アダルトチルドレンとは

モラハラ被害者に特に多い、アダルトチルドレン(AC)について説明します。

このページを検索して発見してくれた方はきっと今「生きづらさで悩んでいる」状態だと思います。
「自分なぜこんなにも生きづらいのか」「なぜあの人は私をこんなに苦しめるのか」を知りたいと思って探してこられたと思います。


今回は、アダルトチルドレンとは何かを知りたいあなたに書きたいと思います。

最後まで読んで頂ければ幸いです。

本日の結論

  • 子どもの頃の家庭環境の影響で、大人になっても生きづらさを感じている人のことを指す
  • 加害者にもアダルトチルドレンはいる
  • 自分自身を理解することで問題のパターンがわかり生きづらさの解消に繋がる

もくじ

アダルトチルドレンとは

「アダルトチルドレン」とは、子どもの頃の家庭環境の影響で、大人になっても生きづらさを感じている方のことを指します。現在では、いわゆる「機能不全家族」「毒親」の元で育った子どもという意味で使われることが多くなっています。ACは医学的な診断名ではありませんが、自分自身の生育環境や親子関係を振り返る中で、現在の生きづらさを解消する上での一つのキーワードとして理解されています。

アダルト(大人)とチルドレン(子ども)という単語から、「大人になっても子どもの状態から抜け出せない人」「親から自立出来ない人」という解釈をされる方もありますが、それは本来の意味とは異なります。

単純に、過去の子ども時代の環境の影響によって生じる悩みや問題に対する理解やサポートを促すために用いられる言葉であることが多いです。

アダルトチルドレンに多い悩み

アダルトチルドレンに多い悩み

  • 自分に自信が持てない
  • 自分が何がしたいのかがわからない
  • 漠然とした寂しさがある
  • 自分のことをわかってくれる人がいない
  • 自分の居場所がない

特にモラハラ被害者の中には、「両親の不仲、虐待、無関心、親の価値観の押し付けなど」子どもが健全に育つうえで大切だとされている心が乱されない安全な場所として機能していない家庭の中で育った経験をされた方が多くいらっしゃいます。
このように機能不全家庭で育つことで、自分自身を自然と抑圧してしまうクセがつき、相手に対して萎縮して必要以上に自分を抑え込んでしまいます。

また、モラハラ加害者の方であっても、厳しい親の元で育った為に以下のような訴えをされる方もおられます。

アダルトチルドレンによる弊害

  • 人との距離の取り方がわからない
  • 人からの承認がないと不安になる
  • 自分に過剰に批判的になる
  • 感情のコントロールが難しい

この場合も、心のシステム上は同じことなのです。
出力が怒りとして出ると加害性がある状態で、不安が出力されると自責となると考えてください。

問題がないのではなく認知していなかっただけ

ちなみに僕自身は、モラハラ加害者でしたが、大人になるまで自分の家庭は全く問題はなく至って普通だと思っていました。
いま思えば、家族間での会話量が極端に少なく完全に機能不全だったので、単にエピソードや思い出が無いだけでした。
何も問題はなかったと思っていたのは、何もなかったからだということに、妻との対話を重ねてやっと気付きました。

客観的に僕の幼少期からの家庭を振り返ると僕を含め、父母と3人家族で、父は母に日々怒鳴り散らし、幼少期の僕にはDVを振るっていました。
母はそんな僕を不憫に思って過干渉になり、結果的に僕はACになりました。
家庭でも学校でも、ほぼ感情表現が出来ない、ロストチャイルド状態だったことにテストを通じて気付きました。
また、現在でも父は母に暴言を吐くことが今でもよくありますが、母は以前に比べると強くなっているため、口論になります。
こちらとしては恥ずかしい痴話げんかをしたその後は何事も無かったかのように笑い合う姿を見て、「このふたりは共依存の関係にあるんだ」と客観的に見ることで気づくことができました。

また、実感として自己理解が深まると、自分の思考パターンや行動パターンに気づき、他者に振り回されることが減り、感情のコントロールもしやすくなりました。
僕自身は人に頼ることが苦手で、他人を信頼できず、全て一人で自己完結しなければならないと思う性格でしたが、その性格を自覚して頼る方が効率も上がるし迷惑をかけないと理解して、徐々に他者を信頼することに慣れてきました。
そのためACの多くが抱える生きづらさは改善しつつあります。
アダルトチルドレンは生育歴から6タイプに分類されると言われています。

アダルトチルドレンの6タイプ

アダルトチルドレンの6タイプ

  • ヒーロー(英雄)
  • スケープゴート(身代わり)
  • ロストチャイルド(忘れられた子)
  • クラウン(道化師)
  • イネイブラー(支え役)
  • ケアテイカー(世話役)

ヒーロー(英雄)

