モラハラ被害者のストレスと価値観の違いが招くカサンドラ症候群

今回は「モラハラ被害者は価値観の違いの蓄積が慢性的なストレスとなりカサンドラ症候群に至る」について説明します。

前回は「モラハラ被害者の怒りと罪悪感を手放す!幸せになるための秘訣」についてお話ししました。
その内容では、モラハラ被害者が自分のやりたいことをせず、やりたくないことを続ける傾向があるため、それが慢性的なストレスとなり、カサンドラ症候群を引き起こしやすいことをお伝えしました。

今回も、モラハラ解決における見過ごされがちな問題に焦点を当てます。

離婚理由としてよく挙げられる「価値観の違い」ですが、どれほどの夫婦が自分たちの価値観を明確に説明できるでしょうか。
私たちが支援している夫婦に価値観についてワーク形式で質問すると、即答できる方はほとんどいません。

その理由は、金銭面や結婚観などの価値観が本人にとって「常識」や「当たり前」に感じられ、深く考える対象とは思われていないからです。

夫婦はもともと他人同士であり、育った環境やジェンダーの違いから価値観が異なるのは当然です。
しかし、家族となると「これくらいは当たり前だろう」「これくらい言わなくても分かるはず」と考えがちです。

こうした前提がズレの原因になり、日常生活での不快感が積み重なることで慢性的なストレスとなります。

さらに、子どもが関与するとストレスが増幅し、家庭内に緊張状態が生じることもあります。

結果的に、夫が不機嫌になったり、夫婦間の会話がなくなったり、最終的には離婚や別居に至るケースも少なくありません。
こうした状況を防ぐためには、夫婦それぞれの価値観を明確にし、相互理解を深めることが重要です。

ただし、モラハラ被害者の方は、自分の本音を抑圧していたり、言語化が苦手な場合が多いため、価値観を明確にする作業が難しいと感じることもあります。

そのため、今回はモラ夫が取りがちな行動の事例を挙げ、それを基に「イラッとした」「許せない」「ありえない」と感じるものを選んでいただきたいと思います。
その強い感情が、あなた自身が大切にしている価値観を示している可能性がありますので、一つの指標としてご活用ください。

要するに、現時点でのお互いの価値観やルールを明確化し、それを基に夫婦で話し合いを行います。

そして、歩み寄れる部分は歩み寄り、新たな家庭のルールを作り上げていく試みです。

今回は、一般的な夫婦間における価値観の違いの事例を取り上げるとともに、価値観を明確にするための質問例を紹介します。

また、モラハラ夫に見られる特徴的な価値観についても触れ、それらへの具体的な対処法について解説します。

この記事はこんな方におすすめです

  • モラハラ被害者の方
  • モラ夫の価値観が知りたい方
  • モラ夫への対処法が知りたい方

もくじ

  1. 金銭感覚の違い
  2. 衛生観念や社会性、モラルについて
  3. 育児や教育方針について
  4. 家事への考え方
  5. 愛情表現の違い
  6. 友達との付き合い方
  7. 実家や義実家との付き合い方
  8. 思想の違い
  9. まず、話し合いをする目的を明確にすること
  10. 話し合いの方法
  11. 話し合いに応じない場合
  12. まとめ

金銭感覚の違い

価値観の違いの中でも特に多いのが金銭感覚です。
例えば、妻が生活費を節約しながら子どもの塾や習い事の費用をやりくりしているのに対し、夫が趣味や飲み会に躊躇なくお金を使うケースがあります。

妻が生活費を増やしてほしいと相談しても、「他の家はもっと少ない額でやりくりしている」「お前はやりくりが下手だ」と責任を押し付けられることも少なくありません。このようなやりとりを繰り返す中で、妻が「もう一緒に住むのは無理だ」と感じ、別居や離婚に至ることがあります。

家計管理の重要性

特に重要なのが、家計の管理です。
家計管理は、夫婦間で価値観をすり合わせておくことが必要です。

結婚後の収入は夫婦の共有財産となるため、浪費やギャンブルなど過度な支出が続けば、生活が破綻するリスクがあります。

夫に対して金銭面や家計管理に関する不満や改善点を考えてみましょう。

モラ夫への不満の事例

  • 最低限の生活費しか渡してくれない
  • 自分の趣味やギャンブルには散財する
  • 借金を平気でする
  • スーパーのレシートを毎回チェックしてくる
  • 給与明細書や預金通帳を見せてくれない
  • 妻の給与を没収する

