”悪いのはあなた”と言い続けたモラハラ妻が改心するまで
今回は「全てあなたが悪い、悪いのはあなた」と言い続けてきたモラハラ妻がどうやって改心したのか その過程を説明します。
相談事例
家庭状況
- 夫は54歳の会社員で、妻は42歳の専業主婦 3人の子どもを育てている
- 二人は共にバツイチで再婚し、ステップファミリー
- 夫と妻が再婚したのは12年前であり、長女は前夫との間の子どもで成人済
- 妻は二十歳から専業主婦を続けてきた
- 夫には前妻との間に長男がいるが、離婚後に親権が前妻に渡ったため、離婚後は全く会えていない
- 妻の父は幼少期に離婚しており、現在は故人である
- 長女は大学を卒業し一人暮らしをしており、現在、妻と二人の娘、そして妻の母(義母)との5人で同居している
- 結婚当初から、妻は夫に対してモラハラ的な発言やわがままはあった
- 最近では娘たちへの暴言が激化し、義母や妹たちへのモラハラ行動もエスカレートしている
- さらに、メンタルの不安定さが増し、感情の爆発も過激化している
- 相談もなしに、急に高額なグラスや枕などを買ってくる
- ショッピングにより生活費を使い込み、ガスや電気が止められるようになり、家庭生活が破綻しつつある
- 夫も不眠に悩まされるようになり、どう対応すべきか分からずに相談に訪れた
- 夫としては、幼い娘たちの存在や義母の健康を考え、自分が家計を支えねばならないという責任感から離婚は考えていないとのこと
これらの問題点を妻に伝え、モラハラ加害者としての行動改善を促しましたが、妻は「モラハラをしているのはお前だ」と逆ギレし、反発を示しました。
そのため、当初は夫のみが被害者プログラムを受講することになりました。
しかし、妻からのモラハラが続いたため、最終的に妻とも話し合い、離婚は望んでいない意思を確認したうえで、夫婦関係改善講座を共に受講することになりました。
以下では、モラハラ加害者である妻が更生に至るまでの流れを詳細に記しています。
長くはなりますが、モラハラ被害を受けている被害者夫の方々の参考になれば幸いです。
※プライバシーに配慮して本人特定できないように一部改変しています
※本人の了承確認済※
この記事はこんな方におすすめです
- モラハラ妻に悩んでいる夫
- モラハラ加害者プログラムの受講を検討されている方
- モラハラ妻の加害者更生の流れが知りたい方
もくじ
- 夫へのモラハラの事例
- 娘へのモラハラの事例
- 義母(妻の実母)へのモラハラの事例
- 実妹たちへのモラハラの事例
- 妻のデリカシーのない行動
- 妻の言い分と不満
- モラハラ妻の加害者変容の流れ
- 夫や母への不満と劣等感がモラハラになっていたことに気づいた
- 夫婦関係の再構築
- まとめ
夫へのモラハラの事例
妻からの日常的なモラハラについて、思い出せる部分を具体的に教えてもらいました。
家事に対する過剰な指示と叱責
- 夫は洗濯や掃除機、子どもの送迎を担当しているが、義母の体調不良時には晩御飯を作るように指示されることもある
- 妻からハンバーグを作るように指示されたため、ミンチ肉を焼いている時に、妻から「何をダラダラしてるんだ?」「そんなに時間がかかるなら、普通は機転をきかせてキーマカレーを作るだろ!」などと理不尽に怒鳴られた
不合理な嫉妬や束縛
- ショッピングモールで前を向いて歩くだけで「今、女の人見たよね?」「それ浮気だよね」と責められる
- そのため「街中では周りを見ずに歩け」と理不尽にキレられる
外食時の自己中心的な態度
- 妻に「何が食べたい?」と聞くと「何でも良い」と答えるが、夫が中華を提案すると「違う」と怒り、最終的に妻の中の正解である「寿司」と言うまで納得せず不機嫌な態度を取る
- 自分の意見を通すため、夫や子どもの意見は全て否定され、答えもヒントも与えられない
GPSでの監視と行動の制限
- 妻は夫の行動をGPSで常に監視しており、仕事帰りに1人でスロットに行くと「浮気してるのか?」と怒鳴られる
- いつもと違うスーパーに行くと「なぜ違う店に行くのか?」「浮気をしているのか?」と問い詰められる
過剰な金銭管理
- 夫が深夜まで働いているにもかかわらず、更に「副業をしろ」と指示する
- 妻は家事も育児もせずに家にいるだけだが、妻自身はママ友とランチやネイルなど必要経費として金銭を要求する
- 断ると「子どもが、いじめられてもいいのか」「お前は無責任な上に虐待までするんだな」と責められ徴収される
- また、夫の交通費や昼食費などは「使い過ぎだ!」と渡してくれないので、親から借りている
