なぜパートナーは急に機嫌が悪くなるの?感情タイプの脳内メカニズム解説【第3回】
前回は論理タイプの脳内を解説しました。
今回は感情タイプの脳内を解説していきます。
「なぜ急に機嫌が悪くなるの?」「さっきまで元気だったのに」「話を聞いているようで聞いていない」そんな行動の理由が分かります。
また、どう接すればよいのかを具体的にお伝えしていきます。
もくじ
感情タイプの特徴
1. 突然の反応停止(フリーズ状態)
感情タイプ特有の突然、充電が切れたように「ぼーっとする」感覚があります。
これはフリーズやパニック状態に陥る現象で、論理タイプと比べてワーキングメモリ(作業領域)が小さいためです。
このフリーズ状態になると、外界からの情報は何も入らず質問内容などは覚えていません。
まずは外界との接続の安定を図るために、その状態を自覚し、深呼吸をしたり「今、パニック中だから、ちょっと待って」と相手に伝える必要があります。
また、外部からの感覚刺激が多い環境(眩しい光、多くの貼り紙がある壁)、喋り声や騒音などでも頭の中がごちゃごちゃになり、目の前が突然真っ白になることがあります。
気づいた時には周囲の状況が変わっていることがあります。例えば、カフェや電車で気づいたら隣の客がおじさんからお姉さんに変わっていたり、飲み会で気づいたら物が片付けられていたりします。
2. 怒った後のケロッとした態度
感情タイプは、ケンカや怒られた後や翌日に何事もなかったかのように振る舞いますが、これは記憶が消えたわけではなく、感情の処理が論理タイプよりも長けている点が挙げられます。
感情タイプは衝動的に怒りますが、熱しやすく冷めやすく、その場で感情を出す人も多いため、出すことでスッキリし、引きずることはほとんどありません。
心のスイッチをオフにすることで、自分の世界に逃避したり、別のことに興味を向けたりすることで気分転換にもなり、感情のゲージも下がりやすいです。
3. 仲良くなった相手への接し方の変化
感情タイプは、恋人や夫婦になったとしても、コミュニケーションを取ること自体が特別なことである感覚には変わりはありません。
ただし、めちゃくちゃ仲良くなった人だけに、私の島に入ってきて良いという許可証や永久ビザを発行するような感覚があります。
感情タイプは親しくなるほど、自動的に素が出て、スイッチオフになりやすいです。
これは気遣いやサービスが、社会生活で頑張って他所行きの対応をしているため、エネルギーがもたないことと、心を許せる相手には安心するため、自分の素を見せるからです。
例えるなら、猫がずっとお腹を見せて寝転がっている、ゴロニャンの状態です。
素を見せる行為は「愛情が減った」のではなく、むしろ「信頼が上がった状態」でしかありません。
相手に対して、どれだけ素を出してくれるかが、愛情のバロメーターとも言えます。
ただし、心を許すほど、場合によっては相手との距離感が近くなりすぎて、自分と他人との境界線が曖昧になるため、他者に対して境界なく侵入し、相手を自分の延長として取り込み、同調圧力をかけてくる場合もあります。
恋人や夫婦であれ、定期的に「自分の心のオアシスに戻る時間は必要」という感覚であり、家族であれ、親しい友人であれ2時間以上一緒にいると疲れることがあります。
感情タイプの脳内メカニズムを解説
- 1. 世界の見え方(FPS視点)
- 感情タイプは一人称視点で世界を見ています。
特徴
自分の視点が中心
手元に集中、死角が多い
長期的な目標より目の前のことに集中
客観視が苦手
例
ゲームで言うとバイオハザードやAPEXのような視点。自分の行動で世界が動く感覚。
- 2. 心のオアシス(マインドワンダリング)
- 感情タイプには脳内に特別な安心できる場所があります。
特徴
内的世界と一般社会の2つの世界で生活
疲れると心のオアシスに戻る必要がある
外の世界との関わりはエネルギーを消耗する作業
突然ぼーっとするのは、オアシスに戻っている状態
- 3. 情報処理能力(ワーキングメモリが小さい)
- 料理で例えると
まな板が小さい1人暮らし用キッチン
コンロが1つだけ
1品ずつしか作れないが非常に丁寧だったり、独創的だったりする
結果
複数の情報を同時処理できない
質問攻めにされると頭が真っ白になる
フリーズ状態になると外界の情報が入らない
感情タイプの不機嫌スイッチ
イライラポイント