これらの事例は、経済的DVを行う夫に多く見られる行動です。
なお、民法第762条により、夫婦間の収入は夫婦の共有財産とされます。

しかし、経済的DVを行う夫は通帳を見せない・渡さないなどの行為をすることが多く、離婚時の財産分与でも問題が生じます。

この場合、裁判所で通帳開示請求を行うことが可能です。

経済的DVについて詳しく知りたい方はコチラのブログも参照にしてください。

コミュニケーション不足の夫婦では以下のようなトラブルがよく起こります。

コミュニケーション不足の夫婦に多い事例

  • 夫がいくら稼いでいるか分からない
  • 給料日を知らない
  • 突然、借金が200万円あると判明する
  • 生活費を十分に入れない一方で、車のパーツを購入する
  • 株で大損していた
  • ギャンブルで500万円を散財していた

このような行動を取る夫は「夫の収入が共有財産である」という認識が欠如していることが多いと考えられます。

そのため、抑止力としても、以下の情報を把握しておくことが重要です。

  • 月収や貯金額
  • 借金額
  • 給料日

また、夫が話し合いに応じる場合は、子どもの教育費の捻出方法や老後の生活計画など、必要な金額についても具体的に話し合い、計画性を持った資産運用を進めることが望ましいです。

衛生観念や社会性、モラルについて

衛生観念や社会性、モラルに関する問題は、妻から夫への不満としてよく挙げられるテーマです。

たとえば、帰宅時に手を洗わない、風呂に入らない、靴下を脱ぎっぱなしにする、バスタオルを洗わずに使い続けるなど、衛生面での違いは、妻にとって大きなストレスになることがあります。

さらに、モラハラ夫に共通する特徴として、デリカシーがない行動や社会性やモラルの欠如が見られることがあります。

こうした行動は、家庭内だけでなく社会生活でもトラブルの原因となりやすいため、早めに行動を改善する必要があります。

まずは、夫に対する不満や改善してほしい具体的な点を書き出してみましょう。

衛生観念に関する不満・改善してほしい行動例

  • トイレを立って使い、便器を汚したまま放置する
  • トイレの後に手を洗わない
  • 洗面所をびちゃびちゃにしたままにする
  • お風呂に入らないため体臭が気になる
  • 爪が汚れている、フケが肩に溜まっている、鼻毛が出ている

食事マナーに関する不満・改善してほしい行動例

  • 音に関する不快感:口を開けて食べる、咀嚼音がうるさい、食べながら話す
  • 食べ方の問題:クチャラーである、犬のような食べ方をする

社会性・モラルの欠如に関する不満・改善してほしい行動例

  • 公共の場でおならやゲップを平気でする
  • 家の掃除を一切しない、部屋が「子ども部屋おじさん」状態になっている
  • 唾を吐き捨てる、ポイ捨てを平気で行う
  • 店員にクレームをつける
  • 煽り運転をする

育児や教育方針について

モラハラ夫は、家事同様に育児も全く関与しないケースが多く見られます。

これは「男は外で稼ぎ、妻は家庭を守るもの」という昭和的な価値観をそのまま引き継いでいるためです。

また、夫婦間で特に衝突が生じやすいのが、子どもの教育方針についてです。

モラハラ夫は自分の価値観や経験をそのまま子どもに押し付ける傾向があり、以下のような具体例が挙げられます。

モラ夫の価値観の押付けの事例

  • 子どもが泣くと「泣き止ませろ」とキレるだけで自分は何もしない
  • おもちゃを指定場所に片付けないと捨てると脅す
  • お菓子やYouTubeを一切禁止する
  • 無農薬の食材しか食べさせない
  • 娘に「髪を括ると禿げる」「スカートを穿くと襲われる可能性がある」として禁止
  • 幼稚園児の娘に問題が解けるまで寝ることを許さない
  • 「医者家系だから子どもは医学部に進むのが当然」と決めつける
  • 子どもの友人か関係に過度に口出しをする