理詰めと暴言による心理的圧力
- 妻はことある毎に「軽率な行動をするな、考えてから動け」と怒鳴り、夫が対策を尋ねても「少し考えればわかるだろう」「自分の頭を使え」「このクソボケが」などと罵倒するだけで、具体的な指示は与えない
- 続けて「日常生活や子どものことを普段からちゃんと考えていれば、言われなくてもわかるだろう」と、突然、大声で理詰めの叱責を長時間に渡りしてくる
家事・育児と働くことへの拒絶と激昂
- 妻は家事や育児もほとんどせず、昼過ぎまで寝ている
- 生活費も散財するため、パートに行くよう促すと「なぜ私が働かなきゃいけないのか」「お前がもっと稼げばいいだろう」と激昂する日々が何年も続いていた
- 最近、週2回程度のパートを始めたが、収入をすべて洋服や食器などの買い物や遊興費に使っている
掛け持ちの仕事への不満とトラブル
- 家族ぐるみの仲である友人の会社でパートを勧めたところ、友人と喧嘩をして退職となってしまい、謝罪の為に友人と連絡を取っていると「裏切者!」と非難された
- 妻は「なぜ上から偉そうに指示されるのか」と怒っていたが、友人によれば、妻が業務外の行動をしようとしたため「それはダメ」と丁寧に説明しただけだったとのこと
娘へのモラハラの事例
三女への暴言と威圧
- 三女が泣くと「いちいち泣くな」「泣いても思い通りにはさせないぞ」と恫喝する
娘たちへの拒絶反応
- 娘たちが何かを依頼すると「ママのこと奴隷だと思ってるのか!?」と激昂する
学校への怒りと威圧
- 学校の先生にも電話で「お前、責任取れるのか、コラ!」と平然と怒鳴りつける
義母(妻の実母)へのモラハラの事例
- 妻の実母とは10年前から同居しており、当初は週5日パートに通っていたが、体調不良により退職
- 退職後、義母は妻に家事(調理・洗い物・買い出し)を押し付けられるようになり、重労働を強いられている
- 義母の年金は全て、妻が食材購入に充てているが、家計には使われず、夫が入れる生活費も用途が不明で買い物に消えている可能性が高い
- 妻はパートの帰りやママ友と会った後に百貨店へ行っていると疑われるが、夫に対しては「行っていない」と嘘をついている
実妹たちへのモラハラの事例
暴言
- 妹の娘に対し「うちの娘はクラスでカースト上位だが、お前の娘は最下層だからいじめられる」「しかもブスだしね」などと暴言を吐く
- また、妹の息子にも「発達障害のバカ」「障がい者め」「お前の夫もバカだから仕方ない」「バカの子はバカ」「血が汚い」といった侮辱的な言葉を平気で発する
無断での借金
- 勝手にクレジットカードで買い物を繰り返して総額300万円に達している
- 返済を求めると「返すからいいだろ」「うるさい黙れ」と逆ギレする態度を見せる
強引な要求
- 妹に対し、突然「今から夕飯を作りに来い」と命じ、断られると、妹の娘に電話をしてその不満をぶつける
自己認識の解離
- 自分は「コミュニケーション能力が高い」と思い込んでいるが、実際には友人はほとんどおらず、妹の友人を無理やり「自分の友人」として扱っているだけである
妻のデリカシーのない行動
掃除に関する不満
- 自分で勝手に掃除を少ししただけなのに、一緒に始めないと勝手に不機嫌になる
- 週に1回掃除をするだけで「家中の掃除をしている」と豪語する
- 「ここが汚れてるわ」と独り言で指摘し、拭いていないと後から「言ったのに!何もしない!」とふてぶてしい態度をとる
家事の放棄と独り言
- 毎晩夕食の前に「頭が痛い」「PMSだ」「生理痛がある」などと体調不良を訴え、食事の準備をしない
- 「なんにも面白くない」「疲れるだけ」などのネガティブな独り言を聞こえるように言う
- ソファに座ってスマホゲームをし続け、周りの人が動くのを監視し「コップ取って」「ティッシュ取って」と指示ばかりする
パート勤務についての主張
- 短時間勤務のパートしかしていないのに「ああ、しんどい」「足が痛い」「働いてるから」と言い訳し、家事を放棄する
家庭内での感謝の欠如
- トイレットペーパーの芯を変えない
- 感謝を一切言わないのに、他人からの感謝や賞賛は過剰に求める
- 妻の悪態の影響で、娘たちも感謝の言葉を言わなくなった
- 持ってきたお菓子を「ありがとう」と感謝も述べず、すぐに口に入れ頬張って品定めをして、批判だけは言う
自己中心的な態度
- 注意を促すと逆上し「こんなことばかり言われたらうつ病になる」と大声で反発する
- 自分の非を一度も認めたことがない
妻の言い分と不満
夫について
家計への不満
- 夫の稼ぎが少ないため、妻自身がパートに出なければならず「家政婦も雇えないほど稼ぎが少ないなんて、もっと家族のために働いてほしい」と感じている
