パワハラ加害者診断チェックテスト | その指導、本当に適切ですか?
管理職や先輩の立場にある方なら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
「厳しく指導しないと人は育たない」「相手のためを思って」「昔はもっと厳しかった」…
そんな気持ちで行った行為が、実はパワハラになってしまっているケースは決して珍しいことではありません。
2020年にパワハラ防止法が施行され、企業にはハラスメント対策が義務付けられました。
個人が声を上げやすいSNSの発展とともに、小さな問題も会社の存続に関わる大きな問題に発展する可能性があります。
このチェックテストは、あなたの日常的な言動がパワハラに該当していないかを客観的に判断するためのツールです。
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適切な指導とパワハラの違いを理解していますか?
多くのパワハラ加害者は「指導しただけだ」「アドバイスのつもりだった」と口を揃えて言います。
しかし、「指導のつもりだった」では済まされない時代になっています。
指導とパワハラには明確な違いがあるので、解説いたします。
適切な指導とは
- 業務上必要で相当な範囲内の内容
- 相手の成長を目的としている
- 建設的で具体的な内容
- 相手の人格を尊重している
- 1対1の場で冷静に行われる
パワハラとは
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
- 優越的な関係を悪用している
- 相手の就業環境を害している
- 人格を否定するような内容
- 感情的で威圧的な態度
自分では「指導」のつもりでも、相手にとっては「パワハラ」になってしまうことがあるのです。
パワーハラスメント6類型の解説
パワーハラスメント(パワハラ)は、職場において優越的な関係を背景とした言動により、業務上必要かつ相当な範囲を超えて、労働者の就業環境が害される行為です。
厚生労働省では、パワハラを6つの類型に分類しています。
以下では、各類型の特徴と具体例を詳しく解説します。
身体的な行為
身体に直接触れたり、物理的な威圧を加えることで相手を支配しようとする行動です。叩く、殴る、蹴るといった明らかな暴力だけでなく、物を投げる、机を叩く、軽く肩を小突くといった行為も相手に恐怖や不快感を与えます。たとえ本人が「軽い冗談」「指導の一環」と思っていても、相手にとっては立派なハラスメントになり得ます。
言葉による攻撃
暴言や人格否定、脅しなど、言葉を使って相手をコントロールしようとする行為です。「無能」「バカ」などの侮辱的な言葉や、「クビにするぞ」といった脅し、人前での叱責などは、相手の尊厳や自信を深く傷つけます。
こうした言葉の暴力は、相手に強いストレスや自己否定感を与える可能性があり、職場の空気を一気に悪化させます。
関係性の操作
無視や情報の遮断、集団からの排除など、職場内での人間関係をコントロールすることで、相手を孤立させたり精神的に追い込む行為です。
あえて会話しない、必要な情報を渡さない、飲み会に誘わない、会議に呼ばないといった行動は、仕事の妨げになるだけでなく、「ここに自分の居場所はない」と感じさせる深刻な心理的ダメージを与えます。
業務の強要・制限
過剰な業務を与える、逆に本来の業務から外して仕事をさせないなど、業務内容を使って相手を追い詰めたりコントロールする行為です。
一人ではこなせない量の仕事を課す、無理な納期を強いる、未経験の業務を突然振る、終業間際に大量の仕事を出すなどは、業務上の指導ではなくハラスメントに該当します。
逆に、雑用しか与えない・仕事をさせないという行為も、評価や自信を奪う「見えにくい攻撃」です。
プライバシーの侵害
相手の私生活や個人的な価値観に踏み込む行為です。恋人の有無や結婚観、宗教、家庭の事情など、本来業務とは無関係なことを詮索したり、干渉したりするのはプライバシーの侵害にあたります。
また、休日や夜間に必要のない連絡をしたり、職場外での行動を監視したりすることも、相手の生活の自由を脅かす行為として問題になります。
感情的な行動
自分の怒りや不快感をコントロールできずに相手にぶつける行為です。
短気で怒りっぽい、すぐに怒鳴る、意見されたことにイラッとする、謝らないといった行動は、職場に不信感と萎縮を生みます。
「厳しくしないと育たない」「気に入らないから冷たくする」といった指導方針は、教育ではなく感情のはけ口になっている可能性があります。
上司や先輩ほど、冷静さと公平さが求められます。
パワハラ加害者診断チェックテスト
以下の項目について、あなたが職場で行ったことがあるものに正直にチェックしてください。 「たまに」や「軽く」でも該当する場合はチェックしてください。
診断結果
チェック数:0〜2個
現在のところ問題はありません
あなたの指導方法は適切な範囲内にあると考えられます。ただし、定期的に自分の行動を振り返ることが大切です。
今後も心がけること
- 相手の立場に立って考える
- 建設的な指導を心がける
- 感情的にならない
- 定期的な自己振り返り
チェック数:3〜6個
注意が必要です
あなたの一部の行動に、パワハラの要素が含まれている可能性があります。今すぐ行動を見直すことで、より良い職場環境を作ることができます。
改善のための行動
- 部下や同僚との接し方を見直す
- 指導方法について学習する(書籍、研修など)
- アンガーマネジメントの実践
- 第三者からの客観的な意見を求める
チェック数:7〜12個
パワハラ行為をしている可能性が高いです
あなたの行動は、既にパワハラの範囲に入っている可能性が高いです。早急に行動を改め、必要に応じて専門的な指導を受けることをお勧めします。