このタイプの特徴は、家族や周囲の期待になんとしても応えようとする意志の強さです。
完璧主義という言葉がとても当てはまります。
また、機能不全家族で育ったことで、親から示された期待と理想を、絶対の使命として受け取り、周囲の期待になんとしても応えようと努力を重ねます。

その反面、本人の内面には、常に周囲の期待に応えなければならないという強い重圧や重い責任感があり、それらに押し潰されそうになりながら懸命に頑張り続けています。
家族などから離れ自立すると、その生きがいを会社内での出世に転嫁するようになり、家庭よりも仕事の功績を求める傾向にあります。常に失敗できない重圧に追い立てられる為、たった一度の失敗や挫折で緊張感が一気に崩れてしまい、自分自身に絶望をしやすく、ひとつの失敗で人生のすべてが終わってしまったかのような大きなショックを感じる傾向があります。

スケープゴート(身代わり)

このタイプの特徴は、自己犠牲による献身的な優しさです。わざと問題児であろうとしたり、わざとダメな人間であろうとしたり、わざと大きな問題を起こしたり、いわば家族内の問題児&厄介者として自分自身を捧げ、あえて家族の嫌われ役を演じることで自分への不信感や不満を煽り、家族の結束を維持しようとします。
大人になっても家族間で粗暴なトラブルを起こしたり、反対に親の介護などを一手に引き受けてしまい、自分の人生を犠牲にしてしまう傾向にあります。

ロストチャイルド(忘れられた子)

このタイプは自らの自我を外側には一切出さず、ひた隠しにすることで自分の身を守っています。
自分の意見を主張することより、親や兄弟の意見に従うことを優先し、自我を抑え込み、自分のわがままを減らすことによって家族の負担を減らし、機能不全家族を支えようとする存在です。
言葉による感情表現が苦手で、集団生活より一人で過ごすことを望む傾向にあります。
例えば、芸術家や職人エンジニアのように誰にも邪魔されず、自分が納得するまで黙々と取り組む作業においては、抜群の才能を発揮する傾向がありますが、いわゆる社会(家族、学校、職場、地域)との関わりが発生すると、集団の中での人間関係の窮屈さを感じ、様々な問題を抱えてしまう場合があります。

クラウン(道化師)

このタイプの特徴は、自分の気持ちを後回しにしてまで、穏やかな雰囲気を全力で守ろうとしてくれます。
機能不全家族で育ったことにより、息詰まる雰囲気、重苦しい空気、騒がしさ、殺伐感、冷たさ、静けさといった不安定な雰囲気に、恐怖に近い恐れを抱いているため、大人になってからも、周囲の雰囲気にとても敏感で、いつも明るく和やかに保とうと努力を重ねます。

ですが、内面には「寂しさ、孤独、怖さ、怒り」を笑顔という仮面で懸命に隠しており、仮面の内側の本当の自分を認めることを恐れ、目を背けて耐え続けている一面があります。
周りを明るくするために、自分の感情を限界まで抑えこんでしまう特徴があります。
突然、心のバランスが崩れることがあり、表面上はわかりにくく、周りは気付きづらいという特徴があります。
また、明るさやいつも機嫌がいいということから幼稚に見られたり、軽く扱っても怒られないだろうと軽視されたりする傾向にあります。

ケアテイカー(世話役)

このタイプは最近では、ヤングケアラーと呼ばれる子どもでありながら、親や兄弟など家族を懸命に世話してくれる役割を環境下や責任感から引き受けざるを得ないようになってしまった子どもを指します。
また、お世話をしてあげたのに、相手から感謝の言葉がないとイライラしてしまう傾向があります。
人間関係においては、おせっかいな人、寂しがり屋、かまってちゃんなどの印象を持たれる傾向にあります。
献身的な面もありますが、一方では感謝などの見返りを求めている部分もあります。

イネイブラー(支え役)

このタイプは「支え役」の呼び名の通り、家庭、学校、職場、恋愛などの人間関係において、徹底して誰かを支え続けます。
頼りない母親に代わって幼い弟妹の面倒を見続けたり、不甲斐ない父親に代わって母親の支えとなり続けたり、子どもでありながら「自己犠牲によって機能不全家族を支える縁の下の支え役」といった存在です。
優しすぎるが為に相手を叱ることが出来ず、相手の言いなりになってしまったり甘やかしてしまう傾向があります。様々な人間関係において、相手のために尽くしているつもりでも、結果的に、問題を大きくしてしまっている場合があります。
また、見捨てられ不安や嫌われたくない、必要とされなくなることを極端に怖がる為、相手の理不尽な行動に注意できません。

あなたはどのタイプが当てはまっていましたか?

ひとつのタイプだけでなく複合している場合もあります。どの場合にも漠然とした不安を抱えやすい傾向にありますので、モラハラや精神的負荷がある場合には、まずは自身の心を整える必要があります。お気軽に相談してくださいね。

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