- また、自分の幼少期は裕福な家庭で育ち「欲しいものは大抵手に入った」のに対し、現状は遊園地や旅行にも行けず、思い描いていた結婚生活とはほど遠く「大事にされていない」とまで思っている
気配りのなさと感情的な不満
- 夫は無神経で気を利かせることがなく、言われたことだけを事務的にこなすため、「まるで感情のないロボットだ」と感じる
- さらに、妻に対する優しさや労い、褒め言葉もなく、話を聞かない態度が腹立たしく「もっと私を見てほしい」という不満が募っている
関係の変化への不満
- 三女の誕生以降、夫と二人きりで過ごす時間がなくなった
- 加えてセックスレスの状態が続いており、これも大きな不満になっている
娘について
- 娘が泣くことに対して強い嫌悪感を抱いており、その理由は幼少期から「泣く女」に対する反感があったとのこと
- 「女は泣くと許され、男から優しくされる」という打算や下心が見えて気持ちが悪いと感じる
- 過去にあざとい女子に好きな人を取られた経験もあり、泣いて注目を集める女性に対して特に反感を持っている
- 自分が産んだ娘たちは「私の所有物でしかない」という考えが強く、娘に口答えされることは「飼い犬に手を噛まれるのと同じ侵害」と感じている
妹たちについて
- 妹たちには、自分が幼少期に面倒を見てきたことから「感謝はされるべきだが、文句を言われる筋合いはない」と感じている
- 妹たちへの横暴な振る舞いも「今までお世話したから当然の権利」と捉えている
- しかし、妹たちが最近は正論で反論するようになり、それに対して苛立ちを覚えている
- 生活態度や金銭管理について忠告されることも腹立たしく、妹の子どもたちに文句を言いたくなるとのこと
- 妹の子どもが勉強ができないことに対して「本当のことを言って何が悪いのか理解できない」と主張
母について
- 母には「一人で生活できない母を支えているため、母の年金を受け取るのは当然の権利」とし、母には自分に対して感謝すべきだと感じている
- 母は足が悪く引きこもりがちなので「ボケ防止のために家事をさせており、仕事を与えてあげている」と捉えている
- 母から今まで褒められた経験がないことが積もり、不満がある
- 母が専業主婦として裕福に暮らしていたことから、母が楽をしているように感じることにも腹立たしさを感じている
生活費を使い込むことについて
- 自分がパートで稼いだお金なので「何に使おうが自由」であり、夫から文句を言われる筋合いはないと考えている
- また、子どもが使うものや夫と一緒に使うために買ったグラスであり、無駄な買い物とは思わないと考えている
- 夫から「生活費を使い込むな」と言われますが、そもそも渡される生活費が少なすぎると感じており、「夫がもっと稼げばいい」と思っている
- また、買い物は唯一の楽しみであり、嫌なことを忘れられるため、家計が火の車でも「夫がもっと稼げばよい」と考えている
夫や娘に対してGPSでの監視を行うことについて
- 「家族だからこそすべてを開示するのが当たり前で、隠すことはやましいことがある証拠だ」と主張
- また、父が不倫した経験から「男性は基本的に浮気をするもの」と思っている
- 人がいなくなることに強い恐怖があるため、常に家族の所在を把握していないと安心できないと主張
知人の職場で喧嘩して離職した件について
- 自分はどの職場でも要領よく仕事を覚えられる自信があるため、自分より仕事ができない先輩に偉そうに言われることが我慢ならなかった
- ただ本当のことを言い返しただけで、あそこまで偉そうにされるのは意味が分からないと主張
- また、学生時代から指示をされると「マウントを取られた」「バカにされた」と感じやすかった
- 衝動的に反撃したくなる傾向があり、それが今回のトラブルに繋がったと捉えている
父への不満について
- 父が自分の不倫を「母が構ってくれないから」と正当化し、世帯主である自分を優先しなかった母に責任を押し付けている点が許せないとのこと
- また、一切の謝罪がなかったことにも強い不満を抱いているとのこと
家族全般について
- 自分の体調が悪いと、いくら訴えても誰も心配してくれないことに腹が立っている
モラハラ妻の加害者変容の流れ
以前の「妻と娘に教育虐待を行っていたモラハラ夫が改心するまで」のブログでもお伝えしましたが、加害者プログラムは、基本的に3ヶ月間で行われます。
このプログラムでは、まず怒りの感情を吐き出させ、その後、怒りを引き起こした事象について「どの部分に怒りを感じるのか?」や「その光景を見てどう思うのか?」といった質問を通じて、事象に関連する感情や本音(一次感情)を明確化します。
