言うことを聞かない子供に「私の言うことを聞けよ!」と怒鳴っていた母親が自身の加害性に気付き家庭崩壊を免れた事例
今回は、息子のために育児を頑張っていた母親が実はモラハラ妻だったという事例を紹介していきます。
モラハラ妻の加害者変容の流れを時系列で説明していきます。
リアルな会話形式のため長いですが、モラハラ妻からの被害を受けている方の参考になればと思っております。
最後まで読んで頂ければと思います。
※プライバシーに配慮して本人特定できないように一部改変しています※本人の了承確認済※
この記事はこんな方におすすめです
- モラハラ妻から被害を受けている方
- モラハラ妻からの子どもへの影響が心配な方
- モラハラ妻の加害者変容が知りたい方
もくじ
- 息子が言うことを聞かないのは「全部オマエの責任だ」と言われた
- 私の言うことを聞かない息子が許せない
- 親の言うことを聞かない子供は怒られて当然だ
- 自分の母親にされて嫌だったことを私が息子にしてしまっていた
- 夫や息子が悪いのではなく、私がモラハラをしていました
- 息子の癇癪ギレも減り、会話が出来る様になってきた
- 相談せずに居たら、私が毒親になっていたかもしれない
息子が言うことを聞かないのは「全部オマエの責任だ」と言われた
Aさんの相談内容
Aさんは30代の夫婦で5歳の息子と3人暮らしです。
最近、息子が全く言うことを聞かず、すぐにキレるため、困っています。
夫は自営業で多忙のため、育児を全く手伝わないのに息子がキレる原因を「全てお前の教育が悪い」「専業主婦のくせに子供のことくらいちゃんとしろ」と私に怒鳴ります。
また息子が泣くと夫は「うるさい黙れ」と怒鳴りますが、息子が泣き止んだ後にお菓子を買ってあげるため、息子は夫のことが好きなようです。
私からすれば夫はただ腹黒いだけだと思いますが、息子は幼いため理解していないようです。
私は息子が言う事を聞かずに泣き出すと腹が立ってしまい「黙ってママの言うことを聞きなさい」と強く言ってしまいます。
そのため息子は「ママは話を聞かないから嫌い」と口答えをしてきます。
夫は結婚当初からあまり話すタイプではありませんでしたが、最近は会話量がますます減ってきて家庭内がピリピリしています。
息子も私に懐かず、また親兄弟も私を否定するため、味方がまったくいない状況です。
心身ともに我慢の限界に達し相談に来られました。
初回面談では、息子がすぐにキレるようになったことの原因は夫が息子に怒鳴るのと合わせて私への日常的なモラハラであり「夫が全て悪い」と主張されました。
さらに、Aさんは「私は息子のためを思って世話をしているのに、なぜ嫌われるのかが理解できない」夫に対しては「育児をしない人に偉そうに言われたくない」「私は褒められることはあっても責められることは絶対にないです」と怒りを露わにされていました。
私の言うことを聞かない息子が許せない
Aさんはあまり友達付き合いがなく、また母親も話を聴くタイプではなかったため、他人に悩みを相談したことがほとんどなかったそうです。
そのため最初は戸惑いがありましたが、Aさんの話を否定せずに聴くことで、これまでの想いが溢れ出ました。
息子さんとの関わり方
夏休みに両親のどちらの実家に行きたいかと息子に質問したところ「おもちゃを買ってくれるからパパのところがいい」と答えました。
Aさんは、この返答に「絶対にありえない!」と怒りを感じたとのこと。
Aさんは息子のために日々尽くしていると感じていたので、当然ながら「自分の実家を選ぶ」と思っていました。
しかし、息子が夫側を選んだことが到底受け入れられず、怒りが抑えられなくなりました。
「なぜママの実家が嫌なんだ!?」「ママの方が良いに決まっているだろ!」と怒鳴り、息子が号泣し出すと「なぜ泣くんだ!?」「質問に答えろよ!」と責め立ててしまったとのことです。
この息子の反応についてはAさんは「なぜ質問に答えないのかが理解出来ない」「何を考えているんだ」「誰のおかげで大きくなれたと思っているんだ」「黙って私の言うことを聞いとけばいいんだ」と怒りの感情を露わにしました。
怒りを吐き出し落ち着いた後に「息子に怒鳴りたいわけではない」「でも怒りが衝動的に爆発してしまう」「自分でもおかしいとは思うけれど、どうしたら良いのかわからない」と連絡を頂きました。
この後リジェネでの支援として生い立ちからの話を振返るワークをしました。
Aさんの様に育児の悩みを一人で抱えている専業主婦の方は多いです。それに加えて夫が育児に非協力的だと更に悩みは深刻です。
頼れる身内や友人もおらず、家庭内でも孤立している状況だと世の中に自分の味方が居ない様な感覚に陥っているのではないかと感じました。
親の言うことを聞かない子供は怒られて当然だ
Aさんの母は非常に厳格で、幼少期から一度も褒められず、否定的な言葉ばかり言われ続けたとのことでした。
さらに、母は幼いAさんが言うことを聞かないと「親にそんな口を聞くな!」「子供は親の言うことだけを聞いてろ!」などと暴言を吐かれ、母の機嫌が悪い時には「言うことを聞かないなら、今すぐ出て行け!」と怒鳴りつけられることが頻繁にあったようです。
Aさんは母から「出て行け!」と言われることが何よりも恐ろしかったため、どんなに理不尽なことを言われても「母の言うことには絶対に逆らってはいけない」と強く思っていたことを思い出されました。
こういった親を毒親といいます。
この母から受けた強烈なモラハラ体験の影響で「子供は親に従うべきだ」「親の言うことには絶対に逆らってはいけない」というマイルールが出来たのかもしれませんねと私が問うと「そうだと思います」と噛み締めるように仰いました。
さらに、息子さんへの衝動的な怒りが湧いてくるのは、Aさんが「母に対して忠実に守っていたルールを守らないからでは?」と尋ねると、Aさんは「親の言うことを聞かない息子は怒られて当然だと思います」と強い怒りの感情を込めておっしゃいました。
自分の母親にされて嫌だったことを私が息子にしてしまっていた
- リジェネ
- Aさんが母から怒鳴られた時にどんな気持ちだったのか?
