モラハラ被害者に多い「産後うつ病」とは
【2025年8月更新】より実践的な対処法を知りたい方へ
この記事では産後うつ病の基本的な内容を解説していますが、「具体的にどう対処すればいいか知りたい」という多くのご要望にお応えし、実践的な対処法に特化した最新記事を公開しました。
最新記事の内容としては、セルフケアの方法やパートナーへの対処法を説明しております。
ぜひ、参考にしてくださいね!
この記事ではモラハラ被害者に多い「産後うつ病」とはについて説明します。
このテーマの相談は最近増加しており、注目すべき問題です。
産後にマタニティブルーや産後うつ病を経験する女性は約10%ほどいますが、症状が長引く場合、その背景に夫からのモラハラ被害があるケースが増えてきています。
こうした問題は、産婦人科での相談だけでは明らかになりにくく、うつ病として薬が処方されても、家庭内のモラハラ問題が解決されないため、症状が改善しないことがあります。
その結果、カサンドラ症候群のように長期的なうつ状態に陥る場合もあります。
うつ状態を長期化させないためにも、産後うつ病と診断された方は、夫からのモラハラ被害の有無も検討することが重要です。
適切な対応を取ることで、根本的な問題の解決と回復への道筋が見えてくるでしょう。
まずは客観的なチェックテストで現状を把握し、その後モラハラとの関連性や具体的な対処法を段階的に解説します。
現状の把握が改善への第一歩です。
まずはチェックテストから始めてみましょう。
また、モラハラへの対処法をお求めの方は「モラハラ夫への対処法まとめ」を先にお読みください。
根本的な解決を目指す方へ
私自身、ASD・ADHD混合型で診断済みであり、夫婦でモラハラの問題を克服した専門家です。
2024年11月に週刊文春オンラインで3回連載され、NHKや産経新聞など全国11媒体で紹介されました。
私たち夫婦も新婚時にはモラハラ加害者と被害者になってしまいましたが、夫婦で協力してモラハラを克服しました。
この記事の対処法も参考になりますが、根本的な解決には、なぜモラハラが起きるのか、どう克服したのかを知ることがはるかに重要です。
週刊文春オンラインでも掲載された実体験をまずはお読みください。
被害者の視点から学ぶ
これらを読んでから戻ってきていただくと、より深く理解できるはずです。
10年間で2500件超のモラハラ相談を解決してきた専門家として、実際の解決事例をもとに解説していきます。
もくじ
- 産後うつ病とは
- マタニティブルーと産後うつ病との違い
- 育児ノイローゼと産後うつ病の違い
- 産後うつ病になりやすい人の特徴
- 産後うつ病チェックテスト
- モラハラ被害チェックテスト
- モラハラ夫に多い特徴
- まとめ
産後うつ病とは
産後うつ病は、妊娠中から出産後1か月以内に誰でも罹患する可能性のあるうつ病の一種で、日本では出産を経験した女性の10〜15%が発症するといわれています(厚生労働省「周産期医療体制のあり方に関する検討会」より)。
症状として、激しい気分の落ち込み、著しい自己評価の低下、不眠、抑うつ気分、過度の不安、興味や喜びの喪失、気力の減退などが挙げられます。
これらが2週間以上続き、重症化すると身体的にも影響が及ぶ場合があります。
発症の背景には、ホルモンの急激な変化や出産による疲労、育児環境の不安、パートナーからのサポート不足、睡眠不足の蓄積などが挙げられます。
また、うつ病の既往歴や妊娠中からの不安が影響するケースもあります。
短期間で症状が悪化することもあるため、早期の対応が重要です。
産後うつ病は自然に治ることが少なく、一度症状が固定すると治療が必要となることがあります。
症状が進むと赤ちゃんの世話や家事が困難になり、希死念慮が現れることもあります。
このような場合は、ためらわず精神科や心療内科など専門機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
マタニティブルーと産後うつ病との違い
マタニティブルーは、出産後に見られる一過性の現象で、軽度の抑うつや涙もろさ、不安感を主な症状とします。
出産後3~5日頃に発症しやすく、約2週間で自然に改善するのが一般的です。