先に怒りを吐き出す理由は、いきなり内部感情との対話を促す質問をすると、対象者が責められているように感じ、緊張状態に陥って自我を防衛しようとするため、対話がうまく進まないからです。
このアプローチを取ることで、対象者が自分の内面と対話しやすくなり、自己理解を深めることが可能となります。
さらに、このプロセスでは対象者の幼少期からの未解決の問題にも焦点を当て、内部対話を促進させます。
場合によっては、未解決の感情の処理も行います。
このような専門的な心理療法は、適切な訓練を受けたカウンセラーによってのみ提供でき、自助グループでは到達できない領域です。
- 妻の不満と問題点の把握
- 妻は、夫、母、娘、妹など家族への不満を述べるものの、その内容は具体性に欠け、深く掘り下げて聞いても答えをはぐらかしてしまう傾向がある
また、話し合いの提案に対しても「深い話が苦手」「そんな話はしたくない」という理由で拒む
さらに、一次感情や自身の本音について説明すると「女々しくて嫌だ」という理由で自己開示を拒むため、根本的な感情の整理や表現を避けている
- 行動の改善を促すための対応
- 夫や家族に対するモラハラ行為の抑制が必要なため、DV防止法やモラハラの長期的な影響について説明し、多くの夫婦は「このままでは離婚に発展する可能性が高い」と伝えた
これにより、現状の改善が求められていることを理解させた
- 妻と夫の主張の矛盾点
- 妻は「母を養っている」と主張していたが、実際には毎月3万円のパート収入のみであり、生活費の大半は夫が負担しているのではないかと指摘すると、渋々ながらその事実を認めた
これは、夫と自分を同一視しており、夫の手柄は自分のものと捉えていた
また、夫への不満が多いにもかかわらず「離婚しない理由」を尋ねると「生活水準を下げたくない」「離婚したら自分が働かないといけないから絶対に嫌だ」という本音を明かした
そこで「働かなくても済むようにしてくれている夫に対して、感謝の感情はないのか?」と問うと、妻は沈黙をしてしまった
- 結婚の理由と自身の劣等感
- 夫への不満が多いにもかかわらず「どこが良くて結婚したのか」と質問すると「高学歴なところ」と答えた
妻自身が高校中退という学歴にコンプレックスを抱えており、相手に対して無意識にマウントを取ってしまうことで、劣等感を感じずに済むようにしていると考えられる
前夫は学歴や収入が低く「恥ずかしい」と感じていた一方、現在の夫や高学歴の長女に対しては誇りを持っているとのこと
また、夫が前妻と子どもを捨てて妻と再婚した経緯や、父の不倫経験から「いつか夫が自分や家族を捨てるのでは」という不安や恐怖があり、GPSでの監視が欠かせないと話している
夫や母への不満と劣等感がモラハラになっていたことに気づいた
以上の本音を踏まえ、妻がモラハラに至っていた要因を振り返りました。
まず、夫に対しては愛情不足の不満、母に対しては愛情不足や承認欲求の欠如が根底にありました。
また、学生時代に好きな人を奪われたと感じた未解決の怒りが娘に投影されていたこと、妹たちに対しては幼少期の面倒を見たことへの感謝がないことへの不満がありました。
さらに、学歴コンプレックスなどの劣等感から周囲に対してマウントを取る傾向も見られました。
また、自身の感情や思考を言語化するのが苦手であることが、衝動的に怒りを爆発させる一因になっていることがわかりました。
そのため、認知行動療法の一環として日記を用い、事柄に対する感情を一つずつ明確化し、自己理解を深めるトレーニングを指導しました。
こうして、言葉にならないモヤモヤを自分の中で処理する習慣を身につけることで、相手に感情をぶつけずに済むようにしていきます。
- 不満の伝え方の問題と改善の提案
- 「夫に不満があるなら冷静に正確に伝えてみてはどうか」と提案したところ、妻は「自分の考えを言語化するのが苦手で、自分を掘り下げたことがない」と打ち明けた
これに対し、感情や本音を明確にする言語化トレーニングを行い、自己理解を深められるようサポートしていく方針を伝えました
- 金銭管理について
- 毎月の固定費や収支に関する質問に対し、妻は今まで計算したことがなかった為、答えることができなかった
このような状況から、家計の金銭管理は難しいと判断し、計算が得意な夫に任せるのはどうかと提案したところ「少し考えたい」との返答がありました
また、買い物依存症の傾向が見受けられるため、精神科やメンタルクリニックを受診して並走することを提案しました
