況で自分自身を責めたり、孤独感を抱くこともあります。
何度言っても、夫が同じことを繰り返したり、こちらの言うことを理解してくれなかったりすると、イライラして落ち込みます。
動悸などのパニック症状が起こったり、怒りを抑えきれずにキレてしまい場合によっては物を投げたり手を出してしまうこともあります。
なお、夫は妻がキレる原因が自分にあるとは一切考えず、妻が急にヒステリックになったと思う場合が多いです。
身体面
- 頭痛
- 不眠
- 激しい動悸や呼吸困難に襲われる
- 食欲不振、胃痛
- 急に涙が出る、何もする気が起きないなど
パートナーに理解されず、母親や友達に話しても理解してもらえないことで、ますます精神的に孤立してしまいます。
全く誰からも理解されないため、自分がおかしいのではないか?と自分自身を責めてしまうこともあります。
必死に自分の思いを押し殺し続けた結果、心身は悲鳴を上げ、パニックの症状や自分自身への無価値感から鬱を発症することもあります。
カサンドラ症候群になりやすい人は
機能不全家族で育ち、アダルトチルドレン(AC)の傾向にある妻はカサンドラ症候群に陥りやすく、症状が更に重症化しやすい傾向にあります。
アダルトチルドレンの方は幼少期から親からありのままの自分を認められた経験がなく「自分はこのままでいい」という安心感が持てない為、このままの自分を受け入れて欲しいという強い承認欲求を持つ傾向にあります。
その為、ASD夫から共感や労いを貰えず、暴言を吐かれたとしても、相手に違和感を覚えながらも我慢をし続ける道を選んでしまい、心身ともに不調を来たし限界まで耐える傾向にあります。
カサンドラ症候群に陥りやすい理由
ASDの夫からは、共感や労いを受けることができず、自身の感情をコントロール出来ない未熟な精神からサンドバッグのような扱いを受けることがあります。
しかし、夫は不器用であり妻に頼る部分もあるため、妻はその部分で承認欲求を満たされ、夫は「私と一緒にいないとダメな存在なんだ」と思い込んでしまうことがあります。
機能不全家族で育ったため、親や兄弟に頼ることができず、本来頼るべき相手に頼れないことで、孤独感を深めてしまい、更に精神的な不調を引き起こしてしまう場合や、自分が家庭を持つ時は愛情のある家庭を築きたいと思い、結婚をしたパターンだと、それが叶わなかったと認めるまでに長い時間を要します。
また、強い挫折感と自責の念から「私の努力が足りないのか」といった思いが生じ、自己肯定感が更に下がってしまい自立が出来ないと思い込んでしまうケースもたくさんみてきました。
これらがカサンドラ妻に、AC(アダルトチルドレン)のイネイブラー(支え役)が多い要因です。
見捨てられることへの不安や嫌われたくないという気持ち、そして必要とされなくなることを極端に怖がるため、夫の理不尽な行動にも注意ができず、結果的に更にメンタル不調を引き起こすことで実質的に離れがたい状況に落ち込んでしまいますが、現実の問題をひとつひとつ紐解いてクリアしていけばきっと道は開けます。
さいごに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
あなた自身の長年の被害者体質を克服し、モラハラ夫に毅然と立ち向かい、何よりも大切なお子さんを守り、家族を再構築して頂きたいと思います。
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ASDや発達障害の夫がモラハラをする理由が知りたい方は、こちらの記事も参照にしてくださいね。
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