出産後の女性の約30~50%が経験するといわれています。
その原因として、出産後の急激なホルモンバランスの変化が挙げられます。
妊娠中に大量に分泌されていたエストロゲンやプロゲステロンが急減することで自律神経が乱れ、精神的に不安定な状態が引き起こされます。
また、出産の疲労や育児の負担、母親としての責任感なども影響していると考えられています。
一方、産後うつ病は、ホルモンの影響が収まった後も症状が続き、悪化することがある病気です。
マタニティブルーが一時的で自然に回復するのに対し、産後うつ病は症状が2週間以上続き、日常生活に支障をきたす場合があります。
特に、強い自己否定感や希死念慮死が現れる場合は、ためらわずに専門家に相談することが重要です。
育児ノイローゼと産後うつ病の違い
育児ノイローゼとは、育児に対する強いストレスや不安が原因で「気力が低下した状態」を指します。
医学的な正式名称ではなく「ノイローゼ(神経症)」という一般的な言葉から派生しており、不安感や落ち込みを伴う状況を表します。
育児への不安や負担は多くの親が感じるものであり、特に母親は深刻な症状に陥ることが少なくありません。
調査では、育児に対して不安や負担を感じる女性が約8割にのぼるとされています。
出産前には理想的な子育てや幸せな家庭を思い描いていても、実際には赤ちゃん中心の生活やワンオペ育児、理想と現実のギャップなどが原因でストレスが蓄積します。
この状況が続くことで育児ノイローゼや産後うつ病を引き起こすことがあります。さらに、赤ちゃんが幼児や学童期に成長すると、幼稚園や保育園、学校での問題、受験など、新たな悩みが親を苦しめることもあります。
これらの負担が重なると、家族全体が負のスパイラルに陥る可能性があります。
一方で、産後うつ病は医学的に認められた病気で、症状が2週間以上続き、気分の落ち込みや強い自己否定感、死にたい気持ちを伴う場合があります。
育児ノイローゼがストレスからくる一時的な反応であるのに対し、産後うつ病は精神疾患のため長期化すると治療を要することがあります。
産後うつ病になりやすい人の特徴
以下の特徴を持つ人は、産後うつ病になりやすい傾向があります。
産後うつ病になりやすい人の特徴
- 初産である
- 過去にうつ病や不安障害などの既往歴がある
- 夫や家族など周囲に頼れる人が少ない
- 夫が育児に非協力的である
- 完璧主義や真面目で責任感が強い
- マタニティーブルーを経験した
- 家庭内暴力など家庭環境に問題がある
- 経済面で育児に不安がある
産後うつ病チェックテスト
以下の症状に1つでも当てはまる場合、産後うつ病の可能性があります。
産後うつ病チェックテスト
- 不眠や悪夢を見る、昼寝ができない
- 食欲の低下や胃痛がある
- 慢性疲労や頭痛があり、集中力が続かない
- 趣味や物事への関心が減った
- 突然、涙が出る
- 孤独感を感じる
- パニックや過呼吸を起こすことがある
- 何をしても楽しくない
- 些細なことでイライラする
- どうしようもない絶望感に捉われる
- 子どもが可愛いと思えない
- 消えてしまいたい、死にたいと感じる
モラハラ被害チェックテスト
以下の項目に該当する場合、夫からのモラハラを受けている可能性があります。
モラハラチェックテスト
- 育児で手が離せない状況でも料理を作れと強要する
- 自分の思い通りにならないと大声を出す
- 育児や家事への協力を求めると「それはお前の仕事だろ」と怒鳴る
- 子どもが泣くと「うるさい」「黙らせろ」と怒る
- 子どものできないことに本気でキレる
- 体調が悪い妻に「俺のご飯はないのか」と責める
- 家事が不十分だとキレる
- 働けない妻に働けと強要する
- 性交渉を強要する
- 実家に帰りたいと言うと不機嫌になる
- 友人や知人に会うことを嫌がる
- 妻の話を一切聞かない
- 「お前が俺を怒らせる」と怒鳴る
また、以下のように、直接的に暴言を吐いたり怒鳴ることは無くても、不機嫌な空気を出す、フキハラの事例もモラハラに該当します。
不機嫌ハラスメントの事例
- 突然黙り込んで話さない
- 話しかけても無視をする
- 何も言わずに睨む
- 大きなため息をついたり舌打ちをする
- 聞こえるように小言や批判を言う