- 自分や身内の悪口を言われる
- 自分のことでなくても、友人や家族の悪口は嫌
- 愚痴や不満話ばかり聞かされる
- ネガティブな話の連続は耐えられない
- お金に関してケチなことを指摘される
- 細かい金銭感覚を責められるのが苦手
- 話を最後まで聞かずに否定される
- 自分の話を遮られると腹が立つ
- 関係のないLINEのやり取りが多い
- 用事があるのに雑談が長いとイライラ
モラハラモード(強いストレス状態)
モラハラモード中の症状
- 過去の怒りが蘇る
- 昔の出来事でも当時の感情で怒りが湧く
- 余計なことばかり言ってしまう
- 今言わなくていいことを次々と口に出す
- 完全に動きたくなくなる
- 自分でやりたいと思うまで何も行動できない
- 基本的なことができなくなる
- お風呂に入る、食事をするなど日常的なことが困難
- 些細なことが不快になる
- 普段気にならないことまで敏感に反応
セルフ回復方法(4STEP)
- STEP 1: エスケープして距離を置く
- 問題から物理的・精神的に距離を置く
- STEP 2: 一人の時間をとって自分と向き合う
- 心のオアシスに戻って充電時間を作る
- STEP 3: ストレス発散・解消をする
- ジムで体を動かす
飲み会やカラオケに行く
友人と出かける
- STEP 4: ポジティブな未来を考える
- 問題解決より、楽しい未来をイメージする
重要: 感情タイプは「行動すること、人と関わることで充電される」
周りの人からの対処方法
- STEP 1: 落ち着くまで見守る
- モラハラモード中は無理に関わらず、落ち着くまで待つ
- STEP 2: 様子を気にかける
- 「大丈夫?」と軽く声をかける程度
- STEP 3: 別の話題をする
- 問題から離れた、関係のない面白い話をする
- STEP 4: 軽く具体的に誘う
- 「コーヒー飲みに行かない?」など具体的で軽い誘い
注意点
感情タイプは充電のために人と関わることが必要なのに、モラハラモード中は善意の手を拒否することがある
- 自分がされて嫌なのに、頭ごなしに否定して拒否
- 罪悪感MAXで自己嫌悪
- さらに落ち込んで抜け出せなくなる
対策:
- 断りやすく軽く誘って、無理そうなら明るくすぐに引く
- 問題から距離を置かせるアシストが必要
- 「何の意味もない時間」を一緒に過ごしてあげる
【この記事を書いた人】
経験と専門性
- 夫婦でモラハラを解決した実体験者
- 10年間で2500件超の相談解決実績
- 行動心理学をベースとしたモラハラ加害者・被害者の心理分析
- 加害者と被害者の思考・行動パターンの解明と改善指導
- 発達障害特性を持つ夫婦関係の調整とサポート
- カサンドラ症候群からの回復支援
- 夫婦間コミュニケーション改善や改善方法の開発
- 同じ経験を持つ専門家として、あなたの状況に寄り添うことが可能
メディア掲載実績
新聞・雑誌掲載
- 週刊文春オンライン(2024年11月 3記事連載)
- 産経新聞(2021年9月)
- 神戸新聞 まいどなニュース(2021年3月)
- 中日新聞 ねぇねぇちょっと特別編(2021年12月)
- ウレぴあ総研 ハピママ(2023年7月 3記事掲載)
テレビ・ラジオ出演
- NHK「ほっと関西」(2021年11月出演)
- KBS京都「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」(2021年9月出演)
全国11媒体でモラハラ解決の専門家として紹介
モラハラの問題で苦しんでおられる方々の少しでも力になりたいと思っています。
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まとめ
全4回シリーズのご案内
この記事は全4回シリーズの第3回目になります。
- 第1回: 診断テスト・基本特徴
- 第2回 :論理タイプの詳細解説
- 第3回 :感情タイプの詳細解説
- 第4回 :実践的コミュニケーション術
次回は、実践的なコミュニケーションの取り方を詳しく解説していきます。
パートナーの行動は故意ではなく、脳の構造の違いによる特性です。
違いを理解することは、相手との関係を築く第一歩です。
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