妻とは価値観が違いすぎるのに本当に夫婦関係が改善するのか

本日は、加害者プログラムを受講される夫側からの質問が多い

妻とは価値観が違いすぎるのに本当に夫婦関係が改善するのかについてお答えします。

結論は、「価値観が違っても夫婦関係は改善する」なのですが、その理由を順番に説明していきます。

長くはなりますが最後まで読んで頂ければ幸いです。

もくじ

価値観とは何か

ここでいう価値観とは「~すべき」「~あるべき」「そんなの当たり前」等の自分自身が正しいと思っている信念などを指します。

当然ながら、人によって「~すべき」「~こうあるべき」などは異なります。

価値観は自分の信念や価値観は生育環境や経験から無意識に身に付く為、改めて意識はしにくいものです。

ちなみに「~すべき」に正解・不正解はありません。

人は自分が正しいと感じている信念や思いが守られなかった時に、「普通・当然・当たり前・常識・これが正しいなどの正論」で相手に対して自分の意見を賛同して欲しい欲求が強まります。
これは「理解して欲しい・自分の意見を肯定して欲しい」というような期待からくる欲求ですが、それが過度になると相手をコントロールしようとする欲求になり、思い通りにならない場合には、相手を叩きのめしていいと考える傾向にあります。

「普通こうするよね」「そんなの常識だよね」「これが当たり前だけどね」などと言いながら、感情的な発言をしていたら要注意。その中に、自分の信念・価値観等のマイルールが強く出ています。

価値観の一例として

価値観の一例

  • 報告は結論から話すべき、ちゃんと報告すべき、目上の人には挨拶をすべき
  • 相手の立場に立って行動をすべき、
  • 人に親切にされたら、お礼は言うべき

など一般常識じゃないの?と思うものでしょうが、そうでもない人もいます。

価値観やマイルールがあることが悪い訳ではなくて、守られていないと腹が立って相手を責めたくなる等アンコントロール状態になることが良くないということです。

なぜ価値観が違い過ぎるのか

では、なぜ、加害者夫と被害者妻の価値観が違い過ぎるのか

それは「夫が自分の価値観・マイルールだけを一方的に主張をし、妻の価値観を理解しようとしていないから」これに尽きます。

ちなみにモラハラ夫が妻に強要する価値観に多いのが以下です。

モラハラ夫に多い価値観

  • 俺が稼いできてるんだから、俺を優先しろよ
  • 専業主婦なら、家事くらい完璧にしろよ 
  • 子供のことはオマエに任せてるんだから、ちゃんと教育しろよ 
  • 妻なら、義母と仲良くしろよ、面倒見て当たり前だろが 
  • 妻なら、人前で俺を立てろよ 

ちなみに加害者夫に自身の価値観を尋ねると、たくさん話してくださいますが、逆に反対に妻の価値観を言える人は少数派です。

コレでわかるのは、加害者夫は被害者妻の価値観を全く理解せずに、一方的に自分の価値観を押し付けるから、妻からモラハラだと訴えられていることがわかります。

ちなみにお互いの価値観を明確にして妻と話合いが出来ていれば、モラハラには至っていないはずですよね。

それと、そもそも勘違いをされている方も多いのですが、夫と妻の価値観が違うこと自体は問題では全く問題ではありません。

価値観が同じで共有事項が多い方が一緒に居て落ち着く「心地良い」という気持ちもわかりますが、そもそも、育った環境やジェンダー間や年齢が違いますし、そもそも他人同士なので、価値観が違って当たり前なのです。まずは、この前提を理解してください。

我々のモラハラ改善方法は、現状の加害者からの価値観の一方的な押し付け・強要などのモラハラ関係からの脱却です。

お互いの価値観の相互理解を行い、相手を尊重した関わり方に改善していくのが目的です。

現状の様に、被害者が常にガマンの上で成立している関係性を止める。ガマンを強いられる関係性は必ず被害者が限界を向かえる為、破綻するしかありません。

モラハラ解決については、価値観の相互理解と共に、加害者が自身の怒りのコントロール法を身に付ける必要があります。

スレ違いの事例

下記の事例は暴言では無いですが、蓄積すると熟年離婚に至るであろう、価値観のズレの事例です。

価値観のズレの事例

夫視点

妻が最近やたらと不機嫌なので、ハーゲンダッツのアイスを買って帰ったが「こんなもので機嫌を取ろうとするのか」と逆に怒られた。意味不明

妻視点

幾度も夫に対して育児を手伝って欲しいと訴えるが、夫は「仕事が忙しくて疲れているので眠い」と部屋でゲームばかりで全く協力せず、帰宅後の散らかった家を見て「今日は何をしてたの?」と嫌味ばかりいうので、自分の心の平穏を守るために無視をしていた。するとハーゲンダッツを買ってきて我慢の限界がきた。

夫は、妻が喜ぶだろうと思っての行動だが、全く喜ばずに逆に不機嫌になった。意味がわからないという事例ですが、

これは夫が妻の気持ちを全く理解出来ていないのが問題です。

夫の脳内では、妻がずっと不機嫌なので、高級アイスを買えば、機嫌が治るのではないかという短絡的な思考です。

妻が不機嫌になった理由は、寝る間を惜しんで行っている育児が、ハーゲンダッツと対価とでも思っているのか? なめてるのか?