これらの押し付けは、子どもの自己肯定感を著しく損なう可能性があります。

特に、子どもの意思を無視して親の価値観を強要すると、子どもの心のエネルギーが枯渇し、不登校や情緒不安定につながる恐れがあります。

この問題は単なる夫婦間の価値観の相違ではなく、子どもの人生に深く関わる重大なテーマです。

そのため、何よりも子どもの意思を尊重することが重要です。

理想的には、子どもを交えた話し合いの場を設けることが、家族としての健全な在り方につながります。

ただし、その前段階として、夫婦間で育児や教育方針についての価値観を共有し、現状の課題を明確にする必要があります。
まずは、夫に対する育児や教育方針の不満や改善してほしい点を具体的に書き出してみましょう。

家事への考え方

「育児への価値観」でも触れましたが、モラハラ夫に多いのは、家事や育児を全くしない、いわゆる男尊女卑的な思考です。
妻が専業主婦の場合「俺は外で金を稼いでいる。家事は妻の仕事なのに、なぜ手伝わないといけないのか。不公平だろう」とキレるケースが少なくありません。
さらに共働きの場合でも、夫の収入が1円でも多いと「俺の方が稼いでいるのだから偉い。家事は女がするものだ」と歪んだ理屈を押し付けてくることがあります。

しかし、専業主婦であっても、子どもがいる場合、ワンオペ育児には限界があります。

子どもが増えればなおさら、夫の協力なしで育児や料理、洗濯、掃除などをすべてこなすのは現実的に不可能です。

そのため、家庭を円滑に運営するには、夫にも家事や育児の一部を担ってもらう必要があります。

まずは、現状の夫に対してどのような家事への不満や改善してほしい点があるのかを、具体的に考えてみましょう。

モラ夫は家事に非協力的であることが多いため、以下のような案を事前に考えた上で、交渉に臨むことをお勧めします。

モラ夫との交渉時に考えるべき事例

  • 何の家事ならできそうか?
  • 協力しない場合、便利家電を購入してもらえるか?
  • 家事代行サービスを利用することに同意してもらえるか?

愛情表現の違い

夫婦生活における愛情表現の違いは、関係の継続やモチベーションに直接影響を及ぼす重要なポイントです。
しかし、愛情表現の違いに気づいていても、それを伝えることが難しい場合があります。特に、以下のような理由で表現が困難になることが多いです。

  • 言語化が苦手
  • 恥ずかしさがある
  • 「今さら言えない」という感覚

モラハラ夫に多い愛情表現として「家にお金を入れることが愛情表現だと思っている」妻の欲しいものや気持ちを無視し「自分が良いと思うものを一方的に押し付ける」「妻が最大限に喜ばないと不機嫌になる」という特徴があります。

この行動は以下の特徴が要因と思われます。

モラ夫に共通する特徴

  • 自己中心的な価値観
  • 自分にしか興味がない
  • 客観的視点が欠如している
  • 自分の価値観を絶対視する

また、モラ夫は、無意識的に以下のような欲求(一次感情)を抱えています。
これらの欲求が満たされないと、軽く扱われた、バカにされたと認識し、怒り(二次感情)へと発展します。

モラハラ夫に共通する本音の事例

  • 一家の主人として特別扱いされたい
  • 自分の意見を全て受け入れてほしい
  • 自分自身を全て受け入れてほしい
  • 自分の言うことを否定しないでほしい
  • 自分と同じ価値観でいてほしい

稚拙で自己中心的な承認欲求ですが、このような感情を自覚し、コントロールすることが怒りを抑える鍵となります。

モラ夫の自分本位な愛情表現の事例

  • 勝手に料理を作り、感謝しないと怒る
  • 毎日のセックスを強要する
  • 妻の意見を一切考慮しない

まずは、夫の愛情表現に関する不満や改善してほしい点を書き出してみましょう。

夫に対して望むことの事例

  • ご飯を食べたら何かしら反応してほしい
  • 労いや感謝の言葉をかけてほしい
  • 適度なスキンシップは必要
  • 過剰なスキンシップは控えてほしい
  • いびきがうるさいので別々に寝たい
  • すぐに不機嫌になるのをやめてほしい

