毒親とは
【毒親とは】
本日は、モラハラ家庭に多い、毒親について説明していきます。
この記事はこんな方におすすめです
- 毒親について知りたい方
- 親からモラハラ被害を受けていた方
- 生きづらい方
毒親という言葉は精神医学や心理学で明確に定義されている用語ではありません。
また、明確な定義はありませんが、一般的には、「子どもに悪影響を及ぼす親」のことを指します。スーザン・フォワードの1989年の著書「毒になる親 一生苦しむ子供」が話題となり、この本をきっかけに生まれた俗語だとされています。
一括りに毒親と定義することもできますが毒親にも様々なタイプがあります。
最後まで読んで頂ければ幸いです。
もくじ
過干渉、過保護タイプ
このタイプは常に子どもの行動を把握し、過度に干渉してきます。
子どもの日常生活はもちろんのこと、勉強や部活、進路についてまで細かく口を出し、親が勝手に決めようとします。子どもが成人してからも、就職や結婚・育児に対して口を出すことが多いのも特徴です。
子を親であるからという勝手な権利から、自分のものかのようにコントロールしようとします。これは、自分の人生を生きられていない(生きてこれなかった)背景があります。自他の境界線があいまいで、ある意味で子に依存しています。
本人にとっては「心配・失敗しないように」という善意が根本にあるため、子から説得するにしても歪んだ受け取り方に変換されてしまい非常に厄介です。
幼少期は、子供部屋に勝手に入って部屋の中や私物を勝手に見て、友達関係やプライベートにも細かく干渉します。
大人になっても外出の際には親の権利として「誰とどこで会うのか」などを、事細かく報告させます。携帯電話や日記などを勝手に見て悪びれもせずに内容について指摘することもあるでしょう。
このタイプは、離れて暮らしたとしても、子供の都合は一切考えず、大した用事でなくとも電話やメールをしてきます。
仕事や運転などで応答が出来ないだけで「親を無視するとは何事か」と激高したり、勝手な妄想から「親が大切ではないのか」と大げさに悲観したりします。
また、エスカレートをすると、子供の職場や交際相手にまで電話をするなど自分と子の境界線を理解していない共依存的な言動が見受けられます。
また、子が疲れて距離をおいたとしても、突然押しかけ「いかに自分が可哀そうな親であるか」を陳情する場合もあります。
この行動の背景には、全て自分がコントロールしたいという心理があります。
友達関係以外にも服装やアクセサリー、本や音楽などの趣味嗜好、何をするにも親の許可を得ることを強要し、子供を支配しようとします。
例えば、
事例
東京の大学に進学したいのに、「あなたは地方出身者なのだから、地方の○○大学に行きなさい」等と干渉する
「東京の大手商社で働きたい。大手商社の○○会社で働くのが夢だった」と主張しても、「絶対にダメ」「この家から通える会社にしなさい」
などと親であることを盾にして、自分の支配下から逃れることを極端に嫌います。
このように大人になっても親が干渉をする為、自立できない子供に育ってしまいます。
支配・管理タイプ
このタイプは子供を親の思いどおりに支配・管理しようとします。
また、このタイプは、「DVタイプ」と「暴言タイプ」に更に分かれます。
DVタイプは、文字通り殴る蹴るなどの暴力を持って親の意見を押し付け、服従させようとします。
ナイフや包丁で脅す・煙草を押し付ける・熱湯や冷水をかける・性的暴力など暴力の内容も様々あります。
暴力を振るう理由は、勉強や部活の成績が悪い場合や、単に不機嫌な場合に理不尽に殴るケースもありますが、どの場合も身勝手で自分の感情をコントロール出来ずに、子にぶつける稚拙な思考と言動です。
このタイプは、暴力を振るった理由に対して「教育上、必要だった」などと主張しますが、実際は自分の思いどおりに言うことを聞かせたいが為に暴力を振るっているので、虐待でしかありません。
暴言タイプは、直接的な暴力は振るいませんが、「モラハラ、暴言」で親の価値観を押し付け服従させようとします。
子供が思い通りに動かないと人格を否定する等、親が不機嫌な時に子供を精神的に威圧します。また、世間体を過度に気にする・自分が叶えたかった夢を子供に強要する人が多い傾向にあります。
過干渉・過保護タイプと同様に「あなたのため」と強調することも多いですが、結局は「親自身が周囲からどう見られるか」のみしか興味がありません。