- 夫や母への不満と劣等感がモラハラになっていたことに気づいた
- 以上の本音を踏まえた上で、妻のモラハラ攻撃に至っていた要因をおさらいした
夫については夫からの愛情不足
母については母からの愛情不足や承認欲求
娘については学生時代に自身の好きな人を取られたという未解決の怒りを投影していた
妹たちについては幼少期に面倒を見てあげたことへの感謝の言葉
また全般的にマウントを取ることについては、学歴コンプレックスなどの劣等感があった
また、全般的に自身の感情や思考を言語化することが苦手なのも、自身の怒りをコントロールできず衝動的にキレてしまう要因である
これらは、認知行動療法でも使用している、ノートに日記をつけることで対処
事柄に対する感情を一つずつ明確化することで自己理解を深め、言葉にならないモヤモヤを言語化していくことで、相手にぶつけるのではなく、自身で処理をしていくクセを付けていくように指導をしました
夫婦関係の再構築
以前の「妻と娘に教育虐待を行っていたモラハラ夫が改心するまで」のブログでもお伝えしましたが、私たちは便宜上、モラハラ被害者と加害者というカテゴリーに分けていますが、基本的には話し合える状態であれば、問題点について私たちが間に入り、話し合いを促します。
そのため、私たちのプログラムでは、被害者の方が再構築に何もしなくてよいわけではありません。双方の訴えは公正に扱います。
ただし、被害者の方には、加害者からの訴えを聞いてもらうのは、加害者の本音を聴き、相手の意見をフラットに聞ける状態になってからにしています。
これは、被害者の方が基本的に心に傷を負っており、被害者の多くがカサンドラ症候群(抑うつ状態)に陥っていることが多いためです。そのため、タイミングを見計らい慎重に進めます。
妻が夫に「私に対して感謝や労いの言葉がない」と不満を吐露していると告げると、夫は「そういう気持ちがないわけではないが、幼少期からあまりコミュニケーションが得意ではないため、欠けていたと思う」「意識的に改善していきたい」と答えました。
また、夫自身は、妻からGPSで監視されることに対しては合意していますが、浮気を疑う背景には、妻との結婚への経緯と父が不倫したことが「不安や恐怖感としてあるからだ」と告げました。
それに対し、夫は「妻を捨てることは絶対にないので安心してほしい」と回答しました。
さらに、2人きりで一緒に出かけたいという妻の主張には「そういう機会を定期的に設けるようにする」と応じました。
金銭管理についても、夫自身が「行ってもよい」と回答しました。
また、夫婦間でお互いの本音や感情を話し合う機会が圧倒的に少ないことが、家庭内でのすれ違いやミスコミュニケーションにつながっているとの問いに対しても、夫は自身の感情の言語化が苦手で、話し合いも苦手ではあるが、家族関係を円滑にするため「努力して取り組んでいきたい」と回答しました。
このように、お互いの本音に気づき、自己理解を深め、相手を理解し、お互いの本音を話し合う方法を身につけることで、夫婦は再構築していくのです。
その後、妻からのモラハラは軽減され、怒りを処理できない場合は私たちに相談するようになり、不器用ながらも怒りの処理方法を身につけています。
まとめ
今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
今回のモラハラ妻の事例では、妻が自らの加害行動と真摯に向き合い、至らない点を受け入れ、家族からの信頼を取り戻したことが復縁の大きな要因となりました。
また、早い段階でご相談いただいたことも問題解決に大きく貢献しました。
モラハラの問題は先延ばしにするとさらに悪化する傾向にあります。
最近は、男性のモラハラ被害者も増加しています。
男性の方も決して「男だから」と我慢する必要はありませんし、自己責任を感じる必要もありません。
もし傷ついていると感じたら、まずはその気持ちを大切にしてください。
現在、私たちの元には「夫とやり直したい」と考えるモラハラ加害者の受講や、夫婦でのモラハラ解決講座の受講が増えています。
些細なことでも構いませんので、ぜひご相談いただければと思います。
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また、パートナーからのモラハラ被害で心身ともに疲れている方は、カサンドラ症候群の可能性もあります。下記のチェックリストもお試しください。
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