反感を買った為、不機嫌になっているわけです。

また、最近増えてきた相談ケースは、上記の様に明らかな暴言ではなく、夫からすれば「良かれと思ってしたこと」で、逆に妻から反感を買ってしまい、妻からは「この人(夫)は何もわかっていない」と失望され、その積み重ねで気持ちが冷めてきたケースが増えています。

次に

ASD夫の事例

夫は自宅の食器乾燥機のフタが開いていると必ず閉めているが、妻から「それしないで」と言われた。夫は妻に理由も聞かないまま流していた。

「また閉め忘れているな」と善意により乾燥機のフタを閉め続けていましたが、妻から「あなたは何回言っても同じことをする。配慮が足りなさすぎる」と怒られた。

この事例は、夫側からの相談だったため、妻に理由を聞いてもらいました。

妻からは食器乾燥機の使用後、すぐにフタを閉めると湿気でカビが生える為、カビ対策で意図的にフタを開けている との回答がありました。

その後、夫が乾燥機のフタをすぐに閉めることは無くなった為、この事例でのすれ違いは無くなりましたが、単純にいうとコミュニケーション不足です。

こういうスレ違いの事例が怖いのは、妻側も1回、2回の失敗であれば流せますが、これら小さなことの積み重ねが「不信感」へと繋がり、妻側のストレスは蓄積する一方で、「この人に何を話してもムダ」「話が通じない」という思いが固まります。

ある日、突然、我慢の限界になり離婚を突きつけられる熟年離婚に多いパターンであり、ある意味、生活習慣病の悪化と似ています。

妻が何かわからないけど、いつも不機嫌だと感じたならば、パートナーとの関係は、かなり黄色信号と疑って間違いないでしょう。

恐らく、パートナーは日常的に我慢していることが多いはずです。

どうやって解決するのか

では、これらをどうやって解決するのかというと

加害者プログラムの受講だけでも効果はありますが、やはり、夫婦でのプログラム受講をお勧めしています。

加害者プログラムは、加害者側のみの視点から、我々が今までの膨大な事例を元に、被害者の思考を想定し加害者側に行動や発言の改善を促し、関係性の再構築を行いますが

夫婦プログラムは被害者側にも、直接、事象に対しての価値観、マイルールを確認し、加害者との相違点が明確になる為、関係性の改善が早まります。

まずは一人で抱え込まずに気軽にご相談してくださいね。

【この記事を書いた人】

もーちゃん

モラハラ解決相談所リジェネ 副所長 | 元モラハラ加害者ASD夫|2015年〜妻と共にモラハラ被害者・加害者体質改善講座を運営|10年間で2500件超の相談解決実績 | 夫婦でモラハラを乗り越えた実体験者

経験と専門性

  • 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
  • ASD・ADHDの混合型診断済み
  • モラハラ加害者としての更生を実現
  • 週刊文春オンラインでの3記事の連載で加害者心理と更生過程を完全公開

臨床経験(2010年〜)

カウンセラーとして幅広い支援経験

  • 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
  • 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
  • うつ病の方の復職支援
  • 元受刑者・薬物依存者への更生支援
  • ひとり親・DV被害者相談
  • 企業内パワハラ相談
  • 自助グループ・セミナー開催

メディア掲載実績

新聞・雑誌掲載

  • 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
  • 産経新聞(2021年9月)
  • 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
  • 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
  • ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)

テレビ・ラジオ出演

  • NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
  • KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)

全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介

モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回の内容が、あなたが抱えている問題解決の一助になれば幸いです。

モラハラで苦しんでいるあなたへ

私たち夫婦も、かつては離婚寸前まで追い込まれました。

しかし諦めずに夫婦で協力し、モラハラの問題と真正面から向き合い、解決することができました。

現在は幸せに暮らしています。

すぐに離婚だと諦めないでください。解決への道は必ずあります。

私たちがどのようにして危機を乗り越えたのか、被害者妻と加害者夫の両方の目線でリアルに書いています。

もし「記事は理解できたけれど、うちの場合はどうすればいいのかわからない…」と感じているなら、一人で抱え込まず、ぜひ私たちにお話を聴かせてください。

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