子供の主張は全て否定して、親の価値観や理想を無理やり強要します。
事例
幼稚園児の娘が「バレエをしたい」「ピアノを習いたい」と主張しても、「あなたには無理だから」「オマエに出来る訳が無いだろ」などと頭ごなしに否定する
無理やりに塾に通わせるなど、子供の意見を尊重する姿勢はない
義母から「学歴が低い」「ウチの家の恥だ」と暴言を吐かれた母親が義母への復讐の為に、幼稚園児の娘を意地でも義母より、偏差値の高い大学に入学させたいので幼稚園児の娘が「友達と遊びたい」「勉強は楽しくない」と主張しても受け入れず、ひたすら勉強漬けにさせる
他には勉強が思ったように進まなかったり、外で遊びたいと子が主張したりすると、母親は「どうしてこんな簡単なこともできないの? この問題が解けるまで晩御飯は抜きだから!」などと怒鳴り散らし、所有物の様に扱う
このタイプの親の傾向として「父親はしつけという名の暴力と恐怖で支配」「母親はヒステリックに暴言を吐く」などといった傾向がありますが、逆もまたあります。
どの場合も、本来であれば自分自身でコントロールすべき感情を弱いものに対してぶつけている稚拙な自我であるといえます。
罪悪感を植え付けるタイプ
このタイプは直接的な暴言ではなく、子供に罪悪感を植え付けることで親の思い通りに動かそうとするタイプです。親自身を被害者の位置に置くことで子供に対して罪悪感を抱かせて支配しようとします。
事例
「お母さんはあなたの為に、やりたいことを全て諦めて我慢してきた。あなたを必死で育ててきたのよ」
「女の子のあなたを、本来であれば行く必要のない大学までわざわざ行かせてあげたのだから親の言う事を聞いてね」
「育ててあげた親のいうことを聞くのは当たり前じゃないの?」
「お母さんは体が弱くていつ死ぬかわからない。そんな親を見捨てる訳ないよね?」
「〜しないなんてお母さんは悲しい」
など、恩着せがましいことを言って子供に責任を感じさせます。
その他にも
何かにつけて「あなたのため」という言葉を枕に付けて、親の思ったとおりの選択に誘導していくケースもあります。
このタイプに共通しているのは子供を褒めることはせず、子供の気持ちや考えを尊重しないで親の考えを一方的に押し付けるところです。
小学生の娘が「鉛筆が折れたから買って欲しい」と母親に主張をした際に、母親からは「オマエが鉛筆を買うことによって、晩ご飯のオカズが一品、減ることになるけど、それでもいいのか」などと脅したという事例もあります。
このタイプは子供にとって反論しにくい言葉を投げかけてきます。
子供が反抗すれば、なりふり構わず被害者ぶって罪悪感を植え付けて言うことを聞かせようとします。
また、情に訴えても子供が従わない場合は暴力や人格否定に進む場合もあります。
このタイプの親の元で育つと子供は自己決定をする機会を奪われていきます。そして、大人になっても自分自身が何を望んでいるのか分からなくなります。
また、モラハラやパワハラをされやすい体質になるだけでなく、親から受けた長期的被害に慣れているため、流してしまってモラハラやパワハラの環境から抜け出す発想や気力がわかない人も多くいます。
無関心タイプ
このタイプは基本的に子供に関心がありません。
普通の親であれば子供に食事を食べさせ、洗濯した洋服を着せて規則正しい生活をさせるはずですが、子供がお腹が空いたと言っても食事を与えず、いつも汚れた洋服を着せるなど、子供よりも自分を最優先します。いわゆる、育児放棄、ネグレクトです。
子供が発熱したり体の不調を訴えても、病院に連れて行ったり薬を買うのが面倒な為、放置します。
事例
毎日、パチンコには散財するクセに小学生の娘に対して、消しゴムすら買い与えず、給食費も支払わない母親や小学生の息子が、たった500円の「マクドナルドのハッピーセットが食べたい」と主張をしても「高いからダメだ」と一切、買い与えずに、自分自身は、ゲームのソフトを毎月10本以上買う様な無責任な父親もいる
これは自分さえ良ければ良いという発想からで、子供の健康や成長に全く関心がなく、気分で子育てをするのが特徴です。
このタイプは大抵、アルコールやギャンブル、ゲーム等に依存している場合が多いのが特徴です。
また、発達障害のASD特性が強い場合にも無関心で無責任な発言や行動が見受けられます。