- ドアを激しく閉めたり物に当たる
モラハラ夫に多い特徴
モラハラ夫には、以下のような特徴が見られることがあります。
モラ夫に多い特徴
- 妊娠中から家事に非協力的
- 父親としての自覚がなく、家事や育児を手伝わない
- 自分のご飯が用意されていないと怒る
- 妻が体調を崩していても、一切家事や育児を手伝わない
これらの行動の背景として、発達障害であるASDの特性に該当する場合があります。
ASD夫に多い特徴としては、以下の点が挙げられます。
ASD夫の特徴
- 人の気持ちがわからない
- 他人(子ども)に関心がない
- 自分のルールに固執する
- 感覚過敏がある
- 客観的視点が欠如している
例えば、育児や家事に非協力的な理由として「男は外で稼ぎ、妻は家庭を守るもの」という昭和的な価値観が影響していると考えられます。
ASD夫が産後にキレる主な理由として、以下が挙げられます。
ASD夫が産後にキレる理由の事例
- 自分より子どもを優先されることへの不満
- 「一家の主人は自分なのに特別扱いされない」という怒り
- 晩御飯が決まった時間に出てこないことへの苛立ち
- 妻が家事をサボっていると認識し怒りを覚える
- 子どもの泣き声などで眠れないことへのストレス
いずれにしても、モラ夫とは情緒的なコミュニケーションが難しく、育児や家事への協力を期待するのは困難です。
また、身近に相談できる人がいない場合、モラハラ被害と産後うつ病を一人で抱えることで心が壊れてしまう可能性があります。
そのため、専門家への相談を強くお勧めします。
【この記事を書いた人】
もーちゃん
モラハラ解決相談所リジェネ 副所長 | 元モラハラ加害者ASD夫|2015年〜妻と共にモラハラ被害者・加害者体質改善講座を運営|10年間で2500件超の相談解決実績 | 夫婦でモラハラを乗り越えた実体験者
経験と専門性
- 夫婦でモラハラの問題を克服した専門家
- ASD・ADHDの混合型診断済み
- モラハラ加害者としての更生を実現
- 週刊文春オンラインでの3記事の連載で加害者心理と更生過程を完全公開
臨床経験(2010年〜)
カウンセラーとして幅広い支援経験
- 公的機関での生活保護・生活困窮者自立支援
- 福祉施設での精神疾患・発達障害者支援
- うつ病の方の復職支援
- 元受刑者・薬物依存者への更生支援
- ひとり親・DV被害者相談
- 企業内パワハラ相談
- 自助グループ・セミナー開催
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介
モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。
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まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございました。
いかがでしたか?
再度、お伝えしますが、産後うつ病に該当する人の中で特に、赤ちゃんのお世話や家事ができなくなったり、希死念慮が現れたりする場合は、ためらわずに精神科や心療内科などを受診をし治療を受けることをお勧めします。
また、夫からのモラハラに該当する場合は、こちらもためらわずに、我々リジェネにご相談ください。
モラハラ被害と産後うつ病を一人で抱えると心が壊れてしまう場合があるので、どんな些細なことでも結構ですのでご相談くださいね。
あなたが一日でも早く、その苦しみから解放され、少しでも生きやすくなるために、私たちリジェネはサポートさせていただきます。
モラハラで苦しんでいるあなたへ
私たち夫婦も、かつては離婚寸前まで追い込まれました。
しかし諦めずに夫婦で協力し、モラハラの問題と真正面から向き合い、解決することができました。
現在は幸せに暮らしています。
すぐに離婚だと諦めないでください。解決への道は必ずあります。
私たちがどのようにして危機を乗り越えたのか、被害者妻と加害者夫の両方の目線でリアルに書いています。
被害者の視点から学ぶ
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