- Aさん
- 「強い恐怖を感じました」「母に捨てられると生きていけないから」「とにかく母に嫌われることが怖かった」当時の気持ちがよみがえった
- リジェネ
- あなたは母にされて嫌だったことを愛する息子さんにもしていませんか?
- Aさん
- 「私、最悪ですね」「私は最低な母親です」と涙を流されました
「あんな母親のようには絶対になりたくないと思っていた」「自分がされて嫌だったことを息子にしていた」と気付きがあった
夫や息子が悪いのではなく、私がモラハラをしていました
夫からのモラハラで日常的にストレスが溜まっていたが、夫が怒ると厄介だから言い返せない状況が続いていたそうです。
そのストレスを全て息子にぶつけていたことに気付き「私は本当に最低だ」と反省気味につぶやかれました。
さらにAさんは「全ては夫や息子のせいだと思っていたけど、これでは私が加害者ですね」とため息混じりに仰りました。
ご自身の加害性に気付かれ、家族関係を建て直したいと仰ったため、これまでの家族との関わり方などを振り返りました。
夫や息子との日常会話については「くわしく思い出せない」とのことで関わり方を尋ねました。
いつも息子の話は一切聞かず、Aさんから「一方的に話すだけ」「自分が良いと思っていることを話している」「押し付けているかも」とのことでした。
息子の好きなものでさえYouTubeだというレベルで詳しくは理解できていないとのことでした。
この関わり方は、Aさんの母親がAさんにしていたことと全く同じであり、ここでも「母にされてあんなに嫌だったのに私もしてしまっている」「本当に最悪だ」と気付き、また愕然とされました。
また夫との会話は業務連絡程度で、中身は全くないとのこと。
また、Aさんは「母から否定しかされなかったので、人との関わり方がわからない」「人を否定する言葉しか浮かばない」「自分の感情もわからない」と仰りました。
これは世代間連鎖といい親子間の関わり方は世代を越えて連鎖していくので、家族再生のためにここで断ち切ろうと伝えました。
息子の癇癪ギレも減り、会話が出来る様になってきた
- 息子に素直な気持ちを伝えた
- Aさんは、幼少期の母との関わり方のせいで、これまで人の話を聞く習慣が全くなかったため、傾聴を実践してもらいました。
最初はかなり苛立ちを感じていましたが、トレーニングをしていくことで人の話を遮らずに聴けるようになってきました。
- 息子や夫の話を聴く様に伝えた
- Aさんは、幼少期の母との関わり方のせいで、これまで人の話を聞く習慣が全くなかったため、傾聴を実践してもらいました。
最初はかなり苛立ちを感じていましたが、トレーニングをしていくことで人の話を遮らずに聴けるようになってきました。
また息子や夫の意見を尊重することを伝えました。
- 自身の怒りのコントロール法を実践
- Aさんは子供の頃から「自分の感情や本音がわからない」「自分の本音なんて考えたこともない」と仰りました。
これらの傾向からADHDや発達障害について説明したところ、テストでも該当し「まさに私のことです」と仰ったため、日々、ノートに思ったことを書き、思考や感情を整理することで衝動的な怒りは減っていきました。
- 夫との関係性が以前より良くなった
- 夫については度重なるモラハラを受けたため、最初は寄り添いたくないと抵抗されました。
ただ、息子の癇癪ギレが減り、夫が怒鳴ることも減り、家庭内の緊張感が緩和したことで、夫の話を聴けるようになり印象が変わりました。
夫は話さないタイプと思っていましたが、それは恋愛時代からAさんが一方的に話していたからであり、改めて夫の話を聴くと、初めて仕事の愚痴も話し出し、夫が孤独だったことに気付いたとのこと。
夫の苦労もわかるようになり、日常会話も増えたため、息子もAさんの実家に行く様になったとのことです。
相談せずに居たら、私が毒親になっていたかもしれない
Aさんはさいごに
「あの時、相談せずに居たら、私が毒親になり、私がされた様に息子を傷つけていたかもしれないと思うとゾッとします」
「家庭崩壊にならなくて本当に良かった」「私自身に加害性があるなんて到底受入れられなかったが、先生が寄り添ってくれたから徐々に受け入れられた」
「子供が心に傷を負わなくて本当に良かった」と仰りました。
ワンオペ育児で育児ノイローゼやカサンドラ症候群に気づかないお母さんは多くおられます。
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