緊急に必要な対応
- 管理職研修やハラスメント研修の受講
- 上司や人事部門への相談
- 部下や同僚への謝罪(適切な方法で)
- 専門家(カウンセラーなど)への相談
チェック数:13個以上
深刻なパワハラ加害者である可能性があります
あなたの行動は明らかに問題があります。このまま続けると、法的な問題に発展する可能性もあります。専門的な指導を受け、根本的な行動変容が必要です。
直ちに取るべき行動
- 専門的なカウンセリングの受講
- 法的リスクについての理解
- 組織的な介入の要請
- 場合によっては職務の一時停止
パワハラをしないための改善策
1. 感情をコントロールする
アンガーマネジメントの実践
- 6秒ルール:怒りのピークは6秒間。この間は何も言わない
- 深呼吸:感情的になったら一度深呼吸する
- 場所を変える:その場を離れて冷静になる時間を作る
- 一呼吸置く:「少し時間をください」と言って考える時間を作る
2. 適切な指導方法を学ぶ
建設的なフィードバックの方法
- 具体的な行動について指摘:人格ではなく行動に焦点を当てる
- 改善策を一緒に考える:一方的ではなく対話的に
- 相手の良い点も同時に伝える:バランスの取れたフィードバック
- 1対1の場で話す:人前での叱責は避ける
3. 正しいコミュニケーションを実践する
Re:geneが提唱する正しいコミュニケーションとは
- 話し手:相手にわかる様に伝えようとする
- 聞き手:相手の言いたい事を理解しようとする
という、相互理解の姿勢で成立しているコミュニケーションです。
4. 職場環境を改善する
パワハラのない職場作り
- オープンなコミュニケーションの促進
- 定期的な1on1ミーティングの実施
- チーム全体の目標共有
- 多様性の尊重
パワハラ加害者になってしまった場合の対処法
1. 認める勇気を持つ
まずは自分の行動を素直に認めることが大切です。言い訳や正当化をせず、相手に与えた影響を真摯に受け止めましょう。
2. 適切な謝罪をする
- 具体的な行動について謝罪する
- 言い訳をしない
- 相手の気持ちを理解していることを伝える
- 今後の改善について約束する
3. 専門的な支援を受ける
- ハラスメント研修の受講
- アンガーマネジメント講座の参加
- カウンセリングの利用
- 管理職研修の受講
4. 継続的な改善に取り組む
- 定期的な自己評価
- 部下からのフィードバック収集
- 改善計画の策定と実行
- 周囲からの客観的な評価
パワハラのリスクを理解する
法的なリスク
パワハラは以下のような法的問題に発展する可能性があります:
- 名誉毀損罪:3年以下の懲役もしくは禁固、または50万円以下の罰金
- 侮辱罪:拘留または科料
- 脅迫罪:2年以下の懲役または30万円以下の罰金
- 暴行罪:2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金
- 傷害罪:15年以下の懲役、または50万円以下の罰金
社会的なリスク
- 社会的な信用失墜
- 家族への影響
- 転職時の不利益
- 企業からの損害賠償請求
この記事を書いた人
モラハラ解決相談所 リジェネって?
専門分野
- 行動心理学をベースとしたモラハラ加害者・被害者の心理分析
- 加害者と被害者の思考・行動パターンの解明と改善指導
- 発達障害特性を持つ夫婦関係の調整とサポート
- カサンドラ症候群からの回復支援
- 夫婦間コミュニケーション改善や改善方法の開発
- 同じ経験を持つ専門家として、あなたの状況に寄り添うことが可能
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
など全国でモラハラ解決の専門家として紹介される。
まとめ
パワハラは被害者だけでなく、加害者の人生にも深刻な影響を与えます。
法的な処罰、社会的な信用失墜、家族への影響など、そのリスクは計り知れません。
重要なポイント
- パワハラは「指導」とは明確に異なる
- 感情的な行動は職場環境を悪化させる
- 早期の気づきと改善が重要
- 一人で抱え込まず、専門家の支援を受ける
このチェックテストで問題が発見された場合は、それを改善のチャンスと捉えてください。
適切な指導ができるリーダーになることで、あなた自身の成長にもつながります。
職場の全員が安心して働ける環境を作るために、今日から行動を変えていきましょう。
私たちRe:geneは、パワハラ加害者の方の改善もサポートしています。「気づき」があったなら、それが変化への第一歩です。一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
注意事項: このチェックテストは一般的な指標であり、法的判断を保証するものではありません。
深刻な状況の場合は、人事部門や専門機関にご相談ください。
職場で上司や同僚から受けている言動に疑問を感じていませんか?
自分が感じている違和感や不快感が「本当にパワハラに該当するのか」気になっているならば、客観的判断材料のひとつとして是非お使いください
ハラスメントで苦しんでいるあなたへ
私たち夫婦も、かつては離婚寸前まで追い込まれました。
しかし諦めずに夫婦で協力し、モラハラの問題と真正面から向き合い、解決することができました。
現在は幸せに暮らしています。
すぐに離婚だと諦めないでください。解決への道は必ずあります。
私たちがどのようにして危機を乗り越えたのか、被害者妻と加害者夫の両方の目線でリアルに書いています。
被害者の視点から学ぶ
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