友達との付き合い方

以前に、モラハラ夫(妻)に友達が少ない理由というブログでも書きましたが、加害者体質の方は友達が少ない、いない場合が多く、同性での友人関係を上手く築けない方がほとんどです。

その理由は、自己中心的な性格や他人に興味を持たない点、さらには趣味がないという特徴に起因しています。

このため、友人関係を築くことが難しく、妻に対してほぼ100%依存するようになります。

その結果、妻が友人と遊びに行くことに不満を抱き、自宅に他人を招き入れることも嫌がります。

さらに、妻が家を空けると「俺の飯はどうなる」「子どもの面倒は誰が見る」といった小言を繰り返し、帰宅が遅れると「いつまでほっつき歩いているんだ」などの暴言を吐くことも珍しくありません。

一方で、妻としては育児やモラ夫に縛られる日常の中で、友人との付き合いは重要な息抜きの機会です。

それすら奪われてしまうと、まともな精神状態を保つことが難しくなります。

まずは、モラ夫の理不尽な要求や小言を気にしすぎず、あなた自身が友人たちとどのように付き合いたいかを具体的に考えることが大切です。

会う頻度や時間帯、外出先などを明確にし、少しずつ実現していきましょう。

実家や義実家との付き合い方

結婚後は、当然ながらお互いの実家や親戚との付き合いが始まります。

しかし、モラハラ夫の場合、その親もモラハラ親、いわゆる毒親である可能性が高いため、注意が必要です。

モラハラ夫の親は、大まかに言えば「過保護タイプ」「過干渉タイプ」「自己愛タイプ」に分類されます。

こういった親との関係を深めすぎると、あなたに実害が及ぶことが多いため、適切な距離感を保ちながら付き合うのが理想的です。

たとえば、正月の帰省時に親戚が集まり、男尊女卑的な風習が色濃く残っていて、新妻が女中のように扱われる、というのは典型的な例です。

一方で、妻の実家に対して、モラ夫は基本的に良いイメージを持たず、むしろ面倒だと感じることが多いです。

モラ夫は自分の親や家族を自慢する一方で、妻の家族に対しては批判的であることがほとんどです。

その批判は学歴や家柄、職業、年収、容姿など、さまざまな点でマウントを取る形で現れます。

そのため、夫の実家とは適度な距離を保つことが重要です。

そして、あなた自身が自分の実家とどのように付き合っていきたいのかを中心に考えることが最善策だと思います。

実家や義実家への確認事項

  • 実家への帰省頻度
  • 義実家への帰省頻度(または同行の有無)
  • 親族の集まりがあるか(例:年末年始、お盆、祭りなど)
  • 宗教を信仰しているか
  • 義実家との付き合いで調整が難しい点は何か

思想の違い

モラ夫に共通する思想や発言として、以下のような特徴が挙げられます。

モラ夫に共通する思想や発言の事例

  • 政治批判
  • 病院(標準治療)への嫌悪
  • 過剰なお客様対応を求める(カスハラ)
  • 嫌韓・嫌中発言
  • 陰謀論の支持
  • 野球の采配批判
  • 自分や身内の自慢話
  • スキャンダルがあったタレントの批判
  • ヤフコメへの書き込み

これらの行動の根底には「自分は偉く、周りはバカだ」という高い自尊心や誇大性があると考えられます。

そのため、批判的・差別的・誹謗中傷的な発言が多く見られます。

さらに、自分が常に正しいと信じ、他人の意見を取り入れないことで、偏った思考に陥りやすくなっています。

これらの思想や発言については、言論・表現の自由があるため直接的に規制することは難しいでしょう。

また、モラ夫自身に考え方を変えるよう求めても、強い信念や価値観に基づいているため、変化は期待できません。

しかし、日常会話がこのような内容ばかりだと、聞かされる側は「しんどい」「苦痛」「ストレス」を感じることが多いでしょう。

そのため、不快な会話が続く場合には、以下の対策を実行してください。

  • 会話量を減らす
  • 関わりを減らす

より詳しい対処法については「モラハラ夫からのマウントへの対処法」というブログも参考にしてみてください。

まずは、夫のどのような思想や発言、行動が特に嫌なのかを整理してみましょう。

まず、話し合いをする目的を明確にすること

例えば、夫からの暴言などについては、毅然と言い返すなどして対応すれば良いのですが、今回の目的は、あなたとモラ夫との価値観の相違点を理解させ、行動変容に繋げることです。

その結果、あなたの日常的なストレスが緩和され、より快適な共同生活を実現することが目的です。

要するに、夫の強固な価値観を緩和し、あなたの言い分を通す必要があります。

これは家庭内で「独裁者」に対して自由を勝ち取るための革命と同じです。

そのため、長期戦となり、多少の痛みを伴う場面があることも理解しておいてください。

話し合いの方法

これまでの各項目でモラ夫への不満や改善して欲しい点などは明確になったと思いますので、まず夫が冷静なタイミングで話し合いを試みましょう。

話し合いをする時は、2人きりで落ち着いた場所で、決して夫の価値観や言い分を否定せず、または責めずに、夫が取る行動を理解する目的で、ゆっくり対話を始めてください。

夫が自分の心情を話し始めたら、たとえわがままや偏った言い分であっても、一旦は受け入れる姿勢が重要です。

このプロセスを通じて、こちらの意見や価値観を提示し、穏やかに相互理解を深めていきましょう。

また基本的にモラ夫の価値観は強固であり、他人の価値観を受容するという柔軟性はほぼ無いため、相互理解に繋げるには長期間かかるという前提で接してください。

さらに、夫が自分の気持ちを言葉にするのが難しい場合は、サポートしてあげると良いでしょう。

夫の幼少期の家庭環境や母親との関係を聞いてみることも有効です。幼少期の習慣が現在の行動に影響を与えている可能性があるためです。

話し合いに応じない場合

モラ夫が話し合いに応じないケースは大いに考えられます。

これも以前に「モラハラ夫と話し合いができない理由とその対処法」というブログでも説明しましたが、モラ夫は話し合いという行為に対して、損をする、自分の負担が増える、または注意や指摘を攻撃と見なすなどのネガティブなイメージを持っていることがあります。

そのため、この思想を逆手に取って、損得勘定で夫に改善点などを伝えることで、案外すぐに受け入れてくれる場合があります。

損得勘定での伝え方

家事を手伝ってほしい場合
モラ夫に多い発達障害(ASD)の夫に家事を手伝ってほしい時は、「家事代行を頼むと月に◯万円かかるため、家計が苦しくなる」と具体的な金額を伝えると理解しやすいでしょう。
電気を消してほしい場合
「電気を消してほしい」と単に言うのではなく、「年間で◯万円も電気代がかかって大損だから必ず消してね」と具体的に伝える方が効果的です。
マウンティングや差別発言に対して
「あなた、そんな発言ばかり日常的にしてたら、マジでヤバい奴だと思われるから止めな」と伝えることで、夫が自分が損をするという意識を持たせるのが良いでしょう。
子どもの教育方針の押し付けに対して
「⚪︎⚪︎さんのとこの娘さん、あんなに優秀だったのに不登校になってしまったみたい」「夫の価値観の押し付けがうつ病になった原因らしいよ」などと、モラ夫が最も気にするであろう世間体の失墜を煽る方法も有効です。
生活費について
夫が生活費を十分に出さない場合、経済的DVに該当する可能性があるため、これについては明確に伝えることが重要です。
夫の両親との関係について
「このままでは私が精神的に参ってしまい、うつ病になるかもしれない」「あなたの両親のことが嫌いになれば、あなたと一緒に暮らすのは無理だと思う」と具体的な影響を伝えることで、夫が現実的な視点で考えるきっかけになります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は「モラハラ被害者は価値観の違いの蓄積が慢性的なストレスとなり、カサンドラ症候群に至る」というテーマについて説明しました。

前回に引き続き、モラハラ被害者が抱えやすいストレスの緩和方法の一つを提案しました。

今回の内容を参考にしていただき、あなたの価値観を明確にすることで、何が不快かを言語化でき、その価値観を基にモラ夫と交渉する手助けになることを願っています。

そして、あなたがより良い、ストレスフリーな生活を送れるようになれば幸いです。

重要なのは「やりたいことをする」「やりたくないことをやめる」というシンプルな行動を早めに始めることです。

この実践こそが、人生全般の被害者体質を改善し、自分らしい人生を生きるための第一歩になります。

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